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何となくが1番危ない
2020/05/25 17:25
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投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
選挙に行かずに世の中を変えるという、大胆不敵な試みです。「民主主義」や「自由平等」といった、響きのよい言葉に隠された危険性も感じました。
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サブタイトルにある「B層」が本書のキーワードです。現在の日本において大衆だけでなく知識人・マスコミ、果ては政治家までが「B層化」していることの危険性を、ニーチェの思想のエッセンスを織り交ぜながら文字通り警鐘しています。
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「B層」と「ニーチェ」のキーワードでジャケ買い。
世の中がおかしくなっている昨今、大衆やマスコミに惑わされることなく「区別をすること」「差別をすること」が最も失われている、という警鐘は納得いきました。政治家はバカ、とかキリスト教が、とか結構キツい内容もありましたが、まぁよいかと。
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キリスト教が作りだした「神の下における平等」という思想が大衆に権利を与えたために現在のような行き詰りが起きているのだ。
という内容。
逆に言うとそれ以上ない。
自分が得意な部分の引用は行うが、苦手な部分は引用しない。
「法理学的には民主主義は否定されている」という内容に対してなんの引用や参照もない。
「政治家は教養が必要」と言いながらどのようなものが必要かは言わない。
そもそも、「常識は個人で違う」と最初に言っておいて、文章全体に流れる「俺が正義だ」感はなんなのか。
この違和感を覚え始めると、前述の不親切さが「B層は知らないだろう」という軽蔑にしか読めない。更に言うと「大衆は成長しない」と彼は書いており、大衆に成長を訴えたニーチェは大衆に理解されなかったろうとも書いている。
著者の歴史認識に関しても知識不足を露呈して主張しているけれどそれには目をつぶるとして、ニーチェかぶれが「自分は超人」と勘違いしている本にしか読めない。
最後に、「女性は男性より優秀ゆえに政治なんて低レベルのことはしない」という内容の後に、「サッチャーやヒラリー・クリントンは中身は男だ」という説明をしているが、自縄自縛の素晴らしい例だと思う。
詭弁やツッコミの教科書としては使い道があると思う。
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批判ばかりで結局何を言いたいのかわからない。
主張と思われる部分の根拠はニーチェが言ったからというだけ。
B層批判は多少面白いけど、この本自体がB層向けになっている。
お金を出して読むような本ではないと感じた。
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ニーチェの哲学の解説本ではなく、ニーチェの思想そのものを現在の日本の状況に重ね合わせて説明せれていて、社会論として楽しく読め、また考えさせられます。
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B層とは、グローバリズムや改革といった近代的な価値観にPOSITIVEでありながら、IQの低い大衆を指すらしい。そして、日本は、政治家も含めて社会のB層化が急激に進んでおり、その意味でニーチェの説く終末論に近い。それは認めましょう。作者の適菜収がこきおろす野田も小沢も橋下も原口も、君の言うとおりの人物でしょう。でも、ニーチェは、ボクらの社会が、今後どうすべきかを語ってくれない。本書は、ボクは「A層だから違う」って思いこめる、限りなくB層に近い行動様式をもった「あなたの嫌いな」一般大衆の知識欲を満たすだけの批判本にすぎない。
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発売から2ヶ月で増刷されてるから、話題になったんでしょう。この本はB層を見下せる立場にないとおもしろくないのでつまりみんなが自分はB層ではないと思っていてでは本当のB層はどこにいるのだろうか。
この本に流されてB層ダメダメだなーと思ってる僕みたいなのが本当のB層という可能性が高い。それだって仮想敵を作ってルサンチマンをぶつけてることになるし。
この本がどれだけ売れるかということも適菜さんのB層分析活動の一環かもしれないとするのは考え過ぎだろうか
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ニーチェが生前、大衆に対しさんざん抱いた違和感は、現代社会にもしっかりと息づいているんじゃないかい…?
という感じの趣旨。
読み物としては刺激的だったけど、感情的な言葉を並べただけの現代社会風刺だったかな…とも感じた。
大衆を批判するなら、もうちょい理性的な言葉で表現しないと、けっきょく大衆向け作品の範疇から抜け出せないんじゃないか…と、読んでて私まで違和感感じてしまいました。すみません。
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選挙結果に釈然としないものを感じて、閉塞感を打破できない、役に立たないインテリリベラルの教書だと揶揄される「ニーチェ」や「ハイデガー」をきちんと知るべきだ、と思い立って(?)本屋をうろうろしてたらこの本に出会ったので即買い、即読み。
適菜収は、キリスト教、民主主義、近代イデオロギーが生み出した、B層大衆と、歪んだ平等主義をニーチェの思想をベースにして激しく批判する。というか、筆者はずっと怒ってる。「女性は政治家に向いていない」とか、「日本の官僚制は優れている」とか、マスメディアで発言したら、間違いなく(それこそB層に)叩かれる発言をボンボン言うので、大丈夫か?と思うところもあるが、やっぱり、ニーチェがツァラトゥストラで語らせた「愚者には何を語ってもムダである」という諦念をやるせない怒りとともに述べているようにも感じられる。
「私は選挙にいかない、なぜならば、選挙なんかで世の中を変えることは危険だから」。選挙はデモクラシー教の儀式に過ぎず、それこそが善であると言うのは、悪の根源である「キリスト教的一神教」の思想そのものであると断罪する。
選挙直後にこれを読むと、ヘナヘナと脱力してしまうわけだが、自分も医師で、専門職と呼ばれる仕事をしているので、「もうちょっと専門家の言うこと聞いてよ」と、特にクレーマーに対して思うこともあり、そういう意味で、政治家も、エリート中のエリートである官僚に対して、ある種の畏敬の念を持って接するべきだと思うところもあったりで、平等主義ではなく、区別主義の考え方も必要だとする筆者の主張に共感できるところも多くあった。
大衆って、ある意味、ずーっと世間を監視し、モノを考え続けることがしんどいから「逃げ場」みたいに存在するイメージも僕は持っていて、ただいったんそこに染まると、もはや抜け出せなくなる沼みたいなものかもしれないな。仕事が忙しすぎると、どうしたらいいんだろうなあ?自分でモノを考える余裕がないと・・・ しんどい世の中だなあ。
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B層 事実なるものはなく、あるのはただ解釈のみ 権力への意志 ミック・ジャガー 綾戸智絵 スーザン・ボイル ジャニス・ジョプリン コンプレックス ルサンチマン 24時間テレビと同じ構造 小沢一郎 茶髪の人々がコンビニエンスストアで大金を使う 貧困層のサラリーマンが高額の生命保険を組んでいたりする 真っ当なものが駆逐されるのがB層社会 キリスト教は人間の生を否定する宗教 B層の琴線に触れる言葉を政治利用 撒き餌
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ニーチェのエッセンスを抜き出して、下品に解説するのが上手だなと(褒め言葉)
相対主義やメタフィジカルのルールの部分をあえて無視しているのは見事。刺激的な文章で現代社会を風刺しているのですが、表面をなぞる感じで、そこにたどり着いた原因などについては触れていないので、物足りない。
いわゆるB層そのものは、どの時代にも普遍的に存在していたので、ことさら取り上げるほどのことでもないと思いますが、B層に位置づけられる人には本書はキャッチーに見えるかもしれません。
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ニーチェの言葉を引用しながら
「B層」と言われる人たちによる現代社会を批判している本。
前作の『ゲーテの警告』とセットで読むことをオススメします。
今、なんとなく社会に違和感を感じている人は一度目を通してみたら新しい発見があるかも。
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社会を知るために読みましたが、どこかで疑問に思っていたけど、そのまま考えずに流していたことが、少し解消されました。
B層とか、発想が面白いし、とてもよかったのですが、どんな考え方も真っ向から信じてしまうといけない気がするので、あえて星4つで。
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三権分立を否定する菅を糾弾する一方で、自分は選挙に行かず『選挙なんかで世の中を変えることは危険なのです』を言う。
確かにバカは増えてきて、それを容認するような社会になりつつあると思うけど、バカを説得できるはずがないと切り捨てるのもどうかと思うなぁ。
ニーチェに傾倒するのもわかるけど、過去の一人の人の思想にすがって生活したり生きてたりしたくないな。
でも、昆虫には昆虫の世界があり、彼らは人間のよいと思う価値感とはけして相い入れない、といった趣旨の言葉があったが、それは確かに納得。価値観の違いは埋められない。