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幻想博物誌
著者 渋沢竜彦 (著)
さまざまな物を集めて分類、叙述する博物誌。本書には、現生する静物からスフィンクスやクラーケンといった幻想動物が数多く登場する。著者は、これらの「生物」への深い興味を魅力あ...
幻想博物誌
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商品説明
さまざまな物を集めて分類、叙述する博物誌。本書には、現生する静物からスフィンクスやクラーケンといった幻想動物が数多く登場する。著者は、これらの「生物」への深い興味を魅力あふれる語り口で分析し、それら対象への愛を鮮やかにつむぎ出す。さながら奇想、怪異の博物誌とでも称すべき傑作エッセイ。
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幻獣、ファンタジーが好きなら大満足の一冊!
2015/07/11 22:47
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:赤運太郎 - この投稿者のレビュー一覧を見る
澁澤龍彦氏が雑誌「野生時代」に連載していた神話、伝説上の生き物などを扱った
10ページほどの博物誌を一冊にしたものです。
「スキタイの羊」「犀の図」「スキヤポデス」「クラーケンとタッツェルヴルム」「ドードー」
「蟻の伝説」「スフィンクス」「象」「毛虫と蝶」「人魚の進化」「大山猫」「原初の魚」
「ゴルゴン」「フェニクス」「貝」「ミノタウロス」「火鼠とサラマンドラ」「グノーム」
「海胆とペンタグラムマ」「バジリスクス」「鳥のいろいろ」「虫のいろいろ」「ケンタウロス」
「キマイラ」の24篇が収録されています。
たとえば「スキヤポデス」は極めて俊足で眠る時に大きな足を
日除けにする一本足の種族で、インドに住むと信じられていました。
中世以前の博物誌はでたらめな想像や伝説を基に書かれていたのですが、
貴重な知識または最先端の情報として学者をはじめ多くの人々に読まれていました。
その想像力に富んだ摩訶不思議な内容が、様々な知識と併せて面白おかしく紹介されています。
どれも幻獣やファンタジーが好きなら楽しめる内容で、面白い図版も多く紹介されているので
読み始めると時間を忘れる程です。
私は特に「カトブレパス」について語られている」「犀の図」と「ゴルゴン」の章が好きです。
他に「ミノタウロス」と両刃の斧との関係もこの本を読むと分かります。
澁澤龍彦氏の本の中で私が初めて読んで、すぐにファンになってしまった大満足の一冊です。
不思議な事物、生き物について扱った「東西不思議物語 (1982年) (河出文庫)」と
併せて読んでみても面白いと思います。