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Zの悲劇
著者 エラリイ・クイーン (著) , 宇野利泰 (訳)
悪名高い上院議員が殺された。遺品の中からは、いわくありげな小箱と、ある囚人からの復讐をにおわす脅迫状が発見された。しかもその男は、最近出所したばかりだったのだ……現代的な...
Zの悲劇
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Zの悲劇 (ハヤカワ・ミステリ文庫)
商品説明
悪名高い上院議員が殺された。遺品の中からは、いわくありげな小箱と、ある囚人からの復讐をにおわす脅迫状が発見された。しかもその男は、最近出所したばかりだったのだ……現代的な女探偵の先駆ペイシェンス・サムと老探偵ドルリイ・レーンの見事なコンビぶりを描く型破りの本格探偵小説。新訳決定版!
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悲劇のタイトルに相応しい作品
2019/01/22 01:23
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:美佳子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
『Zの悲劇』(1933)は『Yの悲劇』から10年後の事件がサム警視の娘にして探偵希望のペイシェンス・サムによって語られます。元俳優の老いた聾者探偵ドルリイ・レーンの苦悩や、冤罪による死刑は免れたものの結局救われなかったアーロン・ドウを鑑みれば、これまでの作品の中で最も『悲劇』というタイトルが相応しい作品と言えます。
アーロン・ドウの死刑が実行される直前に、ドルリイ・レーンが元地方検事のブルーノ知事に死刑を取り止めさせ、真犯人を消去法で明らかにしていく様子はドラマチックです。なのに救おうとしていたドウが心臓麻痺で死んでしまうのは、やるせないエンディングです。
紙の本
歪な出来
2001/06/30 20:04
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:女王 - この投稿者のレビュー一覧を見る
悲劇シリーズの第3作。前2作から10年後という設定で、女性による一人称という趣向だが、あまりうまくいっていない。死刑制度反対がテーマのひとつとおぼしく、死刑執行の描写に一章を割いているが、これが伏線となっているあたりはうまい。ラストで容疑者を一同に集めて謎解きをする場面はスリリングで、リアル志向とは齟齬をきたしているが面白い。