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しろいくも
著者 岩岡ヒサエ
ただのペットボトルを「ばあさんの水筒」と呼ぶおじいちゃん。他人にとってはどうでもいい物でも、おじいちゃんにとっては、死んだおばあちゃんとの思い出がつまった大切な品物だ。お...
しろいくも
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商品説明
ただのペットボトルを「ばあさんの水筒」と呼ぶおじいちゃん。他人にとってはどうでもいい物でも、おじいちゃんにとっては、死んだおばあちゃんとの思い出がつまった大切な品物だ。おばあちゃんがかわいがった老犬シロもまた、かけがえのない存在。ペットボトルは踏まれてしまったけど、おじいちゃんはそれに怒ることもなく、シロと散歩に出かける。逝ってしまったおばあさんが残した、たったひとつのもの。それを慈しむおじいさんと犬の静かな時間…。収録作品:「むかしむかし」/マタ今度ネ/こあくまとよる/骨董屋さくら堂/しろいくも/ヒミズの丘/夢の国/ぶどう摘み/おウチに帰ろう/はなのはなし/花の咲く道/たまごの水/ホッピーズベア/「在るところへ」
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書店員レビュー
まあ、私程度の長さし...
ジュンク堂書店千日前店さん
まあ、私程度の長さしか生きていなくても、失ったものや喪ったもの、忘れていたけれどふと思い出して郷愁にかられることといったことが、あったりするわけなんです。
それはたとえば、幼い頃遊んだ場所や育った団地が、先日行ってみたら更地になって何も残っていなかったことだとか、小さな頃大切にしていたものが今ではガラクタにしか見えなかったり、そういえば亡くなった祖母はCCレモンの事をレモンCCと何故か逆に言ってたなってことをふと思い出したり。
そんな時にふわっと浮かんでくる想いというか、そんなようなものがここには詰まっていました。
短くて、だけど切なかったり温かかったりする、そんな短編集。
(卯)