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人間処刑台
著者 著者:大石圭
網膜剥離を理由にボクシング界を去ったものの、戦いの熱気が忘れられずにくすぶっていた小鹿。彼のもとに、格闘エージェントである美女が訪れ、世界最強の男、ラムアとの一戦を持ちか...
人間処刑台
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商品説明
網膜剥離を理由にボクシング界を去ったものの、戦いの熱気が忘れられずにくすぶっていた小鹿。彼のもとに、格闘エージェントである美女が訪れ、世界最強の男、ラムアとの一戦を持ちかける。それは、アンダーグラウンドファイトへの招待状だった――。闇のリングをまばゆく照らす光。血に飢えた観衆を熱狂させる野獣たちの死をかけた戦いが始まる。暴力だけがすべてを支配する、限りなく残酷で官能的な世界を、濃密に描く。
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紙の本
大石圭の魅力が凝縮された1冊
2009/02/04 20:38
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:mayumi - この投稿者のレビュー一覧を見る
アンダーグランドファイトの世界を舞台に、戦う男の物語。
大石圭らしい1作といえると思う。
つまり、美しく残酷。そして、クール。
主人公は、網膜剥離が原因でボクシング界を去った男なのだけど、彼の生い立ちが淡々と語られることが、むしろ切ない。ああいう環境で育ったことへの憎悪がないことが、彼を戦うことへの希求につながっているのだろうけれど、その矛盾に目を閉ざし、自分のなかで折り合いをつけている。たぶん、これが大石圭の持ち味なのだろうけれど、このある種の淡白さは人を選ぶように感じた。
主人公の姉の話が、耐えがたいほどに苦い。
だからこそ、むしろこの先の彼の戦いを見てみたいと願ってしまう。