電子書籍
彗星物語
著者 宮本輝 (著)
城田家にハンガリーから留学生がやってきた。3世帯の家族、総勢13人と犬1匹。ただでさえ騒動続きの大家族に、あらたな波瀾が巻きおこる。異文化へのとまどい、世代のギャップ、肉...
彗星物語
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彗星物語 (文春文庫)
商品説明
城田家にハンガリーから留学生がやってきた。3世帯の家族、総勢13人と犬1匹。ただでさえ騒動続きの大家族に、あらたな波瀾が巻きおこる。異文化へのとまどい、世代のギャップ、肉親ゆえの愛憎。泣き、笑い、時に激しく衝突しながら、家族一人ひとりは、それぞれの生の新しい手がかりを得る。そして別れ──。人と人の絆とは何かを問う、家族の感動物語。
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紙の本
わたしたちが一緒に過ごす意味。
2008/01/20 18:09
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オクヤマメグミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
人はいつか必ず別れるものだ。
出会いがあれば別れもいつかやってくる。
友達、家族、恋人…偶然のようでいて、必然の出会いを
<突如、彗星の如く>
と星に例えるのは素敵な表現だと思った。
核家族化が進む現代で、ひとつの家に13人(と1匹!)が一緒に暮らすなんて最大で4人家族の経験しかない私には想像もつかない。
血が繋がった家族ですら、成長とともに意見の相違や誤解が生じたりする。
いつも仲良く暮らせるわけではない。
ましてや13人のうちの1人が外国からの留学生だとしたら!
そのズレは一層大きく、事件的なものだと思う。
家族の人数で分かるように、登場人物がすごく多い。
ハンガリーからの留学生・ボラージュが勉強を終えて帰国するまでの3年間が描かれている。
これだけの人間がともに暮らすのだから色々ある。
それぞれが転機を迎え、自分の道を選んでいく。
その時に思ったのは1人でなくて良かったということだ。
時には家族をうっとうしく感じたり、1人になりたいときもあったかもしれない。
でも自分が折れそうな時、正してくれたり見守ってくれたのは家族だ。
かけがえのない存在。
そういう意味で13人と1匹は素晴らしい家族だと思う。
別れがあるとしても、後で思い出すと胸があたたかくなるような、きらめいた存在。
人生の中では一緒に過ごした時間は、ほんの一瞬かもしれないけど、
多分きっと忘れないと思う。
電子書籍
家族っていいな
2017/11/13 09:45
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ポッター - この投稿者のレビュー一覧を見る
今では、少なくなった大家族の物語。ただでさえ、色々な問題を抱えて大変なのに、更に海外から留学まで、来る事になり・・・
家族間での会話がある意味新鮮に感じました。
一人一人もさまざまな悩みを抱えながら、魅力的で、セリフも心にじんわりと来る素敵な作品
でした。
紙の本
家族というもの
2002/07/04 17:06
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:りゅうこむつみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
何度読んでも泣いてしまう。さっきも、書評を書くためにさらさらっともう一度読んだのだけど、やっぱり泣いてしまった。それもぼろぼろと。
何故だろう。
ハンガリーという国は今はどうなんだろう? この話の描かれた頃とは全然違うのだろうか、とか。
やっぱり国によって考え方は全然違うのだろうな、とか。
色々なことを考えるけれどもこの話の重要な登場人物は福造さんとフック(犬だけど、人物と言っていいくらいに重要)だ。
この二人? の微妙な関係がいいし、他の人物たちをうまく描き出しているのは、この二人の存在が大きい。
だからこそ、私は泣いてしまうのだ。
紙の本
新鮮
2018/08/26 19:15
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:あんこパン - この投稿者のレビュー一覧を見る
かなり前の作品ですが、いつ読んでも新鮮さがあります。家族物語の傑作だと思います。ドラマ化もされましたが、本編を見事に映像化された素晴らしい配役だったと記憶に残っています。温かい気持ちになりたいときに読みたい本です。