商品説明
親友の千春を亡くした梨花は、その夏以来、ヴァイオリンを弾くことから逃げていた。千春が残した遺書には、自分が命を断ったあと、兄の和輝や梨花がどのような心理状態に陥るかまで予言されていたのだ。荒れた生活を繰り返していた梨花は、もう一度ヴァイオリンに向かうことを決意する。そこに厳しくも優しい救いの手をさしのべてくれたのは、梨花が思いを寄せる直哉と和輝だった。生と死、切ない恋心、そしてこれからの道……。親友の死を乗り越え、仲間との新しい関係を模索しながら、己の進むべき道を見出してゆく若者の姿を描いた物語。
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