紙の本
女性ならでは
2016/02/15 21:54
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投稿者:テラちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
唯川氏と村山由佳氏。女性の性を書く女流作家といえば、この2人だろう。本作は、DV夫が、やがてストーカーになる話だが、シェルターや農園などの”駆け込み寺”の描写がち密で読ませる。取材が行き届いているし、女性ならではの視点も生きていて、唯川氏の新境地。
紙の本
DVの果て
2015/09/28 14:59
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投稿者:東野ファン - この投稿者のレビュー一覧を見る
この作品は現代社会の心の闇というか問題提起作であると感じました。
DVから一度は逃れたものの、一度感じた暴力という恐怖により身体がふとしたことで拒否反応を起こしてしまうということ。
DVから逃げれられたところで、では今後の生活は?仕事は?住むところは?
と自分一人ではとても解決できないことばかり。
とても怖い、だけど軽視できない内容です。
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すごい。いろんなすごいが合わさった本。読んでいて苦しくて辛くなる。逃げることの出来ない不幸な世界のなかにある一筋の希望、それすらもことごとく閉ざされていくDV夫の手。
DVやストーカーという言葉はいまではさほど珍しくないし、それを主題にした小説はたくさんあるなかで、この作品の光るところはリアリティなところだと思う。
とくにラスト。ようやく世界から消えた元夫から解放された主人公が向かった場所には臨んだ世界はなくて、けれどおさまるところにちゃんとおさまっていたところ。伊原親娘の幸福の形。
ある意味で、とても、とてもハッピーエンドだったところがよかった。
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2013.5.3
やっぱりさすが唯川恵。面白くて一気に読んだ。
DVを受けた女性が夫から逃れ、生きていく話。ある程度実話など取材して書いているんだろうか。色んな男性が世の中にはいるんだなと感じた。完璧だと思っていたのに、結婚したら豹変して暴力を振るわれるなんてよく聞くけど、ゆくんはそうじゃないことを切に願いたい。でも心配なのは言葉の暴力なんだけどな。
身の回りでDVの話を聞いたりしたことがないので実感はわかないのだけれど、どこまででも追いかけてくるこの主人公の夫のような状況であれば、もう、殺すか、殺されるか、その選択肢しかないんだろうなと思う。どこで暮らしていても、その人が生きている限り平穏な生活は訪れないんだろうな。
最後、夫からよくやく逃れられた主人公がお互い思い合っていた人に会いに行ったけど、すでに別の女性がいて、それが前の奥さんだったっていうラストは、そんなに人生ハッピーばかりではないよなっていう感じで、それもそれでよかった。
唯川恵の長編小説、やっぱ好きだわー
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怖い、苦しい、という感想が大きい!
中盤からはとにかく行方が気になって一気に読みました。唯川恵の作品は女性として教えられたり学んだりする事が多いですが、これは「めまい」などのサスペンス寄りの作品。
子供をもつ身としては痛々しすぎて辛いシーンも含まれてました。
読了後、なんだか疲れた感じでした。
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これはイヤだわ。
DV,ストーカー…TVとかでは時々見聞きするけど、こうして物語になって読むと、その粘着質さがひしひしと伝わってくる。
最後にかけて、やや急ぎ足過ぎる感もあったけど、怖いもの見たさで一気に読まされる。
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世の中には、こんな男もいるのか。DV被害者の主人公が、シェルターに保護され、その後も隠れてしか生活ができない。離婚成立後もまだ元DV夫が主人公をつけまわす。
ストーカー被害者は警察に訴えてもなかなか取り合ってはもらえないと聞く。
どこまでもつけ回し、その先々での小さな幸せを踏みにじる。それでも、やはり逃げ回るしかないのか。
DVというのは、テレビでしか見ることがなく、なかなか現実味がないのだが、実際に苦しんでいる人は少なからずいるのだろう。
物語の最後、やっと幸せにと思ったが、違う結末が待っていた。だが、これも、いい終わり方だと思った。
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何気ない日常生活の中の家庭の中の恐怖。一気に読んでしまいました。シェルターの中の優しい人達の連帯が救いです。普通に幸せになるってことがこんなに難しいこととは、、、
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おもしろかったっいいうのじゃなくて、怖くて気になって一気に読んでしまった。
こんな人がいるなんて…でも実際にあるのだろう。
私もちょっとDVの気配の彼と付き合ったことがあってそういう部分があった。
最終的に振られたから結婚しなかったけどもし結婚してたらやばかったかもな(´д`)
最後ハッピーエンドすぎないのも切ないながらも納得でした。
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小説は全作読んでいる唯川先生の最新作。
楽しみに手に取った。
期待を裏切らず、読みやすく、ぐいぐいと惹きつけられ
最後まで一気に読めた。
DVのことも詳しく取材されたのかな?と思うくらい
リアルな描写で描かれている。
暴力により人間が屈服していく様子や
壊れ、壊されていく様子が
克明に描かれていた。
エンターテイメントとしてもドキドキしながら
読めると思う。
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夫からのDVから逃げ出すところから始まる。多くの女性に助けられながら、癒されながら立ち直り自立していく。しかしDV夫は諦めない。自分を守る力をつけ最後の決着を つける。。「生きていちゃいけない人間」いると思う。だから悲しいけど、こんな結末でしか終われなかったんだと思う。久しぶりの唯川恵作品。記憶に残る作品になりました。
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唯川さんは、何となく甘い恋愛小説のイメージがあって、食わず(読まず)嫌いでしたが、今回は興味あるテーマだったので、読んでみました。
一気に読み終わりました。
DVの経験がない人は、夫がこんなことするなんて…と信じられないようですが、本当にあるんですよね。
可穂子が、えるあみファームで元気を取り戻せてよかった。
それでも終わりでないところが、DVというかストーカーの恐ろしいところで。
最後に可穂子が夫を殺せたことはスッとしたけれども、習いたての合気道でそんなにうまくいくのかな? と思ったり。
再婚しようと思っていた相手が、元の奥さんとよりを戻していたのは、どうしてそうなったのか気になるところ。
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DV男かどうかなんて見分けようもなく、ただ運なんだろうか。出会わなかったそのことだけで幸せに思えてくる。 - "それでも、人生は何が起こるかわからない。いいことも、悪いことも、そ知らぬ顔で近づいてくる。ただ、これだけはわかる。すべては繋がっている"
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テーマはDVです。
夫や彼氏のDVから逃げ出した経験のある女性が暮らす農園で
一緒に暮らしていくうちに、だんだんと立ち直っていく可穂子。
彼女の周りにいる女性は、本当に心の優しい人ばかり。
DVの描写は怖くて、寒気がしてくるほどでした。
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こんな人生ってのもあるの?
DV夫に翻弄させる女性の生き様。
取材を綿密に行ったようで、参考文献にはDV関連書が。
ということはまるっきりのフィクションではなく誰かが何処かでかつて味わった恐怖なのかも。
そう想像を巡らせると全くの他人事とは思えないのだけれど・・・
やっぱり2時間ドラマを斜に構えて観ているような、そんな非現実感が感じられる。
殺人が2度なされることや、行く先々での出会う人たちが造り込まれた感じがあって。(かつて同居したことのある女性が殺されたことを含めると殺人は3度。)
だいいち、DV自体、あれほどの狂気を伴うものなのとは幸いにして知らない。親に向けての遺書とか・・・
後味が悪かったのでなんだか読まない方が良かったかなぁ~レベルの本でした。