リーダーに必要なのは戦略志向と熱き心
2017/01/15 18:36
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投稿者:BONO - この投稿者のレビュー一覧を見る
巻末に著者のインタビューが追加された増補版。ここに凝縮された著者の考え方や言葉はとても参考になります。
プロ経営者のストーリー
2019/05/06 18:35
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投稿者:だい - この投稿者のレビュー一覧を見る
■戦略の基本セオリー
競争を動態でとらえる
市場は成長するに従って、競争のポイントが移って行く
事業には、成長のための最低限の成長ラインがある
机上の論理から自論への展開
データによる検証から論理への展開を実際の行動で経営力を身につける
「優れた戦略」は「優れたリーダーシップ」のもとで大きな効果を生む
■現状分析
分析のための道具(フレームワーク)を持たずに分析まがいのことをすれば、方針・戦略、行動計画の全てが甘くなる
ルート1 栄光ルート(エクセレントカンパニー)
成長戦略のポイントは「絞りと集中」
どんなに小さな市場でもナンバー1になる
ルート2 混戦・不安定ルート
初期段階での赤字は良性の可能性が高い、が長く続くようだと悪性に転ずる
ルート3 ドンジリルート
原価計算システムが粗末であり、トップが戦略判断を間違える
低いレベルで社内が落ち着いている
政治性の強い組織の対処法
客観的事実とデータの裏付け、明確な論理、裏のない会話、社内よりも「顧客と競合」の論理などに徹する
■決断と行動
データ検証作業のムダは宿命
「仮説」を基に検証を行うが、「仮説」は結果的に正しくないことが多い
「改革の金脈」
社内常識=既存価値観という名のぶち壊すべき埋蔵物の中にある
政治性と戦うことが必要となる
KSF(成功のためのキーファクター)を押さえることができれば、連鎖反応で良くなって行く
時間軸の認識
「時間」の概念を重要要素として位置づけ戦略化する(タイムベース競争)
■飛躍への戦略策定
リーダーの戦略的思考と腕力
セオリー通りの戦略論理だけでなく、政治的判断「意思」を直接伝える(指示する)
目標先行プランニング
打ち出された目標と組織の力量には当然ギャップがある
ギャップを埋める戦略を開発することが重要であり、「考えさせる」狙いを持つ
成功のためのトップ要件
・強いリーダーシップを発揮する覚悟
その目標が、なぜ達成されなければならないかの説得、鼓舞、戦う気概
・新しい戦略を考え出す作業手順をマスターしている
責任者として自分で詰めていく「緻密さ」を持つ
・多少のリスクを気にしないこと
何があっても夜はグーグー寝れる性格であること
■セグメントによる攻撃
セグメンテーションは重要な戦略ツールである
企業戦略の中で「絞り」「捨てる」道具として有効に機能する
セグメンテーションは「顧客にリーチ」する営業手段がカギになる
狙った顧客にキチンとメッセージを届け、購入に結び付けないといけない
セグメントの優先順位を守らないと「競合に勝つ」大命題が果たせない
セグメンテーションが効果的であるための条件
・測定可能であること(情報を得られること)
・到達可能であること(営業手段を持つこと)
・十分な市場規模を持つこと
■戦略実行
「戦略」は、事前のプランニングで成否が決まる
・現状認識・反省 強いトップリーダーの先導
・対策・戦略 ミドルへの橋渡し
・実行 ミドル先導、集団による熱い実行
いつまでもトップがすべてを支配するのではなく、「部下の育成」がポイントになる
「組織のモノトーン現象」・・中央集権体制の弊害
・トップダウンで政策実行の結果、自分で考えなくなる
・上からの命令を待ち、組織の「遊び」がなくなる
・中央集権化により自己増殖的にころがって行く力が衰える
経営プロフェッショナルとは・・・
創造的頭脳業種 戦略創出能力が重要
個人的力量 プロフェッショナリズムが勝負の分かれ目
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東京に出て来て、沢山の会社を相手にする会社に入り、最も衝撃を受けた業界がコンサルティング業界だった。
コンサルタント、特に戦略コンサルタントの仕事がどういうものなのか、垣間見ることの出来る本。
また、これから益々、失敗のリスクを取り、実際にチャレンジしてみてプロフェッショナルになっていくことが求められる時代になるだろう、色々な所で言われてはいるが、この本もそういった傾向を示唆している。
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普通のケースとは一線を画す出来かなと。
さすがに著者の実体験に基いているだけある。
通常のケースは、まず短い、一問一答のような。
特定のフレームワークを使えば、解けるようになっていることが多いように思う。(自分で作ってみると分かるが、一問一答以上のケースを作るのは結構骨が折れる。)
それはそれで、トレーニングにはなるのだが、経営の流れ、分析⇒戦略⇒エグゼキューションといった流れが掴みにくい。
本書は実体験をベースにしてあるとおり、マーケットの分析から始まり、競合分析、戦略からプライシング、顧客セグメンテーション、営業体制、人の配置・意識改革とそれにおけるステークホルダーとの交渉まで、かなり緻密に書いてあると思う。
※紙面の都合や戦略を重視するために、実際に比べると交渉はかなりスムーズだが。
黎明期あるいは全盛期のコンサル、その中でもトップオブトップの人は、こうした面白く、すごく現場に踏み込んだことをやっていたのだと思う。
今は、環境も変わってきて、中々そういった大きなテーマ・踏み込んだテーマがやり辛くはなっているけれど、これがコンサルというかプロ経営者の醍醐味なのだと思う。
この人のキャリアを見ていると、恐らく30代後半で、かなり経営者として、完成の域に入っているように思う。
プロとして生きていきたくば、30代までに必要な成功も失敗もひと通り積む必要がある。
そうすると、同じ1年を2回やるのはもちろん、同じ1ヶ月を2回やることすら、許されないのではないかと思う。
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1人の主人公を題材に、経営者とはどういうものかをドラマのように語られる。自分の周りで今行われていることと照らし合わせてとてもわかりやすく読めました。今の周りの人に是非×100読んで欲しい。
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ミスミグループ本社の会長である三枝匡氏による、実話に基づくシェア逆転のドラマ。戦略にまつわる様々な要素(3Cやプロダクトライフサイクルに基づく現状認識、絞りと集中のためのセグメンテーション、目標先行のシンプルなアクションプラン、やり切るためのツールや熱きリーダーシップ、などなど)が、生々しいストーリーで展開される。
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◆「戦略プロフェッショナル 増補改訂版」読了 ★4つ
http://www.amazon.co.jp/dp/4478024227
サイン本を入手したのでありがたく読みました(^^)
通常版を含めると6回目ですが、やはり何度読んでも参考になる。
ストーリ部分は全部一緒ですが、補足説明の部分はかなり書き変わっていたり追記されていたりします。
ファンの方はもう一度買いましょう(^^)
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文庫版を読んだときは、感銘を受けたもののどこか他人事だった。今回は、同志を見つけたような気持ちでこれを読んだ。この時期に読んでよかった。がんばろう。
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経験に基づくストーリー仕立てが群を抜いて良く出来てると感じた。全体の深い理解のため二度目も読みたい。
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著者が長きに渡って、
経営の場で学んだことが、
ふんだんに盛り込まれている。
新社会人の立場から読んでみても、
学ぶべき点は非常に多い。
それは単なる成功体験談だけではなく、
失敗談も赤裸々に語られているからであろう。
今回の学びは、
・経営的人材になるには、
「論理性と情熱」が必要不可欠であること
これは座学や読書を通じて、
知識やフレームワークを蓄積していくことと、
強い熱意を持って仕事に取り組むことの
そのどちらも欠けていけないということである。
ビジネスマンとして大成していくために、
実務で得る経験のみならず、仕事外での時間も
勉強に使う必要性を強く感じた。
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最高。もっと早く読んでおけば良かったとも思うが、今の自分の仕事内容だからこそ、得るものが大きかったのかなと思う。マーカーした箇所はノートにまとめて、見返そうと思う。
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戦略+腕力=対競合の戦略ストーリーに基づく絞りと束ね
ゆらぎ→自己超越→組織の進化
現状認識→対策→実行
リーダー→ミドル→部下の育成
負け犬→ゆらぎ→戦略→トップダウン化、型通り→束ねとボトムアップのバランス
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小説仕立てなので、ポイントが若干分かりずらい部分もあったが、読みやすかった。
・戦略の計画が重要であること
・理論だけではなく経験からくるかんも重要であること
・ストレッチ目標についてのギャップを埋める戦略を頭を悩ませて考え出せることが重要で、出せないと現場が疲弊していくだけだあること。
・この物語のモデルにおいて、筆者は人間力の面で修羅場に入ったところ、人間的な親しみやすさなどが重要。
など理論面以外の要素が意外と面白かった。
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2016年6冊目は、三枝匡さんの「戦略プロフェッショナル」。三枝三部作の一発目で、かなり有名な本にも関わらず、恥ずかしながら、これまで手に取ったことがありませんでした。
「V字回復の経営」は事業再生メインの本でしたが、こちらはベーシックな戦略を実戦でどう使っていくか、それがどういう効果を生み出すのか、ということについて、実話に基いて描かれています。
戦略とリーダーシップは両輪であること、プロを育てるにはプロしかいないこと、など参考になる内容ばかりです。
また、この内容は、著者が30代前半に体験したことを描いているのですが、今の自分と重ねあわせたとき、自分の知識量、経験値、リーダーシップいずれも全く足りていないことに、かなり危機感を覚えました。ちょっと、キャリアプランを再度見直す必要があるかもなーなんて思ったり。
沢山ビジネス書読んだり、MBAで学んだけど、実戦でイマイチ結果を出せていない、という方(もし、いればですけど)にはオススメの一冊です。
やや多いですが、気になったポイントを紹介しておきます。
<この本のポイント>
・もともと企業戦略論は、現実を「単純化」して問題の核心に迫るのが役割である。
・いくら優秀な「戦略コンサルタント」を雇っても、それだけで会社はうまくいかない。いつの時代も「優れた戦略」は「優れたリーダーシップ」と結びついてこそ、初めて大きな効果を生むからである。
・プロダクト・ライフサイクルのセオリーだけは「完璧に」理解する
・画期的な成果を収めるマーケティング戦略は、しばしば、営業マンのそれまでの常識や習性に逆らう内容を持っている。
・経営戦略の要諦は「絞り」と「集中」である。もし事業に絞りがなければ、組織のエネルギーを統一することはできない。
・セグメンテーションの手法を導入したのに効果が出なかったという場合、セグメンテーションの組み立てが悪かったというよりは、それを組織の末端が忠実に実行したのかどうか、実はよく分からないというケースが圧倒的に多い。
・プロとは社会のなかにおける「個人の突出」である。プロだけがプロを育てることができる。だから、プロを育成するためには、その組織にプロの上司や上官がいなければならない。
・世のいわゆる成功者になるには、30代後半の5年間の経験がいちばん大切なような気がする。(中略)若い人々は、もし自分が21世紀に組織のなかでリーダーシップのとれる人材になりたいと思うなら、30代を今まで以上にアグレッシブに生き抜く覚悟が必要ではなかろうか。
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このシリーズはどうやっても面白い。ビジネスマンとしての著者の経験がそもそも興味をそそるので、本としてどうこうの前に、情報として知りたくなるのはしょうがない。必読。