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凶悪―ある死刑囚の告発―
人を殺し、その死を巧みに金に換える“先生”と呼ばれる男がいる──雑誌記者が聞いた驚愕の証言。だが、告発者は元ヤクザで、しかも拘置所に収監中の殺人犯だった。信じていいのか?...
凶悪―ある死刑囚の告発―
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凶悪 ある死刑囚の告発 (新潮文庫)
商品説明
人を殺し、その死を巧みに金に換える“先生”と呼ばれる男がいる──雑誌記者が聞いた驚愕の証言。だが、告発者は元ヤクザで、しかも拘置所に収監中の殺人犯だった。信じていいのか? 記者は逡巡しながらも、現場を徹底的に歩き、関係者を訪ね、そして確信する。告発は本物だ! やがて、元ヤクザと記者の追及は警察を動かし、真の“凶悪”を追い詰めてゆく。白熱の犯罪ドキュメント。
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書店員レビュー
9月公開の同名タイトル映画の原作で…
文教堂 赤坂店さん
9月公開の同名タイトル映画の原作で、著者自身の当事者手記ノンフィクション。
死刑判決を受け、上告中の被告が、自分の犯した凶悪事件の数々を、雑誌記者である著者に、告発を依頼するところから話は始まります。上告中の自身に、さらに追い討ちをかけることになるであろう、告発を依頼する目的とは何か?
拘留されている、この話の主役のひとりへの接見を通じ、その目的を察した著者が、自らの取材で判明していく凶悪事件の数々。映像化するに当たって、残虐なシーンをどう表現したのかという、不謹慎な興味も湧いてきました。
最後に著者は、昨今の出版業界の雑誌ジャーナリズムの衰退について述べています。
この告発が雑誌からの発信だったからこそ警察が動き、立件出来たと。雑誌には、まだまだ存在意義があり、社会に果たす役割は今後一層、大きくなると確信していると。
なぜ、そう思うのか?
ぜひ、読んでみて確認してください。
そして、映画との対比により、雑誌、書籍の存在意義を見つけていただけると、書店員としてこんなに嬉しいことはありません。
(評者:文教堂書店赤坂店 文庫担当 迫新一)
紙の本
ドストエフスキーの小説よりはるかにすごい迫力、最後まで読み切らずにはいられない
2009/11/25 00:19
33人中、31人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:サトケン - この投稿者のレビュー一覧を見る
白熱のノンフィクション、これほどすごい内容のノンフィクションは滅多にない。これほど興奮しながら読んだ本もあまりない。
獄中の元ヤクザの死刑囚が告発した「上申書」、これがついに警察を動かし、警察の執念の捜査によって、のうのうと市民生活を送っていた"先生"とよばれる真の凶悪を追い詰め、逮捕起訴し、判決が下されるまでのストーリーが、この文庫版で完結した。単行本では未完に終わっていたストーリーが文庫版で完結したのだ。
そしてこの獄中の凶悪犯の告白を聴きとり、徹底的な裏付け取材を行った上で雑誌記事にし、警察を動かしたのは、「新潮45」という月刊誌の編集記者・宮本太一氏(現在編集長)であった。雑誌メディアの底力を天下に示した力作である。
「事実は小説より奇なり」、などというと陳腐に響くかもしれないが、このノンフィクションはドストエフスキーの小説よりはるかにすごい迫力をもっている。
それは事実のもつ重み、探り当てた真実の重みであろう。文庫版ではじめて読んだ私は、この事実のもつ迫力に圧倒され続けた。
自ら手を下さすに人を殺させ、人の死をカネに換えてきた錬金術師、"先生"。この存在には、何か得たいの知れない、人間悪の化身のようなものを感じる。
しかしそれはサイコキラーではない、快楽殺人でもない、なにかしら人間として底が抜けているというか、人間としてのタガの外れた知能犯としての姿を見いだすのである。この男はいったい何者なのだ、と。
しかし、事件はすべて解決されたわけではない・・・
とにかく、結末などいっさい知ることなく、最初のページから読んでみるべきだ。
間違いなく、最後まで読み切らずにはいられない本なのだ。
紙の本
お金は人を狂わす
2014/05/31 10:43
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:にゃんこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
お金は人を狂わす。人を殺す事も何とも思わない…
きっとこうやって殺されて行方のわからない人がたくさんいるんだろうなとおもいました。
死刑囚は、もし、先生がかわいがっていたら、この告発はなかったと思うとぞっとする。被害者に悪いというのはあとづけで、自分の恨みをはたすために告発。
本当に、人間ってこわいとおもった作品です。
紙の本
余罪
2022/12/23 05:22
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:七無齋 - この投稿者のレビュー一覧を見る
立証できな事件がこの人物だけでこれだけあるなら過去にどれだけの犯罪が闇に消えていったか。現実とは思えないのは小説のような記述になっているせいもあるが信じがたい出来事だ。