電子書籍
ぱんぷくりん 鶴之巻
宮部みゆき初めての絵本!「宝船」「招き猫」「竜」など、縁起ものをテーマにした心和む物語に人気漫画家・黒鉄ヒロシが描く、1話ごとにタッチが変わる微笑ましいイラスト。ちょっぴ...
ぱんぷくりん 鶴之巻
ワンステップ購入とは ワンステップ購入とは
ぱんぷくりん 鶴之巻
商品説明
宮部みゆき初めての絵本!「宝船」「招き猫」「竜」など、縁起ものをテーマにした心和む物語に人気漫画家・黒鉄ヒロシが描く、1話ごとにタッチが変わる微笑ましいイラスト。ちょっぴり疲れ気味な気分もいつのまにか晴ればれ、「福々気分」「幸せ気分」にしてくれる大人向け絵本です。<鶴之巻>には、ときどき宝船がテンプクするのはなぜ?…「宝船のテンプク」、誰も感謝してくれないので日本中の招き猫はそろって温泉に行ってしまいました…「招き猫の肩こり」、神社とけんかした鳥居は引越しを。さてどこへ…「鳥居の引越し」の3話。巻末には「ぱんぷくりんポストカード」のおまけ付き。著者2人からの心温まる贈りものです。プレゼントにも最適!
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
小分け商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この商品の他ラインナップ
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
紙の本
招き猫くんに一本とられました!
2004/06/12 20:56
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:米作り - この投稿者のレビュー一覧を見る
「招き猫の肩こり」というタイトルを見て、即、本を手に取りました。開けてみると、なんともゆったりとした時間が流れています。でも、小さな頃に読んだ単なる昔話(民話?)と違うのは、宮部さんと黒鉄さんらしい現代風のエッセンスが加わっていること。大人も子供も楽しめる内容ですし、どなたでも手に取りやすいデザイン&内容ですので、一家に一冊、頭の凝りに効くお薬として手元においてはいかがでしょう? 私は、読後、世の中の招き猫くん達が愛しくてたまりません(笑)
紙の本
ま、この本のどこに宮部がいるの?と聞かれれば、わたしは正直に著者名とまえがきに、といいたい。黒鉄だって、らしくはない。無論、だから駄目ではないところが流石
2004/07/16 21:17
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
まえがきにあたる宮部の「『ぱんぷくりん』ができるまで」に、春先、気がふさいでいた宮部が、これではいかん、と仕事場を眺めているうちに、そこにあった縁起物を使って、楽しい話をかいてみよう、と思いついたのがこの絵本といっていい作品の誕生夜話で、黒鉄ヒロシに絵をつけてもらうことは、宮部の夢でもあったという。
で、オレンジ色のほうが鶴之巻。第一話は、よく晴れた春の日に、宝船に乗り込んだ七福神の「宝船のテンプク」。第二話は、ずっと手をあげていて肩が凝ってしまった日本中の「招き猫の肩こり」。第三話は、小さな神社に立っていた鳥居と神社が喧嘩して「鳥居の引越し」。それに特性の『ぱんぷくりん』ポストカードがつく。
で、今回は大サービスで、もう一巻にも触れてしまおう。
緑色のほうが亀之巻。第一話は、孫娘がおじいさんの家の蔵で見つけたものは「ふるさとに帰った亀」。第二話は、自分の顔が嫌いで怒りんぼうになってしまっただるまさん「怒りんぼうのだるま」。第三話は、流れ星なんて滅多に見つからないというあなたに、そっと教える「金平糖と流れ星」。それに、鶴之巻同様、特性の『ぱんぷくりん』ポストカードがつく。
おはなしの内容については、とくにない。宮部でなければ書けないというものではないだろうけれど、誰でも書ける、というものでもない。個人的には、亀之巻の「ふるさとに帰った亀」のスケールの大きさとロマン、そして先は読めるけれど、お嬢さんが走り去る姿がグリコのマークを連想させる「怒りんぼうのだるま」が好きである。
で、造本について一言。紙質はこれで良いのだろうか。子供たちも楽しめるようにと、汚れがつきにくいような光沢のあるちょっと固めの紙質だけれど、正直、スタンドの光で読んでいると、反射して見難い時がある。それに手で触れたときの感触が、無味乾燥というか無機質的である。出来るなら夢枕獏・村上豊の『陰陽師』絵本のような紙質のほうが、優しくていいのではないだろうか。
ついでに書いてしまうと、折角の黒鉄の挿絵だけれど、もっと周囲に余白をとるような造本にすれば、いまの窮屈な印象が随分減じるのではないだろうか。絵本の悪いパターンに染まる必要はないだろう。それを調整して、ソフトカバーにして700円の廉価版で売ったら、もっともっと売れるのになあ。
ま、宮部の名前だけで売れることは間違いないだろうけれど、ロングセラーにするためには、そのくらいの努力はあってもいい気がする。それは、なにより消費者のニーズでもあるはずだ。