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電子書籍
僕の妹は漢字が読める2
著者 かじいたかし (著) , 皆村 春樹(イラスト)
歴史の書き換えにより、萌え要素が奪われてしまった23世紀。萌えにあふれた“現代文学”を愛する主人公イモセ・ギンは、歴史を書き換えた犯人を追って21世紀に舞い戻る。犯人の手...
僕の妹は漢字が読める2
僕の妹は漢字が読める 2 (DANGAN COMICS)
商品説明
歴史の書き換えにより、萌え要素が奪われてしまった23世紀。萌えにあふれた“現代文学”を愛する主人公イモセ・ギンは、歴史を書き換えた犯人を追って21世紀に舞い戻る。犯人の手がかりがなく困るギンたちのもとに、こんどは23世紀の文体で書かれた謎の手紙が届いて……。話題のぶんがく系ラブコメ第2巻、噂のオオダイラ文学も絶好調!!
目次
- 二十一世紀のみなさまへ
- 第一章 学校風景
- 第二章 しんそう
- 第三章 我輩録
- 第四章 でておいで
- 第五章 兄と妹
- 第六章 未来 みらい ☆※□
- あとがき
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いるかいないか、それだけの違い
2015/08/25 10:52
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投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
23世紀の日本には漢字を読める人がほとんどおらず、ひらがなと擬音で表現される正統派文学が幅を利かせていた。ちなみに総理大臣は二次元の妹キャラだ。
しかしその未来は、歴史の転換点を作った作品が出版されなくなってしまったために変わってしまう。漢字がある、普通の未来に変わったのだ。それを元に戻すため、イモセ・ギンたちは再び21世紀へとやってきていた。そして「あにマジまにあ」を奪った犯人を捕まえるべく奔走する。
そんなわけで、ようじょ、とか、なめたい、とか、おばんつ、とか、ダメな四文字言葉が乱舞する物語な訳だが、今回のストーリーの主軸には、多数派の中で埋没し迫害されていく少数派の悲哀という、ちょっとしたテーマが埋め込まれていく。
多くの普通の人とは違うものが好き。でもそれを誰も理解してくれない。それは辛いことだ。しかし、誰か他の人が、その思いを受け止めてくれるならば、そんな辛い境遇でも生きていける。そんなメッセージが込められているのだ。しかしこの場合、普通がいもうと好きで、異端が純文学好きという逆転現象が起きているのだが…。
章末には23世紀を代表する文芸誌「ぶんげいっこ」の特集記事が紹介され、ラストには38世紀の文章も登場する。後者はもはや理解できないかも。