複合大噴火
著者 上前淳一郎 (著)
1783年の浅間山大噴火は、直後のフランス革命に大きな影響をもたらした――これだけだと「なんのことやら」という話ですが、歴史気候学の見地に立てば、立証が可能になります。日...
複合大噴火
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商品説明
1783年の浅間山大噴火は、直後のフランス革命に大きな影響をもたらした――これだけだと「なんのことやら」という話ですが、歴史気候学の見地に立てば、立証が可能になります。日欧でほぼ同時に起こった火山噴火と社会変動の因果関係を探った本書は、発表から20年以上を経た現在でも、まったく古びることがありません。防災の論議が深まりを見せる昨今こそ、広く読まれるべき1冊といえましょう。専門的な話題を興味深く、面白く読ませる著者の腕に脱帽です。
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地震と噴火が頻発する現代。火山灰だけでは終わらない、近い将来に起こりうる大天災への予見として、この圧巻の「事実」を知っておくべきだ
2024/09/22 16:59
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:大阪の北国ファン - この投稿者のレビュー一覧を見る
1783年に相次いで大噴火したアイスランド・レキ山と浅間山。それ自体は偶然かも知れないが、ヨーロッパと日本において旧体制が終わっていく始まりとなったことに頷かされる。
それらの噴火と火山灰、火砕流などによる噴火直後の「一次被害」、その後空気中に噴出されたエアロゾルなどによる「二次被害」の模様をまず克明に描く。特に圧巻だったのは「天明の大噴火」と言われるこの浅間山の噴火で一瞬にして壊滅状態になった群馬県鎌原村の様子を描いたシーンである。われわれ現代人には鬼押し出しの下に眠っている村といった方がイメージしやすい。しかし本書においては地学的・専門的な記述は僅かで、それよりも、ヨーロッパにおいてはフランス、本邦においては東北地方に起こった日照減少による飢饉の悲惨な描写と、時の為政者で「庶民の生活を関知せず」を貫いたルイ十六世や津軽藩の重臣たち、また田沼意次などの失政ぶり、そして失脚していく過程を克明に分析・記述する。自然災害の本で、ここまで当時の社会に与えた影響まで踏み込んだものに初めて出会った。しかも文は読みやすく場面は欧州・日本を又にかけて同時進行でどんどん進行していく。また著者の分析眼は鋭く、倹約で白河藩を救った松平定信がなぜ中央での幕政改革に失敗したのかも冷静に解き明かしていく。さほど厚い本ではないが読み応え満点であった。なお偶然ながら、これらの噴火からちょうど100年後の1883年にインドネシアのクラカタウが大噴火し、この時もヨーロッパでは太陽が赤くなり、それはムンクの「叫び」に影響を与えたともいわれていることを思い出しながら読んだ。
火山が噴火した
2019/04/16 13:30
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:うみべ - この投稿者のレビュー一覧を見る
昔々、日本と北欧の火山が同時期に噴火して、その噴煙が空を覆い異常気象をもたらし大飢饉が起こって、その後政変へと繋がっていく・・・。途中から火山には全く触れられませんので。