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プルーストからコレットへ いかにして風俗小説を読むか
著者 著:工藤庸子
世紀末から一九二〇年代、パリの文壇にあった二人の作家は、政治思想や倫理道徳の価値基準とは無縁の世界を生き、書き綴った。それが過ぎ去った時代の証言としてたえず読み返されるの...
プルーストからコレットへ いかにして風俗小説を読むか
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プルーストからコレットへ いかにして風俗小説を読むか (中公新書)
商品説明
世紀末から一九二〇年代、パリの文壇にあった二人の作家は、政治思想や倫理道徳の価値基準とは無縁の世界を生き、書き綴った。それが過ぎ去った時代の証言としてたえず読み返されるのはなぜか。小説だけがすくいとることのできる時代精神のありよう、すなわち「風俗」があざやかに映し出されているからである。本書は「風俗を反映しつつそれ自体が風俗的存在でもある文学」という観点から作品を読み、時代の中に位置づける試みである。
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「失われた時」を読んでないと辛いかな
2001/12/20 11:14
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投稿者:白井道也 - この投稿者のレビュー一覧を見る
小林信彦の「読書中毒」の中でも引用されていたけど、この本の著者は、プルーストの「失われた時を求めて」は3通りの読み方が出来ると言っている。すなわち、1:ひとりの作家が誕生するまでの文学的模索の過程を語った芸術家小説。2:愛と死、そしてとりわけ時間という永遠のテーマに正面から取り組んだ形而上学的小説。3:日々の平凡なドラマを生きる人々が大勢登場する風俗小説。で、この本がやっているのは、大雑把に言って3、「失われた時」を風俗小説として読み解く、ということ。「失われた時」を読んでいる僕はとても面白く読めたのだけど、味読の人にはやはり辛いのではないか。良く書けた本ではあると思うけど、なかなか書店で見つからないのはやはりそういった事情なのではないかしら。