聖闘士星矢EPISODE.G　１

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投稿者：エルス　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

　読み終わって、ここ最近はこれほど熱中してページをめくったことがないと気づきました。とにかく熱かった。登場人物、物語の背景、戦い。前作『聖闘士星矢』の全盛期にはまだ子供だったのですが、今でもはっきりとストーリーも人物も覚えているほどです。あの熱さを、久しぶりに思い出しました。
　黄金聖闘士の若き日々の物語ということもあって、まだまだ説明しなければならないこともあるようで一巻ではあまりストーリーに進展はありませんが、勢いの良さとキャラクターの個性は十分に感じられます。絵柄が違うこともあって敬遠している人も多いのかもしれませんが、まずは読んでくださいとおすすめしたいです。
　いつの頃からか漫画・小説・アニメ全体にクール・ダウンの傾向が見られるようになった今こそ、燃えるほど熱いこのような作品が求められていると思います。

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投稿者：カルバドス　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

「燃え上がれ、オレの小宇宙（コスモ）！　くらえっ、ペガサス流星拳！！」
　この台詞に熱くなった日々がある。肉体を限界まで痛めつけながらも、世界平和、いや自らが信じる者のために、過酷な闘いに身を投じる少年達を描いたマンガ。友情を前面に掲げたスポ根にも似た泥臭いストーリーに、男子は自らを主人公達に同化させ、女子は憧れと淡い恋心を抱いていた。当時ちょうど小学校低学年だった私の弟は、誕生日やクリスマスといったプレゼントが貰える機会には、必ずと言っていいほど主人公達の戦闘服を模したおもちゃをねだった。その弟も、数年前に成人式を済ませた。長い年月である。マンガだって生まれ変わる。
　かつて一世を風靡した『聖闘士星矢』の新たなストーリー。続編ではなく、以前の作品より前の時代が舞台になっている。主人公ももちろん違い、ストーリーは若き黄金聖闘士達を中心に進んでいく。
　作画が岡田芽武になったことで、緻密な背景描写と全体的に“黒い”のが特徴。車田正美とはひと味違う戦闘シーンも、ケレンミたっぷりなところは変わっていなくて嬉しい。
　この１巻はまだまだ序章にすぎず、登場人物達の自己紹介にも似た感じ。私のようにかつての作品を知っている人間にとってはくどく感じる部分もあるが、この作品で初めて『聖闘士星矢』に触れる人々には親切といえる。いずれにしろ、細かく書き込まれた画と今後を期待させるストーリーに、すぐさまハマルことだろう。
　前作より少しばかり対象年齢が上がった本作。また熱い日々が始まった。