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  • カテゴリ:一般
  • 販売開始日: 2013/12/06
  • 出版社: 文藝春秋
  • レーベル: 文春文庫
  • ISBN:978-4-16-745102-8
一般書

電子書籍

冤罪者

著者 折原一 (著)

叙述トリックの第一人者、折原一の筆致が冴え渡る「――者」シリーズ。ノンフィクション作家・五十嵐友也のもとに届けられた一通の手紙。それは連続婦女暴行犯として拘置中の河原輝男...

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冤罪者

税込 897 8pt

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冤罪者 (文春文庫)

税込 901 8pt

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商品説明

叙述トリックの第一人者、折原一の筆致が冴え渡る「――者」シリーズ。ノンフィクション作家・五十嵐友也のもとに届けられた一通の手紙。それは連続婦女暴行犯として拘置中の河原輝男が冤罪を主張し、五十嵐に助力を求めるものだった。自らの婚約者を河原に殺された五十嵐にとって、それは到底素直に受け入れられる内容ではなかったが、やがて河原の“無実”を証明する人物が現れ、裁判は混迷。そして新たな惨劇がはじまった――! 逆転また逆転、冤罪事件の闇を描く傑作推理。

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みんなのレビュー57件

みんなの評価4.0

評価内訳

紙の本

半端ない構成力が魅力です

2009/12/06 20:32

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:mayumi - この投稿者のレビュー一覧を見る

 ノンフィクション作家、五十嵐はかつて恋人を連続婦女暴行犯によって殺された。その犯人から、自分は冤罪であると訴える手紙が彼のもとにとどく。

 物語は、文体と構成が重要だと思う。
 でもって、構成力がすごいのはロバード・ゴダードであって、邦人出構成力で読ませる作家ってなかなかいないよね、と思っていた。

 いました。

 様々な主観が交差し、真相は二転三転し、そうやって混迷していった先に、全ては明らかになる。
 全てのフラグは落ち着くところに着地する。

 読み終わったあと、ああ、あれはああいう意味だったんだ、って思い返してふむふむと思う、ある意味読書の醍醐味を存分に与えてくれる。

 にしてもこれだけの事件を乗り越えた主人公が、まるで普通に(?)生活している違和感が、むしろ折原一の毒のように感じて、怖くなった。

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紙の本

一体何を信じたらいいのか。

2003/06/12 02:02

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:冬音 - この投稿者のレビュー一覧を見る

全く折原一にはやられっぱなしだ。まるで騙し絵のようなストーリー。
最後に解る、一つの結論に達するまでに、作者に翻弄されるようにAから見たりBから見たり。果たして容疑者は本当に犯罪を犯したのか? だとすれば、一体どこまでが真実なのか?
どれだけ冷静に考えても、もっと冷静な作者の繰り出すストーリーに振り回されっぱなし。最後の1ページを読むまで、結果はわからない!
少しでも頭を抱えたら、あなたはもう叙述トリックの虜になっている!

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紙の本

二時間ドラマ?

2002/04/09 01:57

2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:菅野 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 ノンフィクションライターの五十嵐は、連続婦女暴行魔の取材過程で恋人を取材対象の暴行魔に殺される。一連の婦女暴行では立件されなかったが、五十嵐の恋人に対する暴行殺害の罪で服役中である。その河原から五十嵐は冤罪を主張する手紙を受け取る。本当に河原は冤罪なのか、真犯人は別にいるのか、物語は二転三転する。
 本書のタイトル「冤罪者」に「STALKER」とルビがあるが、この意味は読後に分かるようになっている。

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紙の本

立場が違えば見方も変わる

2001/05/23 15:41

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:上六次郎 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 過去には冤罪事件が起こり、そのことをテーマとして書かれた小説もある。自白の任意性や代用監獄の問題といったことを扱っていたことが多いように思う。本書は冤罪についてやや違った側面から描きだされている。

 ノンフィクション作家の五十嵐友也のところへ連続婦女暴行魔として裁判中の河原輝男から冤罪を主張する手紙を受け取る。五十嵐は自分の婚約者を連続婦女暴行魔に殺されている。河原は本当に犯人ではないのか。真犯人は別にいるのか。物語は錯綜していく。

 本書は五十嵐や河原、連続殺人事件の被害者の家族、河原の冤罪を支援する会の人々、河原を取り調べた刑事、河原と獄中結婚する女など事件にかかわる様々な人たちの視点で描かれている。あたりまえのことながら立場が違えば同じ出来事に対する見方も変わってくる。ただ、このあたりまえのことを利用して伏線が次々と仕掛けられていく。

 それに加えて登場人物たちが曲者ぞろいである。河原は濡れ衣をきせられたかわいそうな人でもなければ、支援する会も冤罪事件に憤りを感じている人たちとは単純には描かれていない。一方、刑事も正義の味方ではないし、被害者の会は無罪判決を受けた河原をしつこくつけまわすいやらしさを発揮する。

 冤罪イコール善良な市民が警察権力によって罪に陥れられるという構図を捨てることにより、物語は先の読めないミステリーに仕上がっている。折原氏が得意とするトリックの世界を堪能できる一冊である。

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2005/09/21 17:11

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2005/10/06 16:46

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2006/10/01 20:40

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2007/03/13 16:01

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2007/04/24 11:36

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2003/01/20 15:48

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2008/09/23 07:15

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2008/06/29 07:00

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2009/08/26 16:48

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2009/12/29 21:51

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2010/01/10 23:50

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