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消された王権・物部氏の謎
著者 関裕二
日本史で、時の権力者が天皇の権威を利用した事例は枚挙に暇がない。例えば古代では蘇我氏や藤原氏がその典型だ。ところが権力を得た者たちが、天皇の権威を剥奪せずに温存させたのは...
消された王権・物部氏の謎
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消された王権・物部氏の謎 オニの系譜から解く古代史 (PHP文庫)
商品説明
日本史で、時の権力者が天皇の権威を利用した事例は枚挙に暇がない。例えば古代では蘇我氏や藤原氏がその典型だ。ところが権力を得た者たちが、天皇の権威を剥奪せずに温存させたのはなぜか。その謎解きを、日本最古の正史『記紀』の中で「鬼」呼ばわりされ、蔑まれた古代最大の豪族・物部氏と、神格化された天皇家との不思議な関係を手がかりにしながら、隠された真相に迫ろうというのが本書の試みだ。著者はまず、天皇家の祭祀形態に注目する。例えば、神武天皇の誕生日である紀元節で祀られる神が、なぜか『日本書紀』でも鬼扱いされる出雲神だというのだ。どうして天皇家が鬼を神扱いする不可解な現象が起きたのか。その疑問を解く鍵として、伝説の出雲神・ニギハヤヒを祖とし、天皇家の祭祀を取り仕切ったとされる物部氏が登場する。物部氏と天皇家の関係の秘密がさらに解明されれば、神武東征や出雲の国譲りの謎が一気に解決する可能性をも示唆する。
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紙の本
井沢元彦の「逆転の日本史」と同じ系統
2023/04/02 10:28
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Koukun - この投稿者のレビュー一覧を見る
井沢元彦の「逆転の日本史」と同じ系統の本である。邪馬台国の2-3世紀から聖武天皇の8世紀までの長い期間の様々な話を取り上げている。題名にある物部氏の話はほとんど出てこない。どのテーマも話としては面白いが考古学としての物的証拠にかけるところが多いので、トンデモ本のそしりは免れないと感じた。
紙の本
2002/03/24朝刊
2002/04/12 03:15
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:日本経済新聞 - この投稿者のレビュー一覧を見る
古代最大の豪族である物部氏と天皇家との不思議な関係を手がかりに古代史の謎に迫る。六世紀、仏教を積極的に導入しようとする新興豪族の蘇我氏と日本古来の神道を守ろうとする物部氏の対立は物部氏の敗北に終わる。しかし、物部氏はそのたくましい生命力によって見事に復活し、天皇家に対する隠然とした影響力を発揮する。著者は物部氏を「鬼」に見立て、鬼が構築した裏社会の謎解きに挑む。
(C) 日本経済新聞社 1997-2001