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電子書籍
ハネムーン
著者 吉本ばなな 著
世界が私たちに恋をした――。別に一緒に暮らさなくても、二人がたどる道はいつも家路で、二人がいる所はどこでも家だ……。互いにしか癒せない孤独を抱え、剥き出しの世界へと歩き始...
ハネムーン
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ハネムーン (中公文庫)
商品説明
世界が私たちに恋をした――。別に一緒に暮らさなくても、二人がたどる道はいつも家路で、二人がいる所はどこでも家だ……。互いにしか癒せない孤独を抱え、剥き出しの世界へと歩き始めた恋人たちの旅立ちを描く。限りない清らかさと生きることの痛みに彩られた、静謐な愛の物語。[挿画・MAYA MAXX]
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紙の本
ほんわか…
2001/09/30 23:59
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:タキレイ - この投稿者のレビュー一覧を見る
全編暖かい空気が流れる、読むだけで「こういうところに幸せってあるよな」と思えます。
紙の本
吉元ばなな氏による互いでしか癒せない孤独を抱えた恋人たちの愛の物語です!
2020/11/07 12:51
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、『キッチン』(海燕新人文学賞)、『ムーンライト・シャドウ』(泉鏡花文学賞)、『うたかた/サンクチュアリ』(芸術選奨新人賞)、『TUGUMI』(山本周五郎賞)、『アムリタ』(紫式部文学賞)など数々の名作を世に放ってこられた吉元ばなな氏の作品です。同書は、「世界が私たちに恋をした。別に一緒に暮らさなくても、二人がたどる道はいつも家路で、二人がいる所はどこでも家だ」という語りで始まります。互いでしか癒せない孤独を抱え、剥き出しの世界へと歩き始めた恋人たちの旅立ちを描いた内容で、その限りない清らかさと生きることの痛みに彩られた静謐な愛の物語とも言えます。ぜひ、吉本ばなな氏の渾身の作品である同書を一度、お読みください。
紙の本
喪失した父性原理
2003/01/30 22:11
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:DOSNOW - この投稿者のレビュー一覧を見る
少なくとも10代ではない女がニューエイジな団体の行うヒーリング・セミナーに出席した帰りに代官山あたりのカフェテラスで美味しいお茶を飲んで一息ついている。
よしもとばななの作品は総じてこんなイメージをもっている。もちろんよしもとばななの作品を好む人間がそのような人物であると言っている訳ではない。重ねて言うと心身と金銭に多大な損失を与えなければニューエイジだってなんだって人は好きにすれば良いのだ。
物語は隣の家に住んでる訳ありの幼馴染と年若くして結婚した主人公が、元々悟っているのに更に淡々と悟って、新婚旅行に行って、祝福された世界と私たちに万歳という内容である。
よしもとばななの小説はキャラ設定と環境を変えたよしもとばななの日常エッセイである。内面がある一方向に特化し、充実した人々の物語であり、その世界には真っ向からその人々の生き様を否定したり疑問視する存在はない。何しろ世界は彼らを愛しているのだから。
地上のしがらみと戦い、切り開き、物質世界を構築し、そのことによって人々に貢献することに満足している種族にとっては薄っぺらい物語でしかないだろう。世界から全てを肯定されるのは至福かもしれないが、そればかりだと全てが分かたれる以前の原初の闇に返るのが一番いいみたいなふうにも思えてちょっと困ってしまう。
この作品からはある一方向の癒しは得られるだろう。
人の心が映す美しい世界の様を切り取る才能をよしもとばななは確かに持っている。
紙の本
純粋さ。
2002/01/26 21:20
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:yuuko - この投稿者のレビュー一覧を見る
日々に流され、こういう物だと思いながら生活し、相手のことを理解しているつもりでも、知らない感情があったりする。自分の生活の中に身近に無い物事に関して、相手を通じて知ることは結構あるもんだと思った。けれどそのことで、相手の心の痛みや、束縛され、臆病になっている感情に関してまで、思いを巡らせることができるかと言うと、難しい問題だ。
自分の中にこの主人公と同じ感情を抱いたことがある。「この人と一緒にいると、他の同世代の女の子たちと同じような、はしゃいだり、デートと称して旅行に行ったり、楽しい思い出を作っていくことはできないんじゃないか…」。こう思ったときに単に不満でなく、彼を思いやることができたらきっと悲しませずに済んだと思う。もっと若い頃に読むとよかったなぁ…。
相手の不安、想い、死と言うものの捕らえ方、一人になる恐怖。そういうことをちょっと考えてしまう本です。
紙の本
透明感がある世界
2002/05/08 08:44
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:マシュウ - この投稿者のレビュー一覧を見る
読み終わって何日もたってから、じわっと感動がわきでて
くるような、味わいがある本でした。
犬、庭、海岸でぼーっとするふたり、と吉本ばなならしい
キーワードでいっぱいで、いつまでもこの世界にひたって
いたい、読み終わりたくない、と思いました。
若いのに老夫婦のようなまなかと祐志。
そこにはかけひきもエゴのぶつかりあいもないけれど、ま
なかは祐志といることで、普通の生活を送れないことにつ
いて考えたことだってあったし、祐志もぶきみな新興宗教
に走った両親という暗い部分を抱えています。
いっしょにいるという前提のもとに世界ができているふた
りはとてもまぶしい。
釜揚げうどんをどんどん食べるシーンと、お母さんが旅行
のことは何もきかないで、お土産のひものを喜ぶところが
ほのぼのしていて好きでした。
淡々とした愛情あふれる文体とイラストがすごくよくあっ
ていて、何度も読み返してしまう私のお気に入りです。
紙の本
可もなく不可もなく
2021/03/14 13:54
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:はなこさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
よしもとばななさんの作品は大好きで、何度も読み返したくなるものが多いのだが、この作品とは相性が悪かった。
独特な台詞の言い回しも、今回はわざとらしく感じられてしまい、残念だった。
あまり共感できる部分がなく、ストーリーも淡々として、よしもとばななさんらしい作品に漂うカラッと乾いた不思議な空気感もなく、可もなく不可もない作品だった。
紙の本
しあわせ。
2002/07/14 00:38
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:サクラ - この投稿者のレビュー一覧を見る
温かくてきれいな世界。でも、少し哀しい世界。読んでると時々涙が出そうになった。
この本は、ストーリー、と云うよりは雰囲気を読んでいたような感じがした。不思議に感情移入をしていくんだけど、ストーリーそのものよりか、この中の美しさとか切なくなるような身悶えるような、心がじんじんする感じの中を泳ぐような…(苦笑。よくわかんないけど、言葉に乗せるとそんな感じ)。
切なくて、きれいで泣きたくなるようないとしさが、この本にはある、と思う。