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ストレスに押し潰れることが多い現代社会において,
フロイトの理論を用いてより良い生活を送る術が書かれた本。
好きなことを好きなだけやるというのも気持ちいいが(快感原則),現実をきちんと受け止め,実際のルールに従って(現実原則),自分の目標を達成させた時の快感は更に大きい。
ある程度ストレスに負けないための耐性を身につけること,
嫌なことに気付かない振りをしないこと,
文字化して客観視することなどがあげられている。
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何気ない「無意識」を意識化することが、自己管理に大変有効だということこれが分かっただけでも本書を読んだ甲斐があったと思う。
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斉藤考著「フロイトで自己管理」角川ONEテーマ21(2008)
* 自分の無意識下にあるものへの気づきの方法のひとつとして、こうした客観的な視点を持つことが出来れば、占いに一喜一憂したり、深くはまり込んだりすることなく、ある一定の距離を保つことができる。
* 自分をされけだすことは、成長につながる。
* 受け入れられなかった現実を受容できると、気持ちのわだかまりは氷解しなににしても、ふっと肩の荷がおりるような、心が楽になる感覚がある。
* 決められた時期に、決められた場所にいること、それを一番優先順位のたかいこととして考える。そこに一切の疑問をさしはさまずに実践する。これは、これは行動規範の1つの軸になる。
* 偶然であったものを必然的な、一回きりだけれども大事なものとしてとらえる考え方。
* フロイトの仕事の中にモーニングワークというものがある。これは死をつつしむときの心のあり方だが、これはフロイトの精神分析の原点であった。モーニングワークは断念を知る営みだ。
* 些細なことで感情がゆれるのではない。生死のハザマで、何かあれば明日には命がない、そういう切実な現実に向き合って生きている人たちの持つ感情のリアルさがある。
* フロイトは「断念の術さえ心得れば人生もけっこう楽しい」という言葉を残している。できなかったこと、失敗したこと、負けたこと、失ったこと、そういう出来事は事実としてしっかり認める。流してもかまわない。なくなり、怒るなり、悔しがるなり、しっかり反応をする。断念と喪失をきっちりと味わう。その態度が真の自己肯定になり、次への1歩につながっていく。
* 当初は否定したくてたまらなかった父という存在を認めることで、自分自身も落ち着きを得るのである。コンプレックスと捉えるのではなく、自分にとって父親とはどういう存在なのかを整理し、思い出していくことで、自分自身を見直すことができる。
* 働かないということは自由なようだけれど、働かない果てに何があるかというと自己破滅である。
* 恋愛感情をもつ、そういう心のワクワク感、ときまき感を持ち続けることが活力につながる。
* 人間は死への本能のようなものが潜在的にあるのである。
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なぜフロイトかというと、苦難や困難の中でも、まともな判断力を維持して、自分をコントロールし続け、驚異的な仕事量をこなした彼は、自己管理の天才だからである。
現代には、その堅実さのない大人があまりにも多く、柔軟性のある発想を生み出す力を持てなくなくなっているのだ。
この本には、自分を上手くコントロールできるようになるヒントが散りばめられている。
心の持ち方を工夫することで、だいぶ楽に生きられるようになるのではないだろうか。
最後にフロイト関連の本が参考文献として載っていたので読んでみようと思う。
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これは、まぎれもなく齋藤さんの本。
専門書的なフロイト論もない。
フロイトの考え方で、参考になる部分を人生に活かしてみれば・・・
という指南書。前向きでいいね。
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自分の心と身体をいかにうまくコントロールするかが非常に大事だ。
セルフコントロールの力を磨くことで、社会的な耐性が培われ、胆力がつく。成熟した大人になっていく。
苦難や困難の中でも、まともな判断力を維持して自分をコントロールしつづけ、脅威的な仕事量をこなす。
他人と接することは、ひとつの現実と向き合うことだ。
自分をさらすことは清張につながる。
風あたりを否応なく受け続けることが、経験値を高める。
現実を受け入れよう。
自分の非をまっすぐに認識できない。現実を認めることができない。これは精神の幼さである。
現実としっかり向き合い、自分にとっては不快に感じることにも適応することによって、人はより大きな、本当の快感を得ることができる。
コンプレックスとうまく折り合いをつけて生きていくということ。
逆境エネルギーはモチベーションを高める効果を持つ。
エネルギーが湧くきっかけになると考えれば、コンプレックスもあながち悪いものではない。
人生の奥深さ、味わいは、どれだけのコンプレックスと調和を吐かれたかにかかってくる。
人生のどこかで、一人でいても大丈夫という思考上の回路をつくっていく。
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フロイトも、自己管理も、興味があったので楽しみによみました。
学生さん向け?若い人向けな感じがした。
これから大人の社会人として自分の心に向き合いたい人に、すごくわかりやすい、
すぐはじめられそうな形で方法論が列挙されていました。
芸術家とか思想家とか、たくさんの人の引用やエピソードが出ているのも、とっつきやすい。
いいことがわかりやすく・・親切だなぁ。やさしい上司みたい。
でもすべての章フロイトの考え方を軸にというわけではなさそうで、
どれがフロイトの考え方でどれが斎藤氏が展開している考えなのか
フロイトを読んだことがない自分にはわからず、??と思うところもあり。
フロイトをほかの偉人たちより少し多く引用したみたいな印象。
でも、すぐに役立ついい本だなと思いました。
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フロイトの実用書みたいな感じだろうか.だけど,言ってる内容は別にフロイトに特に関係なく後付けのような気もする.
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運動を何かの象徴として行う
(水泳:吐く 懸垂:引き寄せる)。
漢字の力強さを味わう。
褒め言葉でテンションを上げる。
トイレで嫌なものを一緒に排泄する。
入眠儀式(タナトス(死への欲動)へ通じる感覚)。
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「フロイト」と言うキーワードと齋藤先生の本だと言う事で買ってしまった1冊
やっぱり齋藤先生、面白かったです
ただ、あんまりフロイトは関係なかったかも・・・って思ったけど(笑)
「自己管理力でストレス社会を乗り切る」にはどうするか?ってテーマで
いろんな角度からフロイトを使って書かれている本です
ちょっと難しい心理学上の話も、簡単な事例を元に書かれているので理解しやすい
はずです
「他人に自分をさらして耐性を磨く」
齋藤先生は最近の学生さんは自分をさらけ出すのが苦手だと言っています
それは私も会社で若い子を見てると思うところです
そういう子は弱いんだよね・・・ミスを指摘してるのに全人格を否定されたかの
ように捉えて辞めてしまう子とかね・・・
周囲の人に必要以上に好かれようと自分を殺して生活してる子とか・・・
なんか病んでるよなぁ~
面白くていっきに読んでしまったので、もう1回読み直してみよう
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特にフロイトのことを書いてるわけではなく、話の切り口として
フロイトの言葉から引用してきているものが多かった。
響いたセクションは
●不快なときほど生産性が高い
自分の経験としても、思い当たる節があり
あぁこれが不快さを力に変えることかと改めて気付いた。
●仕事だから、約束だから、必ず守る
自分との約束とか決め事って守りにくい
ジムに行くと決めても今日は仕事疲れてるからいいかなと
迷いがうまれてしまう。
しかし、自分との約束だから 守る と決める
これを繰り返すことによって自信がうまれるだけでなく無駄な
迷いも断ち切ることができる。
早速実践し積み重ねていきたい
●心を身体に引き寄せる動詞の力
自己客観するために動詞と身体行為をリンクさせる。
この切り口がそうなのかなという思いとなかなか鋭いなという思いが交錯する。
芋ほりの達人は、「掘る」ことが得意なので別なところで問題があったときも問題を掘り下げることは得意だと
最近「突き抜けたい」なという思いがあるが、なにか突き抜けるような動きをしたいが突き抜ける動きってなんだ
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フロイトの思想をもとに、実社会、実生活を良く生きるための意識について書かれた本。
自己管理というとビジネス色が強いのかと思ったが、「父親像」に関する章もあり、多方面で新たな知識、知りたかった情報を得ることができた。
また、読書している時点でメモをとるほうが後々に良いかも知れないと思い、試した1冊。
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フロイトのエピソードを交えつつ、の自己管理論。
他の著書に比べてすこし切り込みが浅いというか、フロイトへの愛着は感じるものの全体的に少し無理矢理感も否定出来ないのが残念なところであります。
心理学を追求していくと自分が病んじゃうっていうのもものすごくしっくり来るということがフロイトの話を読んでよくわかったのが収穫ですね。
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本書の「あとがき」で著者は、「私たちは、精神分析家やフロイト主義者ではないのだから、自在にフロイトを使わせてもらっていいのではないだろうか」と書いています。この言葉の通り、フロイトの仕事の中から著者が「使える」と考えたものをピック・アップして、自由に解釈している本という印象です。
たとえば、フロイトの「転移」の考え方を利用して、苦手な上司に相談ごとをもちかけるというテクニックがあると語られています。しかしこれは、患者とのあいだで生じる「転移」に強い警戒感を示していたフロイト自身の立場とは、まるで違っているのではないかという気がしてなりません。著者がフロイトを完全に「技」化しているということなのかもしれませんが、本書のどこにも「フロイト」はなく、「齋藤孝」しか見いだせません。
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自分の非をまっすぐ認識できない、現実をみとめることができないのは、精神の幼さの証拠
現実としっかり向き合い、自分にとっては不快に感じられることにも適応することによって人はより大きな本当の快感を得ることができる
自分自身の意識と無意識の境目をきちんと見つめ、認めていくことから現実の受容が始まる
コンプレックスは除去しようとするのではなく、調和を保つように努めるべき