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艶笑滑稽譚 第二輯
「恋よ,笑いよ,喜びよ,よき滑稽話(コント)よ」――身分違いの恋人たちの命をかけた一夜の逢瀬.次々と貴人を誑かせた中世の「淫夢魔(スキューブ)」の謎めいた裁判の記録.フラ...
艶笑滑稽譚 第二輯
艶笑滑稽譚 第2輯 明日なき恋の一夜他 (岩波文庫)
商品説明
「恋よ,笑いよ,喜びよ,よき滑稽話(コント)よ」――身分違いの恋人たちの命をかけた一夜の逢瀬.次々と貴人を誑かせた中世の「淫夢魔(スキューブ)」の謎めいた裁判の記録.フランソワ・ラブレー師がアンリ二世に行った最後の説教…….典雅な言葉にきわどい諷刺をきかせ,人間社会の根幹をえぐり出す,文豪の天衣無縫の艶笑譚第二輯.(全三冊)
目次
- 目 次
- 第二輯
- 序
- 1 三人連れのサン=ニコラの代訴人見習
- 2 フランソワ一世陛下のご禁欲
- 3 ポワシーの修道女たちの楽しき夕べの語らい
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紙の本
R17指定岩波ワンダーポルノ文庫
2013/01/22 11:07
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:あまでうす - この投稿者のレビュー一覧を見る
パート2に入ってバルザック選手のエロ噺のおもしろさといかがわしさはますます快調なり。
第八話の「ムードンの司祭の最後のお説教」もかのフランソワ・ラブレー師に仮託した文豪の筆が異常なまでに冴えわたり、当時の権力者たちを徹底的にパロった皮肉な諷刺が見事であるが、もっと凄まじいのは第九話の魔女裁判の顛末じゃ。
ムーア人の超絶的美女が次々にお固いカトリック司祭や王侯貴族たちを色香をおとりに血迷わせて陥落させ、もうもう天国も極楽もどうでもよい、お前様とまぐわうことさへ出来れば地獄の底までついていく、ああ、いくいく、いくう、と、それこそ神も仏もない邪教淫魔伏魔殿の酒池肉林濡れ蒸れ肉布団の狂乱アモラル疾風怒濤の人間本質暴露の原風景が繰り広げられていく。
そこでは「すべての者がありとある悦びの叫び声を発しあいながら、お互いに一体化し、楔の如くしっかり嵌まりあいつつ、重なり合う」のみならず、「あらゆる女の天体と男の天体が身を交え、そこから流れ出す精液の星の群れも垣間見えている」そうな。
どうだ、参ったか。とバルザックが言うた言わなかったかは、誰も知らないけれど、どうしてローマ教会が発禁処分にしなかったのか分からないR17指定岩波ワンダーポルノ文庫であります。
ああいくいくいくうこれがいちばんいいのよなぞとおめきつつ昇天したり 蝶人