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電子書籍
史記の風景(新潮文庫)
著者 宮城谷昌光
古代中国二千年のドラマをたたえて読み継がれる『史記』。中国歴史小説屈指の名手が、そこに溢れる人間の英知を探り、高名な成句、熟語のルーツをたどりながら、斬新な解釈を提示する...
史記の風景(新潮文庫)
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商品説明
古代中国二千年のドラマをたたえて読み継がれる『史記』。中国歴史小説屈指の名手が、そこに溢れる人間の英知を探り、高名な成句、熟語のルーツをたどりながら、斬新な解釈を提示する。この大古典は日本においても、清少納言、織田信長、水戸光圀、坂本龍馬にと、大きな影響を与えていたことに驚愕させられる。世のしがらみに立ち向かった先人の苦闘が甦る101章。
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紙の本
古代中国の手引き
2002/05/23 14:10
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
宮城谷昌光と言えば数多くいる中国史の書き手の中で代表的存在の一人。
その作者が史記自体やそれに関わる中国の古典、習慣に一言一言考えを述べているのが面白い。
短い話の中でところどころで中学・高校時代に習った漢詩や歴史上の人物が登場したりするので、あまり中国史に精通していなくても難なく読める。
孔子の弟子が師の賢さを天の高さに例えたことに対して、孔子の偉大さは天の高さと同じようにはてがないのだとその弟子は世に伝えたと説明し、そのおかげで孔子はさらにその像を高くすることができたのだと解釈しているところが作者らしい。
時にはどこにでもある靴を取り上げて、北方の異民族と趙との攻防にまで考えを巡らして歴史に思いをはせていたりもしている。
一度本を開けば、作者の知識が彼の大陸の揚子江、あるいは黄河の流れのように溢れ出してくる。
史記と並立して読んでみるのもおもしろいかもしれない。