玉ねぎフライパン作戦
著者 著者:椎名 誠
はらがへった夜には、フライパンと玉ねぎの登場だ。勘とイキオイだけが頼りの男の料理だ、なめんなよ! 古今東西うまいサケと肴のことがたっぷり詰まった、シーナ節全開の痛快食べ物...
玉ねぎフライパン作戦
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商品説明
はらがへった夜には、フライパンと玉ねぎの登場だ。勘とイキオイだけが頼りの男の料理だ、なめんなよ! 古今東西うまいサケと肴のことがたっぷり詰まった、シーナ節全開の痛快食べ物エッセイ集!
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酒の肴には、もやし炒め!!
2012/01/05 15:49
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:きゃべつちょうちょ - この投稿者のレビュー一覧を見る
シーナマコトのエッセイを、ひさしぶりに読んだ。
この本は単行本のときのかわいらしいキツネの絵が好きだったのだが、
文庫版はとつぜん中国ふうの男の絵になっている。なぜだろう。
食と酒をテーマに、本のなかを、シーナ節全開の筆が軽妙に踊りまわる。
シーナマコトの行動半径はとても広い。
日本から北極まで行ってしまう。
そして読者は、北極圏に大量の蚊が生息することや禁酒区域があることを知る。
シーナマコトのつくる料理は、そんなに凝っていないのに
とても美味しそうだ。たとえばモヤシ炒めとか。冷ややっことか。
すぐにも真似して缶ビールを『プシッ』したくなってくる。
シーナマコトはときどきお茶目だ。
肉じゃがをつくっている最中、材料がいっぱいだったことに気づき
鍋を三回も変えることになる。
『洗い物は増えるばかりだ。俺はバカか』と突っ込むそのかわいらしさ。
「玉ねぎフライパン作戦」には、高級な店での飲食は描かれない。
仲間と酌み交わす酒は、いつでも気心の知れた居酒屋、または自宅、
またはキャンプの明りのもと。
または時おりデンジャラスな旅行先である。
いつ、どこにいても、軽やかな語り口は変わらない。
どんなびっくりするような体験をしても、どこか飄々としている。
解説にもあるが、『エラソーにしない』のがいいのである。
サラリーマン時代の会社の宴会のシーンで珍妙な踊りをする上司の描写に爆笑させられ、
ナイターを観ながらの晩酌。『ハイキングに行ったような気持ち』になるのり巻きの描写に
なんだかほんわりとさせられる。
一度読んでいても、ぺらぺらしてるうちについ読み入ってしまう一冊なのだった。