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創世記機械
著者 ジェイムズ・P・ホーガン , 山高昭
若き天才科学者クリフォードは、政府機関で統一場理論の研究を進めるうち、画期的な成果をあげた。物質、電磁気力、そして重力の本質を見事に解き明かしたのだ。この理論を応用すれば...
創世記機械
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創世記機械 (創元SF文庫)
商品説明
若き天才科学者クリフォードは、政府機関で統一場理論の研究を進めるうち、画期的な成果をあげた。物質、電磁気力、そして重力の本質を見事に解き明かしたのだ。この理論を応用すれば、宇宙のエネルギーを自由に操り、利用することができる。使い方によれば究極の兵器ともなり得るのだ。そこに目をつけた軍部は、ともすると反抗的なクリフォードを辞職に追いやり、独自に研究を始めた。彼は私的研究機関に移り、細々と自分の研究を続けていたのだが……。ハードSF界の旗頭ホーガンの面目躍如たる大作長編。星雲賞受賞作。
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紙の本
社会事情を色濃く反映した、社会派作品
2002/04/20 15:37
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:佐々木葵 - この投稿者のレビュー一覧を見る
タイトルからすると、新しい世界をつくる機械、新しい世の中を作る機械、という感じがするので機械が主人公なのかと思った。
ところがそうではなく、未来の地球での科学者のお話である。
K理論という、わたしには理解もつかない難しい理論をうちたてた科学者と、それを実現化する装置を完成させた科学者は、その当時の社会情勢が交戦モードになっていることに違和感を覚え、軍部に利用されるのを拒み、政府機関での研究をやめさせられてしまう。
その後ある自由機関で彼らの研究を行っていくが、政府が彼らに圧力をかけ始め、結局は政府からお金を引き出させて研究を続けることになる。
最終的に主人公のクリフォード博士が作り上げた装置は、衛星からピンポイントで爆撃できるもののK理論版。それがなぜ「創世記機械」なのか。タイトルの付け方がなかなかうまいなあと感じました。
この作品は1981年に日本で発売されているので、作者が執筆していたのは1970年代であろうと想像されます。つまり、1970年代の世界情勢を色濃く反映されているものになっています。
そう考えて読むと、当時のアメリカ人は「自由主義陣営」対「共産主義陣営」というまさしく「冷戦」が将来はもっと激化して、陣営ごとで戦争が起こると予想していたようです。
中国はインドへ侵攻するし、ソビエトは西と東で分裂して戦っているし、なかなか「未来予想図」として面白いものになっているので、そういう方面として読んでみても面白いですよ。
相変わらず日本はいまいち君として描かれているのが悲しいですが。