必要のない人
著者 著者:内館 牧子
五十五歳の誕生日を迎えて間もなく、野末稔は『毎朝タイムス』の印刷現場セクションから、子会社の『毎朝文化セミナー』へ出向を命じられた。稔は一日も休むことなく、新しい職場に通...
必要のない人
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商品説明
五十五歳の誕生日を迎えて間もなく、野末稔は『毎朝タイムス』の印刷現場セクションから、子会社の『毎朝文化セミナー』へ出向を命じられた。稔は一日も休むことなく、新しい職場に通っていたが、二週間を過ぎた頃から、ひどくみじめな思いに悩むことがふえていた。具体的な原因は何もなかったが、以前のような「俺は必要とされている人間」だという昂揚感がどうしても持てなくなっていたのだ……(「必要のない人」)。恋、性、老い、そして死――。人生の大きな流れのなかで、揺れ、惑う、男と女を描く、著者初の本格短編小説集。
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おいしい所だけが欲しいなんて下品なのよ!
2006/05/04 15:14
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:イニキ - この投稿者のレビュー一覧を見る
人生の大きな流れの中で揺れ惑う、男と女の短編集。
この中の「幸せな人」の主人公がラストに言う台詞…
「安らぎと刺激と、おいしい所だけが欲しいなんて下品なのよ」
あっちの水は甘いぞ。こっちの水は甘いぞ。と甘い誘惑が
多いけれど、一度自分で決めた道ならば覚悟と気概で
突き進まなければいけないのだと叱られた気分でした。
必要のない人
2002/04/03 17:56
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:すいか - この投稿者のレビュー一覧を見る
6編からなる短編集。まずこの「必要のない人」というタイトルにどきっとした。「必要のない人」とはなんてさみしく悲しいタイトルなんだろうと思った。この短編集の主人公達はそれぞれ悩みを抱えながら生きている。読者は、そんなもがきながらも生きている主人公に共感をもつのではないだろうか。