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学校図書館関係者必読!の素敵な本。文字通り「みんなでつくった」学校図書館の、「みんなでつくった」一冊。
ごく稀に「この本は今の自分のために書かれた本じゃないか?」と思う本に出会うことがある。自分にとってはまさにそんな本だった。今年度、勤務校の図書委員会の顧問となり、委員会活動や図書館の活性化について色々考える機会があった。自分なりに考えて行動もしてきた。これからも関わっていきたい。そんな立場でこの本を読むと、まさにいまの自分のために書かれたような本なのだ。
この本には学校図書館を魅力的な場にするための様々な工夫が書かれている。しかも、「みんなでつくろう」というタイトルを裏切らない形で。司書に何ができるか、というだけでなく、まわりの生徒たちを巻き込んでどんな活動ができるのかを、生徒たちの言葉をふんだんに盛り込みながら紹介してくれる本である。具体的で、やってみたくなるアイデアがたくさん。その合間に「図書館の自由」をはじめ、必要なミニ知識も盛り込んでくれて、いうことなし。
もしかすると、専門の学校司書さんにとってはこの本の知見は目新しいものではないかもしれない。むしろこの本のメインターゲットは、僕のような「図書館に関心がある(けど知識がない)一般教員や生徒たち」だと思う。この本を片手に、自分たちの学校図書館をどう変えていけるのか、あーだこーだと生徒たちと相談できたら、とても楽しそうだ。とりあえず何冊か買って図書委員の生徒に配ろうと思う。とにかく、学校図書館に関心のある大人と子どもに、強力にお薦めできる。
あと、この本のイラストやパラパラ漫画も、(元)生徒さんたちの作品なのだそうだ。そういういい関係性を、図書館を軸にして結べているんだろう。図書館に関わる一教師として、うらやましくって、そしてとてもやる気になる本だった。
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北海道の高校の学校司書をなさっている成田康子さんによる、学校図書館づくりの実践記録。この本が、いわゆる専門書ではなく、高校生をメインターゲットにした岩波ジュニア新書から出版されているというところが、何よりもすばらしいと思った。
「学校図書館を変えるのは、司書教諭でも学校司書でもなく、あくまでも高校に通うあなたがた、高校生自身なのですよ」というメッセージが、本そのものから伝わってくるようだ。
もちろん、この本をどのくらいの高校生が読んでいるのか、その実態はわからないけれど、実践の記録も非常に豊富で、後半にはそこで過ごした高校生たちの声があますところなく載せられていて、とても参考になる。
ある調査によると、学校図書館や地域図書館を利用しない高校生の数は8割以上にのぼるという。そんななか、学校図書館をどうやって高校生たちにとって意味のある場所にしていけるのか、を考えていきたいと思う。
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学校の図書館、懐かしい。
小学校の図書館が一番好きだった。
私の研究者としての第一歩だったのだろう。
高校の図書館も懐かしい。
大学の図書館はいまだに利用させていただいている。
大学院の図書館も現役。
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学校図書館を、生徒と作る。先生も作る。みんなで作る。
楽しそうな取り組みがいっぱいありました。
みんなのやりたいことが実現される学校図書館が、どの学校にもありますように。
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「みんなでつくろう」というタイトルに共感。こんな読み方はダメかもしんないけど、うちの取り組みや小生の考えと似ているところが多くてうれしくなりました。後押しされているようで。
この本で出てくる「図書局」は、うちで言えば「図書部」にあたるかな。以下、後押しされた感じの具体例。
1.図書局員の意見も反映させながら本を選んでいる。→図書部員がリクエスト審査に入る。 2.図書局員がポップをつくっている。→図書部員がポップをつくっている。 3.ピンポイントで図書館の活動に参加できるような図書館サポーター。→運動部との兼部している図書部員。 4.図書局員が学校祭でテーマ展示。→図書部員が文化祭で年間テーマについて展示発表。 他にも、テーマ展示のスタートが「水滸伝」だったり(うちの図書部の2005年度の年間テーマが「水滸伝」)、豆本の紹介に「岩波少年文庫の50冊」が使われていたり(2012年度の年間テーマが「岩波少年文庫」)、突然マトリョーシカの写真があったり(2010年度の年間テーマが「罪と罰」でマトリョーシカをつくった)、偶然の重なり多くて感動。
「(図書)局員の役割は、生徒たちを図書館にいざなうさまざまな工夫を同じ生徒の視点で考えることです。自分たちの図書館がどうなるといいのかというイメージや、ルールも自らが考えていくこと、それが自治活動という名にふさわしい局活動の意義だと思います。」 この言葉は、この本にある取り組みすべてに通底する言葉であり、小生がもっと感じ入った言葉です。「岩波ジュニア新書」の1冊であることを担保している部分でもあると思います。
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改めて、この仕事の大変さを思い知った気がした。
学校司書1人で、こうも学校図書館は変わる。
「みんなでつくろう」とタイトルについているけど、やはり学校司書の力が大事。
10年と著者は言っているが、私はもう半分過ぎているのに、正直まだまだ、到底及ばない。
でも、読んでいてヒントをたくさんいただいた。
図書委員がダメなら、常連さんを巻き込めばいいのだ。
まずは、ひそかに数人にお願いしているPOP部を増やそう。
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図書委員とか司書教諭といった当事者以外の人でも、本の読み方や活かし方など、役に立ちそうな事例がたくさん紹介されていた。
確かに本を読むだけじゃなく、その空間や経験を共有できるものにできたら、学校図書館は活気が出て、人と人を繋げる可能性が十分にある場所。
読んでいるだけでもワクワクしてくる試みがたくさんなのだから、実行したら、だいぶ楽しい図書館活動になりそう。
「イケてる子はチェックしてる」的なノリで、どの学校の学生たちにも「図書館ブーム」が来たらステキ☆
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イラストが高校生の手で描かれている。
こんな機会に恵まれた高校生、うらやましい♪
高校生たちの活動の様子も紹介されている。
高校で図書館司書を続けている著者が、学校図書館づくりにどのような工夫や取り組みをしているのかが、丁寧に書かれています。
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筆者が、29年間、学校司書として高校の図書館で行ってきた実践とその考え方をまとめている。岩波ジュニア新書の一冊。
タイトルのとおり、学校図書館は生徒がみんなで自由に楽しく作っていく場であるというのが基本の考え方。その実現のために筆者と生徒たちが工夫してきた数々の活動は実に斬新で、読んでいて、学校図書館についての自分のイメージが変わるように思った。
図書館に集う生徒たちの様々なエピソードも記され、実際に活動にかかわった元生徒や現生徒のエッセイも収録されている。生き生きとした熱気ある図書館の様子が伝わってくる。図書館にはこんなにいろんな可能性があるんだと驚く。
そして、ここに記されていることは、図書館だけではなく、他のいろいろな公共施設、もっと言うなら、人と人とが集まって何かに取り組むことのすべてに通じていると思った。
人と人とがつながってそこで何か素晴らしいもの・わくわくするものが生まれる、同時に、一人ひとりも成長していく、そういう営み。本書の内容には、それだけの深みと幅があると感じた。
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北海道の高校図書館に勤務する司書さんが書いた本。
実践記録が多くて参考になるし、刺激になります。
どうしたらこんなに生徒を活躍させることができるんだろう!!
自分も生徒も楽しい図書館、理想です。
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赤ちゃんが、おしっことかして泣くと…
周りの大人がすぐに気づきオムツとかを替えてくれて「はい、いいきもち〜」とか言って 笑顔をみせてもらえる。(だからこそ紙より布を!の声もある)
おっぱいも、そう。
「泣く」→ 不快を取り除いてくれ → 笑顔や安心感を得る。
子どもは、何かを発信し、周りから「心地よい」を得る作業を 無意識または意識的に繰り返しながら自身のコミュニケーション力をつけて、「生きる力」を得る。
本能的に備わっている力。
学校の図書館には、いろんな本がある。
自身の興味関心をベースに 自分の手を伸ばして本を手にする。
自分自身にしかできない作業。
いろんな本を自身の力で集めたり止めたり…取捨選択してみる。
大人に干渉されない約束された空間。
「本」というひとつの総体。
始まりがあって終わりがあり全体が実感としてわかるもの。
それをあれこれその子なりに情報をチョイスする作業訓練が、図書館で(こっそり)行われている。
コンピューターだとこれがならない。
必要なものだけがいち早く得られてしまい無駄がない。
ところが、子どもにはこの無駄がとても重要。可能性が広がる。
まさに自分自身で「生きる力」をつける重要な空間が学校図書館!
その学校図書館をより楽しもうとする知恵がベテラン司書さんから発信された一冊の本。
ずっと以前からあったような、でも、どこにもなかった創造的な学校図書館づくり。
子どもに寄り添う大人は、学力向上だけに子どもを追い込むより、子どもの生きる力を よぉーく 考えたい。
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写真も載せてあって読みやすく丁寧な内容は分かりやすい。
図書局:図書委員の部活バージョン的な。
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学校図書館司書が著した、学校図書館についての本を探していた
高校司書による新しい岩波ジュニア新書だったので、購入して読んだ
学校図書館がこんなに活動的で魅力的なところになり得るとは、想像していなかった
私の小・中学校には専任の司書はいらっしゃらなかったが、高校にはいらっしゃった
司書とはあまり関わることがなかったけれど、確かに一定の距離を保って個人として関わってくれて、どことなくいい思い出になっている
タイトルの通り、学校図書館はみんなでつくるもので、特定の児童・生徒のものではないようだ
いかにみんなを良い意味で巻き込んで、本と人との出会いをつくり、居心地の良いところにしていくか
その具体例がふんだんに紹介されている
児童・生徒・学生、教職員・保護者におすすめ
本書にも記載されていたが、学校図書館格差が出始めている
形ばかりでない、専任の学校図書館司書の早急な配置を希望
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長年道内の高校で学校図書館に従事してきた筆者が書き下した本 高校生に向けてというよりもこれから図書館司書、とりわけ学校司書を目指す方にぜひとも読んでほしい1冊 学校司書は学校で何をすべきなのか生徒にどう接するべきかが丁寧にまとめられています
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高校の学校図書館。利用者である高校生ができること。利用者目線大事。学生の活動を支えるのも大切だなと思った。