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小説を書きたい人への基礎的な教科書
2015/09/14 01:44
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投稿者:BB - この投稿者のレビュー一覧を見る
良くも悪くも、かなり基礎的なことが教科書通りに書いてある。なので、「貴志祐介」を期待して読むと、あまりに拍子抜けしてしまう。あの作品この作品の裏話が読めるかな、と思ったが、意外とそんな事もなく。個人的には「黒い家」や「クリムゾンの迷宮」「新世界より」「天使の囀り」などが好きだったので、割と評価の低い「雀蜂」や「ダークゾーン」からの例えや裏話が多かったのは、残念だった。お手本、あるいは影響を受けた作品に関しては、割と古い作品や、海外の小説が多く挙げられている。貴志さんが帰国子女でドイツのインターナショナルスクールに通っていたなど、レアな情報も。特に小説を書いてみるつもりはない(書けると思わないし、書いてみたい事がない)のだが、紹介されていた本の幾つかは読んでみようかな、と思わされた。
紙の本
もしかして口述筆記?
2016/01/21 20:03
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投稿者:たくみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
小説執筆の10分の1の労力で語りおろした凡作。
「売れる作家の全技術」と読み比べてみると、大沢在昌の真摯さの足元にも及ばず。
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小説家になるためには系のハウツー本いままで何冊か読んだことありますがエンタメに絞ったものははじめてかも。
貴志さんが惜しげもなく披露してくださっています。作家志望ではなく、貴志さんならあの本の裏話的なエピソードもあるので読んでみるのもいいと思います。
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クリエイターにとって、評価されるべき尺度はその作品の出来以外、何物でもないはずなので、こうして作品を世に送り出すまでの思考プロセスを、例え洗いざらいではないとしても明かすという行為は、本来とても恥ずかしいことなのだろう、と容易に推察できる。
またそれは、秘すべき心裡を明かすと同時に、自分が飯を喰っている業界のライヴァルを増やしかねない、いわば敵に塩を送るような行動でもある。
それを屈託なくしてしまうところに、貴志祐介氏の作家としての漲る自信を感じる。
読んでみるとそこには当然、誰でも高品質な小説を書き上げることができる魔法のような技が書かれているわけではなく、言ってみれば当たり前とすら思える、地道で堅実な手法が平易に解説されているに過ぎない。
文芸作品を仕上げるという、どちらかといえばアーティスティック、エモーショナルな作業のようにも捉えられる分野において、理論的かつ体系立てて教則本を整えた著者のこの仕事は、いろいろな意味で本当に凄いものだと思う。
一方で、小説家を目指す人々に向けた理屈を説く教科書然とした指南書、という立ち位置に対する本能的な違和感も依然残りはするけれども。
自分の能力の多寡は脇に置いといて、これを読んでいると自分も小説を書いてみたくなるし、また書けるんじゃないか、と錯覚を覚えてしまいそうになる。
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貴志さんファンなので、へぇ~、なるほどねぇ・・・と思いながら、おもしろくて一気読みw
貴志さんが影響を受けた本なども載っていて、私でも題名は知ってるくらいかなり有名な本も含め、全然読んだことないものばかりだったので、翻訳物苦手だけど、そのうち読んでみなくちゃなぁ~と思ったり。
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小説初心者でもわかりやすく読みやすい、語り掛けるような噛み砕いた文章で小説執筆のポイントを手とり足とり教えてくれるハウツー本。上級者は物足りなく感じるかもしれない。
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小説を書きたい人に向けに書かれたハウツー本です。
この前ジョジョの荒木先生の本を読んだ時も思いましたが、売れるべくして売れているといいますか、売れることを意識して、理論的に売れようとして、成功しているんだな、と感じました。
印象に残ったのは、読みやすい文章を書くということと、読者を惹きつけるメインエンジンのほかに最後まで読ませる補助ブースターが必要だということ。
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著者の作品で「硝子のハンマー」「狐火の家」「鍵のかかった部屋」を読んでいたので,次々と出てくる貴重なヒントが身近なものに思えた.第4章の「文章作法」が良かった.何か書いてみようかな思わせる本だ.
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冒頭に引用した歌に対して、吹き矢がどうとかという著者の加えた修正がひどい改悪で、元のままの方がはるかに良かったので、かなり懐疑的な気持ちで読み始めました。
でも、疑問に思ったのはそこくらいで、後はとてもおもしろかったです。
すごく親切な人だなぁ、小説というものを愛しておられるんだなぁ、という印象を持ちました。
著者の作品は、「新世界より」を読んだだけですが、正直あまり好きなテイストではなかったです。でも、この本を読んで、「黒い家」と「天使の囀り」は読んでみたくなりました。(怖がりなので、amazonのレビューを見て、かなりひるんでしまいましたが)
「小説の書き方」について作家が書いた本は世の中にたくさんありますが、どの本も作家の創作秘話を教えてもらえてとてもおもしろいので好きです。今までいろんな作家の「小説の書き方」を読みましたが、どの作家さんも、本当に惜しげもなく、そこまで聞いちゃっていいの?ってくらいいろいろと教えてくださる印象です。
「職業上の縄張り意識について言えば、作家ほど寛容な人種はいない」というようなことを村上春樹さんが書いておられましたが、本当にそうだなと思います。(それだけ、自分の領域や仕事について、簡単には浸食されないという自負をお持ちだということの表れでもあるとは思いますが)
この本はそうした中でも親切度においてトップクラスだと思いました。
本当に手とり足とりという感じでした。
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書く上で、漠然とつかみ取っていた方法論が正解だったことが嬉しかったり(もっと早く知っていればショートカットできたのに!)、実際書く方ゆえの、ほんのちょっとしたコツやモチベーションの上げ方が参考になったりした。
細かい部分は自分用メモに保存。
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プロの売れている小説家としての上から目線ではなく、新人賞に応募しようとする小説家予備軍への、新人賞受賞者(先輩)にたいして、応募者の目線に寄り添って経験談を教えている。
以下が参考になった。
・アイデアは常にストックしておく。職業で得た実体験はアイデアの宝庫。
・冒頭、クライマックス、結末を決め、細かいサブエンジンになる仕掛けで読者を惹きつける。
・言葉のレトリックにとらわれるよりも、いかに明快に、短いセンテンスで読者へ伝えられるか、読者を意識すること。
また、漢字をつかいすぎないこと。(漢字がないほうが読みやすい)
・主題にこだわらず、書き進めることで主題はおのずと現れるので、あまり主題にとらわれないこと。
・一人称で記載することは小説の表現の幅が狭まること(主人公目線でしか記載できない)ので、初心者には三人称がおすすめであること。
・長編小説はある意味短編小説の集合体であり、短編小説でクオリティを保てないレベルでだらだら記載しても意味がない。
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【内容】
筆者の考える、娯楽小説の書きかた。
筆者の著作を例として交えつつ語ります。
【類別】
脚本構成、人物造形、舞台設定、他。
娯楽小説の執筆をするためのものです。
【着目】
執筆手法における具体例として自著を引っぱってくる箇所は多々ありますが、詳述せず物語の核心に触れません。ゆえに、自著を作者の目線で細かく解体しながら娯楽小説のつくりかたを示す内容を期待する人にはお薦めできません。
浅く広く自著の宣伝をされたり、軽い読物として楽しみたい人には適しているでしょうし、あるいは、この筆者の目線で執筆の基礎を簡潔に知りたい人にはお薦めできます。
追い風は、頁46「組織というものがどう動いているのか、いかに理不尽なものなのかをリアルに描けるのは、やはり経験した人の特権だ。そこには人間社会の縮図があり、作品を書く上で必ず役に立つ」。
【備考】
このレビューは初版に拠っています。
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小説家を目指すアマチュアに向けて書かれた指南書。心得集ともいえる。特筆すべきは、本書はリーダビリティが高いエンタテインメント小説であること。一般的なビジネス書であれば、読者を脅したり、著者の自慢話が延々と続くことがあるが、本書は読者を楽しませるためのビジネス書である。どうしたら面白い小説を書けるのか、その心得やTIPSを紹介しながら、それを実践したかのような本である。小説家を目指す人には、執筆のフレームワークになるだろうし、そうでない人はエンタテインメント小説の構造を知ることができる。ぐいぐいと読者を引き付ける力があり、一気読みした。
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自分自身小説を書きたくて、また、貴志祐介のファンでもあるので、一石二鳥のような気持ちで図書館から借りてみた。
貴志さんは結構ストイックな性格なようで、プロたるものこのような罠に陥ってはならない、このような堕落は恥ずべきものだ、というような作家の心を戒めていくような内容だった。
確か貴志さんは理科系だった気がするけど、そのせいだか分析的で実際的なアドヴァイスを項目別に列挙して行っている観がある。
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小説家を目指すひとを対象とした、まさにエンタテイメントの作り方。貴志さんの色んな本がどのように生まれたか、読み手のことを考え計算され、どんな工夫がされているか、などがとてもわかりやすく書かれています。
小説家を目指さないひとにもとにかく面白い本!!
自分が貴志さんの本読んで色々感じていたこと、みんな貴志さんの計算によるものと知り改めて脱帽!!貴志さんの本は読んでて景色やにおいが目の前に広がって、その本の世界にストンと落とされる感覚がいつもある。頭の良い人の書く文章はとにかくすごい!と思わされる。
また貴志さんの本を読み返したくなりました。とにかく面白い本です!!