眠り姫 下
眠り姫 下 (ダニエル・キイス文庫)
商品説明
殺人犯として逮補されたロジャーは精神異常の徴候を見せはじめ、その鑑定をうけもった精神科医のアイリーンは調査の過程で、夫の殺人を暴露するキャロルの催眠下の発言に疑問を抱く。彼女が精神療法家としてあらゆる技術を駆使してキャロルの心のなかをさぐるうちに明らかになった真実は、あらゆる想像を超えた衝撃的なものだった…現代精神医学上の問題である“睡眠障害”とグリム童話の名篇を融合させた記念碑的長篇。
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紙の本
緊迫感漂うタイムリミット・サスペンス
2003/06/15 22:44
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投稿者:PNU - この投稿者のレビュー一覧を見る
無実の男が死刑囚に! 執行間近、ヒロインのサイコセラピストは、はたして彼を救えるのか? 患者の守秘義務と人道的観点との板ばさみになってもだえ苦しむヒロイン! なにしろ無実の男は純愛に殉教しようという聖人であるので、彼の運命の行方にハラハラさせられる。面白い。
しかし、あえて物語の欠点を記すならば、途中で展開が読め、意外性が少ないこと、全てがズルく運びすぎ、作者の作為を感じてしまい作中世界にのめりこめないことだろうか。タイトルにもなった事件の鍵を握る女性を守りたいのはけっこうだが、事実から彼女の目をそらし続けることが本人のためかしら? 私はもう一人の被害者にして犠牲者の女性(けっして好ましい人格ではないけれども)の生き方の方が潔く天晴れと思った。そのため、あのクライマックスに感動できなかったのかもしれない。