紙の本
続編も読みたい
2019/03/04 19:01
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ヒスイ - この投稿者のレビュー一覧を見る
何となく読み始めましたが、一気読みでした。ミステリー要素はもちろん引き込まれる要素ですが、知らない事ばかりで勉強になりました。読み終えたあとはまるでノンフィクションを読んだような気分に。おすすめの本を聞かれたら迷わず進める作品です。
紙の本
胸ぐらを掴まれ
2021/12/13 00:00
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みぽこぽこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
胸ぐら掴まれ、激しく揺さぶられた感じです。
タイトルや表紙を見ても、あらすじを読んでも…こんな激しい?内容だなんて思わなかったです。いやいや…
手話についても全く無知で。色んな事を知る機会になりました。知るなんてレベルでは全く無いですね。ほんのさわり程度です。事件が余りにも陰湿なので、犯人には何度でも死んで欲しいとさえ思います。さて何作か続くらしいので、読もうと思います。
紙の本
素晴らしい
2023/07/29 16:32
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投稿者:ママさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
手話というものにこんなに種類があり、弱者故にこんなにもいい加減に扱われているのかと思うとゾッとしました。
紙の本
少しだけわかったのかもしれません。
2018/10/13 07:55
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:海坊主 - この投稿者のレビュー一覧を見る
知らなかった。知っていたと思っていても、わかっていなかった。身近に、耳の不自由な人がいないからではあるのでしょうが、本当の意味での「ろう者」の手話や口話法などは全く知りませんでした。結末に至るストーリーも素晴らしいと思いますが、その周辺知識についても考えさせられました。
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今度は私があなたたちの“言葉"をおぼえる 荒井尚人は生活のため手話通訳士に。あるろう者の法廷通訳を引き受け、過去の事件に対峙することに。弱き人々の声なき声が聴こえてくる、感動の社会派ミステリー。 仕事と結婚に失敗した中年男・荒井尚人。今の恋人にも半ば心を閉ざしているが、やがて唯一つの技能を活かして手話通訳士となる。彼は両親がろう者、兄もろう者という家庭で育ち、ただ一人の聴者(ろう者の両親を持つ聴者の子供を"コーダ"という)として家族の「通訳者」であり続けてきたのだ。ろう者の法廷通訳を務めていたら若いボランティア女性が接近してきた。現在と過去、二つの事件の謎が交錯を始め…。マイノリティーの静かな叫びが胸を打つ。衝撃のラスト!
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両親と兄がろう者で、家族の中で唯一の聴者である荒井は、ろう者と同じように日本手話を話せる。警察事務官だったころに、そのことを知った刑事に、取り調べの通訳を頼まれたことが、そもそもの始まりだった。その後、警察を敵に回すような行いで退職し、ふとしたきっかけで手話通訳を頼まれることになり、法廷手話通訳士をすることになった。そんな巡りあわせで、警察時代の事件と再び向き合うことになり、段々と深くかかわっていくのである。知らなかったろう者の事情や、手話を含む対話方法のことなどを知ることができるだけでなく、ストーリー自体もミステリ仕立てで、興味深く読める一冊である。
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草彅くんでドラマ化されると聞いて読んでみた。
思ったよりもよき!ぐいぐい引き込まれるように、続きが気になり、1日で読み終えた。
わたしはコーダではないけれど、コーダも色々だと思うけど、聾者やコーダについて違和感なく描かれていたように思う。
想像していたような法廷ものというよりは、元警察関係者コーダのサスペンス小説といった感じか。
ドラマ化も楽しみ!
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ミステリー小説としてだけでなく社会派小説として充分読み応え有り。結末は切なく哀しい…が、漠然としか知らなかった手話の歴史とマイノリティな中で生きる人たちの考え方を少しでも知れた事の収穫は大きい。
あえてこの題材で書いた作者…凄いです。立派。
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聴覚障害に関することは知らないことばかりで、取材に力を入れられているのがよく分かり、勉強になった。
一方で、小説としては、主人公の中途半端な陰気さ、サスペンス要素を含む割に緊張感がない感じに辟易してしまい、途中で読むのをやめようかと思ったのも事実…。
設定や題材が面白いだけに、筆力の点が余計に残念に感じてしまった。
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聴覚にハンディをもった人たちに焦点を当てた小説。
聞きなれない言葉が飛び交い、その言葉をメモし
調べ調べ読み進めました。
日本の中で使われている手話には
『日本手話』と『日本語対応手話』の二種類があるのだという事も本書で初めて知る。
あとがきで作者が “『聴こえない人』や『手話』を理解する入口になってもらえれば”
と書いているが、正に私の入口となった一冊だと言えるでしょう。
どんな世界でも当事者にならない限り、沢山のことを理解するのは難しいけれど、
『知る』事で少しは想像することが出来る。
『知る』と『知らない』の差は意外と大きいのです。
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図書館で。
シリーズ2作・3作が出ているのに1作目が見当たらないなぁと思ったら出版社が違ってた。なるほど、だから本棚になかったのか…
CODAという言葉はこの小説で初めて知りました。昔、なんとなくテレビで見た海外の映画で、そういう境遇の女性を題材にしたものをちらっと見たなと思い出しました。家族の中で彼女だけ聴力があるため、兄弟だか姉妹の棺の値段の交渉をやらされたり、通訳をさせられていて大変そうだなぁと思った記憶があります。彼女の母親が聴力の無い方ばかりの働くミシン工場に勤めていて、仕事中怪我をした女性がいても誰も気が付かなかったとか、そんなシーンは覚えているのですが。最後どうなったのかな、あの映画。
手話は反対に国際的に同じ動作にしたら、言葉の垣根が超えられるのかも、なんて思ったことがありますがそれを誰がどう整備するのかを考えたら大変ですね…。
時々手話ニュースを見ているのですが(手話がわかるからではなく、コンパクトにニュースをまとめてくれているので)、あれはきっと日本語対応手話なのかなぁなんて思いました。前にテレビでろう者に向けて、お葬式では聴力のある人にわからないと思って、あまり明るい話題を手話で話し合わないように、なんて注意をしているのを見てなるほどなぁと思ったことがあります。わからないと思っても伝わるものですよね。外国の言葉でも、手話でも。何を言ってるかはわからなくても雰囲気というか、何について話しているかとか、そういうものは結構伝わるものだなと。
そんなことをつらつら思いながら、なるほどなぁとかそうなのかぁと読みました。主人公のどちらの気持ちも分かるけれどもどちらでもない、というような罪悪感のような、それでいて疎外感を家族や社会に対して感じている、そんな感じが伝わってきて大変だなぁと他人事のように思いました。実際他人事なのですが、そういう人がいるんだな、という事を知れたのは良かったと思いました。
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読んだきっかけは「ぼくはイエローでホワイトでちょっとブルー」。
両方ろう者だったご夫婦の、旦那さんが中途失聴だと奥さんが初めて知ったとき、「裏切り者!」と泣いていたのを思い出した。
旦那さんも泣いていた。
(なおお二人はその後も仲良しです)
確かに、聴者が作った手話はろう者のネイティブな言語にはなり得ない。
ただ、その間の人はどこへ行けばいいのだろう。
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〈法廷の手話通訳士〉という、サブタイトルに惹かれて本書を手に取りました。
耳の聴こえない両親の元に生まれ、自身は聴こえる“コーダ”の荒井尚人が主人公。
彼は、とある事情から警察を辞めて、再就職の為に手話通訳士の資格を取ります。
ある日、ろう児施設の理事長が殺害される事件が発生。17年前にも同施設の前理事長が殺害されており、荒井はその事件の被疑者である、ろう者の男性の通訳をした過去があり、今回の事件もその男性が重要参考人になっている事を知りますが・・・。
聴覚にハンディのある方々の世界がリアルに描かれているので、非常に興味深く読ませていただきました。
“ろう者”“聴者”そして“コーダ”という呼び方も初めて知りましたし、手話にも“日本語対応手話”と“日本手話”の2種類(一方は手段で、もう一方は言語のような感覚でしょうか)あるとの事で、いやぁ勉強になりますね。
ミステリとしても途中で予測がつくものの、それなりに楽しめますし、何より、ろう者の方々について“目から鱗”的な新たな気づきを得られる部分が良かったです。
最初は、色々拗らせすぎている主人公の荒井に好感が持てなかったのですが、“聴こえない”家族の中で自分だけ“聴こえる”存在だった彼の苦悩や疎外感を思うと、“確かに、すねちゃう部分あるかもね‥”と読み進めるうちにそのように思い直した次第です。
事件の真相や背景は、辛く切ないものがありましたが、収まるところに収まったかな、という印象です。
続編も出ているので、そちらも読んでみたいですね。
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ブクログのレビューを見て、読んでみたくなった一冊。
法廷での手話通訳士の話と言うことで、とても興味深かったが、実際には警察を辞めた荒井が就職に困り、手話が出来ることから資格を取り、通訳士の派遣の仕事を経て、法廷での手話通訳を担う覚悟を決めるところまでが描かれている。
友人が手話のサークルに入っていたことや、聴覚障害のある方にパソコンを教える機会もあることから、本格的に手話の勉強をしたことはないものの、ある程度理解しているつもりでいたが、本作を読んで、自分の認識がものすごく甘かったことを知った。
また一般的に聴覚障害のある方を誤った呼び方をしていたことも、すごく情けないと思った。
荒井のように両親や兄が全く耳が聴こえないのに、自分だけが聴こえてしまう罪悪感も初めて知ることだった。
物語の軸は、児童養護施設で起きた親子2代に渡る所長の殺人事件の犯人が誰かと言うことなのだが、その動機も悲しいものである以上に、自分の認識の甘さを感じた衝撃的な作品だった。
東京2020のテーマでもあった「多様性」を今一度考えさせられる内容でもあった。
この後もシリーズは続くようなので、荒井の本格的な法廷での手話通訳士の活躍を楽しみにしたい。
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聴覚障害を巡るあれこれに、ミステリーで味付け。本当に伝えたいのはたぶん前者の方で、コーダとかろう者の教育の問題とか自分には新しかった。
ろう者のスマホ活用事情とかが気になる。本編中に携帯を使った筆談とか全然出てこなかったので不自然に思えて。こんなものなのでしょうか?面と向かってLINEとか便利そう。
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ろう者の両親と兄を持つ主人公。ろう者の親に産まれた聴こえる子供のことはコーダというそうだが、本書では手話の種類など、知らないことがたくさん書いてあった。脚本家の小説なので、これはドラマになるのかなと思いつつ。