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侠気の相場師 マムシの本忠 吉原軍団が行く
著者 鍋島高明(著)
戦後の商品先物業界で「マムシの本忠」と恐れられた本田忠――小豆、大豆、生糸、乾繭など数々の仕手戦を演じ、全国長者番付で稼ぎ頭になったかと思うと、翌年は巨損を抱え、有史以来...
侠気の相場師 マムシの本忠 吉原軍団が行く
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商品説明
戦後の商品先物業界で「マムシの本忠」と恐れられた本田忠――
小豆、大豆、生糸、乾繭など数々の仕手戦を演じ、全国長者番付で稼ぎ頭になったかと思うと、翌年は巨損を抱え、有史以来の税金還付を受けるなど浮沈極まりない相場師人生を歩む。桑名筋・板崎喜内人、静岡筋・栗田嘉記、勝馬筋「ヤマケン」、寺町博、帯広筋・鈴木樹、昇純一、伊賀の忍者…など戦後商品先物史を彩る名うての相場師たちと、ある時は連合し、ある時は敵対した。「市場の華」と称されたかと思うと、マムシのように忌み嫌われた。
本田忠は相場師であると同時にM&A(企業買収)にも奔走した。長崎で産声を上げた吉原商品を率いてわずか数年で全国のシェア20%を誇る「吉原軍団」を築き上げた辣腕経営者でもある。「マムシの道三」と呼ばれた戦国の武将斎藤道三は次々と領土を広げ、部下たちに分け与えながら、天下をうかがった。先物戦国時代の道三に擬せられて「マムシの本忠」と名付けられた。83歳の今も相場を張り続ける。この本には老いを知らない「マムシの本忠」のすべてがむき出しにされている。
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紙の本
相場は七割り運。残りの三割も運、ただしこの三割は努力しないと得られない。
2010/03/23 00:35
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ショートチョット - この投稿者のレビュー一覧を見る
「金儲けというものは苦労してできるものではない。儲かるときはいとも簡単にもうかる」。。。さすがだ。
初めは度胸、その後に努力、そして損失。そこから相場師への道のりが始まり、やがて「残りの三割の運」に気がつく様子を本書で知ることができた。
商品先物の歴史を紐解くとき、本田忠の名前が随所に出てくる。ただの大相場師であるだけでなく、現存する商品先物取り扱い会社が生き残ってきた立役者でもある。
インターネットも情報も規制もないころは、いろいろな事が起こる。それは日本だけが例外ではない。
本書にあるとおり、時には思いっきりよく、ある時はきな臭く、あるいはすれすれがないと発展しなかったのではなかろうか。
それが教訓となり、相場を張るよりブローカーの方がビジネスとして成り立つことがわかり、押し売りされなくても、こうして個人が先物に参加できるようになった基礎がそこにある。
ブローカーはブローカーに徹することが、企業として業績を残せることは、すでに先物先進国の売買ソフトを見れば一目瞭然だ。そこにへたな考えでストップ狩りや注文のノミ行為、詐欺行為などやるから繁栄しないのである。
とはいうものの、そうなるまでには紆余曲折、犠牲者、経験をつまなければならない。その壮絶な環境を生き残って、勝ち残った「マムシの本忠」。
今も現役であることに敬意を表する。