ムサシ
著者 井上ひさし
武蔵と小次郎、ふたたび相まみえる! 「巌流島の決闘」から6年。じつは生きていた佐々木小次郎が、宮本武蔵に再び果たし状をたたきつけた。二大剣客の因縁の対決の結末は? はたし...
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商品説明
武蔵と小次郎、ふたたび相まみえる! 「巌流島の決闘」から6年。じつは生きていた佐々木小次郎が、宮本武蔵に再び果たし状をたたきつけた。二大剣客の因縁の対決の結末は? はたして人間は憎しみと報復の連鎖を断ち切ることができるのか――。笑いと感動の中に、9.11以降、21世紀の世界が抱える普遍的な問題を浮き上がらせる、井上ひさし晩年の傑作。蜷川幸雄演出で、ロンドン、ニューヨークなど世界各地で上演され大きな反響を呼んだ名舞台が電子版戯曲で蘇る。
目次
- 第一幕 一 舟島の決闘/二 蝉(第一日・早朝)/三 蛸(第一日・夜)/四 狸(第二日・未明)/第二幕 五 刃(第二日・たそがれどき)/六 鏡(第三日・夜、しかしまだ若い)/七 仏(第三日・真夜中)
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どことなく仄かなおかし味
2009/07/18 16:30
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:萬寿生 - この投稿者のレビュー一覧を見る
喜劇ではないと思うが、どことなく仄かなおかし味がある。能狂言を踏まえているようである。最後に多くの登場人物が実は死者の霊魂であり、登場した理由を解き明かすという型が、多くの能と共通である。カチカチ山の後日談の新作能の話が狂言回し的に語られるが、そのような能狂言がほんとうにあるのものかと、最初のころは騙されてしまった。
船島での武蔵と小次郎の果たし合いの後日談。舞台は鎌倉の小さな禅寺。小次郎が巌流島の戦いで落命せず治療を受けて復活し、武蔵に再挑戦を挑む話。二人が再度果たし合いをしようとするのを、沢庵宗彭や柳生宗矩や他の人がなんとか止めさせようとする。さりげない社会風刺や言葉遊びもうかがえ、現代の戯作者、日本語の達人、という作者の異名に納得がいく。
こんなへたな書評を読むよりも、この戯曲を台本とする芝居を見てみるのが、ホントの面白さを理解する早道。