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花の忠臣蔵
著者 野口武彦
「忠臣蔵をレンズにして眺めると、ただ元禄時代という過去の歴史の一齣だけでなく、日本に流れる時間のなかに住まう歴史の精霊(デーモン)の姿を正視することができる。元禄人に目を...
花の忠臣蔵
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花の忠臣蔵
商品説明
「忠臣蔵をレンズにして眺めると、ただ元禄時代という過去の歴史の一齣だけでなく、日本に流れる時間のなかに住まう歴史の精霊(デーモン)の姿を正視することができる。元禄人に目を据える。と、元禄の死者たちもひたと見返してくる。その眼差しは、同時代だからこそかえってものを見えなくする死角を突き抜けて、現代の迷路をくっきり照らし出すにちがいない」(「あとがき」より)
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紙の本
忠臣蔵物の集大成
2016/07/10 13:53
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:hiroyuki - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者は近世から幕末史研究の第一人者だが、忠臣蔵物も過去に何冊か著しており、この作品は忠臣蔵の発端から終焉までを丁寧に追い、一般向けの分り易い内容で忠臣蔵物の集大成と言って良い。
紙の本
理解を深める
2022/02/28 10:57
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:怪人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
吉良上野介も悪いようだが、綱吉と幕府為政者達も問題だった。この事件を一般の武士や町民達は皆拍手喝采するのも理解できるし、首尾良く仇討ちを成就させた大石内蔵助の手腕にも納得するが、その心情はどうだったろうか。幕府為政者は仇討ちの脚本作成と演出を手がけることによって自らの失政をうやむやにしたようだ。仇討ちの成功に安堵したのは内蔵助だけではないだろう。
時代が代わって徳川幕府を倒した明治政府が忠臣蔵を忠君愛国のドラマとしたことは面白いと言えば面白い。
何となく知っていた忠臣蔵につて理解を深めることができた1冊だった。