電子書籍
テクノロジーの進化から、社会に与える影響まで予測している良書
2016/10/22 01:05
3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ハタ - この投稿者のレビュー一覧を見る
タイトルから、本書の良さが伝わりにくいのが残念ですが、予測される将来のテクノロジーの進化から、社会における人間の行動がどのように変化していくのが詳細にわたり分かりやすく説明されていました。そのために、ほかのテクノロジー関連の書籍とは異なった斬新な章立てになっています。社会人だけではなく、将来の仕事を考えている学生にもおすすめの良書です。
紙の本
未来は楽観的に見よう
2017/04/13 20:14
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:怪人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ITにはそれなりに馴染んで使っている60代半ばの男性であり、10~20代初めの頃、パソコン以前の時代では、カードや紙テープを使い、プログラムも自作で解析計算した世代である。その時代でもコンピュータによるバラ色の未来、夢が語られていたが、現在のAIにつながる人工知能ブームもあり、エキスパートシステムもあった。
だが、パソコンとそれに続くインターネットの出現、普及拡大、そして今日の世界、この30年の変化はまさに激変といえる。
この本はさらにこれからの情報社会について述べられている。終章のBEGININGに著者の見解がまとめられている。訳者の解説にもあるように、楽観的な見方である。
100年ほど前にピカソが「コンピュータは役に立たない。ただ、答えを返してくるだけだ。」と言ったそうだが、現時点では基本的に変わらない。しかしAIの進化発展が暴走を生み出すのかどうかわからないが、著者はそれはないという。終前章にQUESTIONINGがあり、質問できるのは人間だから、人間が良い質問をしていけば、人間と機械(AI)の関係は良い関係を築いていくだろうという。
そこで良い質問とは、の説明があり、14項目列記されている。
良い質問の13,14番目の説明は次の通り。
良い質問とは、マシンが最後までできないかもしれないものだ。
良い質問とは、人間だからこそできるものだ。
こうあって欲しいものだ。
紙の本
次に来るもの
2017/01/18 21:53
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:スーさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
指摘されていることは良く分かります。時代の流れをしっかり見据えていないとビジネスチャンスを逃すことになります。ただ、この手の外国の本は冗長なんですよね。もう少しコンパクトな文章にならないでしょうか。
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インターネットの次にくるものを12のキーワードを使って解説した良書。
シェアリングやフィルタリングなどは、すごく納得感があった。
ただ、これから起こるであろう技術革新の話にワクワクする一方、AIなどにただ従うだけの人間にはなりたくないなぁと感じた。AIとともに歩んでいけるように自分も成長していきたい。
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The Inevitable(不可避)
最新のテクノロジーに作用する傾向をメタレベルの変化を表す動詞で表現し、今後30年間に起きるプロダクト、サービスを提示。
1.Becoming;今日(2016)は発明にとって最適な時
2.Cognifying;Robot(AI)と人間の関係
3.Flowing;仕事、インフラは液化、流動化
4.Screening;全て、スクリーンで
5.Accessing;所有からアクセスへ
6.Sharing;
7.Filtering;フィルタリングにより自分自身をパーソナライズ
8.Remixing;
9.Interacting;我々のインタラクションがパスワード
10.Tracking;IoT、マシンリーダブルな情報、AI
11.Questioning;質問していくことは答えることより力強い
12.Beginning;強い/弱いシンギュラリティ
ネット化したデジタル社会は名詞(結果)ではなく、動詞(プロセス)として生成し、世界中が利用して人工知能(AI)
を強化することでそれが電気のようなサービス価値を生じ、自由にコピーを繰り返し流れ、本などに固定されることなく、流動化して画面で読まれるようになり、全ての製品がサービス化してリアルタイムにアクセスされシェアされることで所有という概念が時代遅れになりコンテンツが増えすぎてフィルターしないと見つからなくなり、サービス化した従来の産業やコンテンツが自由にリミックスして新しい形となりVRのような機能によって高いプレゼンスとインタラクションを実現して効果的に扱えるようになり、そうした全てを追跡する機能がサービスを向上させライフログを促し、問題を解決する以上に新たな良い疑問を生み出し、そしてついに全てが統合され彼がホロスと呼ぶ次のデジタル環境へと進化していくという展開。
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30年前と比較してコンピュータやインターネットは飛躍的な進歩を遂げている。30年前を思い起こせば、老若男女が電車の中でスマホをいじっている姿はとても想像できなかった。電車の中の風景だけを言えば、30年前の人々にとって現在は、明らかに未来の風景だと言える。
しかし、著者のケヴィン・ケリー氏はまだ始まりに過ぎないという。これからの30年で起きることは12の”不可避”な潮流から読み解けると説いている。
テクノロジーの進化に伴う負の側面には触れておらず、明るい未来像だけに誘導されてはいるが、既に起こっている未来として現在を見直すための良書と言える。
40年前にアラン・ケイ氏が描いていた未来通りになっていることを思えば、これらの30年でシンギュラリティは来るであろうし、ビットの世界へ我々が取り込まれていくのは進化の方向として正しいとさえ思える。
本書をベースに様々な議論が起こるであろう。楽しみだ。
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「ホール・アース・カタログ」の発行に携わり、「WIRED」の初代編集長も務めた著者が、インターネットに続く今後30年間の様々なテクノロジー(IoT、ロボティクス、AI、VR/AR、ブロックチェーン等)を、現在進行形の”潮流”と捉えて、12の現在分詞で表現する。
12の現在分詞は、
・Becoming
・Cognifying
・Flowing
・Screening
・Accessing
・Sharing
・Filtering
・Remixing
・Interacting
・Tracking
・Questioning
・Beginning
であり、当然ながらこの個々の現在分詞は相互依存性を持つ。例えば、Sharingの具体的な動きであるオープンソース/コラボレーション型のワークスタイルは、その仕事の対象物が固定的ではなくインターネット上でFlowingであるから成立するし、そうしたFlowingされたコンテンツへはAccessingが必要となる。
ローレンス・レッシグがサイバー空間に流れる規制についてかつて「CODE」で語ったように、アーキテクチャー(=プログラミングされたCODEに基づく)による規制は我々の行動を知らず知らずのうちに規定していく。そして現在は「CODE」が執筆された1999年よりも、テクノロジーのウェイトは更に重くなり、アーキテクチャの変化は、法律・市場・慣習といった他の3要素を従属させながら止まらずに進んでいくようにも見える。重要なのは、本書の最終章がBegginingであることに明らかであるが、こうした変化がまだ始まりに過ぎないけれども、止まることがないこと、様々な問題点や批判はあるけれどもそれは技術の進展の歴史において常に繰り返されてきたことであり決してこの進歩を徒に止めてはならないことという点にある。
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商用インターネットが始まって20年余り。20年前に今のようなネットの活用をごく自然に行うようになっているなんて、想像もできなかった。デジタルテクノロジーを避けて生きることは人類にはもはやできず、どのように利用しながら(組み込まれながら)生きていくのか、著者の深い造詣から書かれた12の章は、この時代を真剣に生きようとする人間の目を強烈に目覚めさせてくれることうけ合い。
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テクノロジーはプロダクトからプロセスになる。すなわち名詞(もの)から動詞(サービス)へ変わっていき、更にそのサービスは現在進行形で変化していくと説き、今後進行するテクノロジーが起こす12の方向性を語る好著です。ただしタイトルでやや煽っているようなインターネットに取って代わる別のものが来るというより、更に技術が進化することで訪れる新しい世界を展望している。12の方向性はそれぞれ関連していて、自分の解釈では次の通りです。
BECOMING 技術に進歩により新しいことが起こる
COGNIFYING 人工知能が様々な分野に普及する
FLOWING 全てがデジタル化され流動性が高くなる
SCREENING 何処にでもスクリーンが存在して何かを表示している
ACCESSING 所有からアクセス権へ移行する
SHARING 共有の文化が広がる
FILTERING 選ぶあるいは選ばれる
REMIXING 再構成や再利用が活発になる
INTERACTING センサーなどにより多くの感覚を使用しての対話が可能になる
TRACKING 全てをデジタル化して記録する
QUESTIONING 知識が増えると疑問も増える
BEGINNING インターネットテクノロジーの進化によって新しい世界が始まる
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現在のテクノロジーが今後どうなっていくのかを、12のカテゴリーに分けて予測していく本。カテゴリーが全て「〜していく」という形であることもポイント。全体を通してテクノロジーの未来に割とポジティブな感じだけど、どうなるか分からないからこそ可能性を見出していくべきというような姿勢が、個人的に好きだなあって。編集者の松島さんが、この分野に関してはこれを読んでおけばしばらくは大丈夫、的なことを言ってた。
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原題は”The Inevitable” - 世の中が後戻りができない形で変わることはもはや決まってしまったことだ。そういうメッセージである。
邦題に示されている通り、本書ではこれから来るべき未来における12の傾向が提示される。それらは全てプロセスであるという意味で、すべて動詞の進行形になっている。乱暴にそれらをまとめてみるとこんな感じだろうか。
●BECOMING: 今の時代は常に新しいものになりつつある時代だ。われわれは皆そのプロセスの中にいる。振り返ってみると今まさにそういう時代であり、それは少し前からそういう時代だった。インターネットやそれによって実現されたサービスってみんなそうだよね。
●COGNIFYING: AI、とにかくAI。ビッグデータでディープラーニング。それに必要なCPUもメモリもどんどん増える。AIによって思いもつかなかったことができるようになるよね。
●FLOWING: ビットの時代、何でもコピーされてストリーミングされる。無料になって、コモディティ化されて、共有されて、オープンになる。そうなると色んなことの前提が変わってくるよね。
●SCREENING: 世の中スクリーンだらけになる。1年間で1人1枚くらいのペースでスクリーンは増えている。そのスクリーンは逆に自分たちを覗き込んでいる。VRグラスやら壁やらがネットでつながったスクリーンで埋め尽くされると世の中変わるよね。
●ACCESSING: 所有することからアクセスすることに価値観の転換が起きている。物事がリアルタイムでオンデマンドになる。だからクラウドになるのは必然だよね。
●SHARING: SNSなんかそう。WikipediaやLinuxもそう。シェアしてコラボする。新しい経済原理。
●FILTERING: 大量のデータ。だからフィルタリングが受け取る方からも出す方からも重要になる。アテンションがますます希少なものになる。FacebookやGoogleのすごさはコモディティ化したアテンションをフィルタリングする巨大なインフラというところにある。だから儲かって成長してるんだよね。
●REMIXING: 既存の組み合わせから新しいものが生まれる。組み合わせるのが楽になるとどんどん新しいものが生まれるよね。
●INTERACTING: VRだ。それもインタラクションのあるやつ。そもそも何かアクションに対して反応がないっていうUXはなくなってくのかもね。
●TRACKING: ほとんどの情報が記録されていく。すごい勢いでデータが貯められていく。IoTってのもある意味そういうものだ。プライバシーにも新しい概念と規則が必要になる。いずれにせよますますトラッキングされることは不可避になっていくよ。
●QUESTIONING: 答えはすぐに得られるようになる。これからは質問することが重要になる。そして、良い質問がいくつも生まれていくのだ。
●BEGINNING: そして今が何かの始まりのときだ。多くのデータとネットワーク。何かが相転移を起こす。今こそが後から振り返ったときにまさにここが始まりの時代だと言われる時代なのかもしれない。
新しいことが避けがたく起こりつつある。それらはこれらを組み合わせて推し進めた結果としての何かだ。何かが起こるのは不可避だ。ただし、その何かは起きてみるまで正確にはどういうものであるのかわからな���。常にそれはわれわれの想像の域を超えていくものであるから。ただし、その傾向や要素を認識することはできる。そういうメッセージの本だ。
次のビル・ゲイツの言葉を思い出す。
「私たちはいつも、今後2年で起こる変化を過大評価し、今後10年で起こる変化を過小評価してしまう。無為に過ごしてはいけない。」
”We always overestimate the change that will occur in the next two years and underestimate the change that will occur in the next ten. Don’t let yourself be lulled into inaction.”
今後10年で何かが起きることはわかる。しかし、何が起きるかは、10年前に今起きていることがわからなかったのと同じようにわからない。それでもその何かに備えなければならない。いずれにせよ、それは不可避 - Inevitable - であるのだから。そういうことが書かれた本だ。
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今、読むべき1冊。インターネットをはじめとする現代の科学技術に、あたかも自然科学のような法則性を見出して、今後の行く末を大局的な見地から提言する。行く末を表すための「12の動詞」が用意され、読者がそれを直感的に理解することができる。筆者が長年IT系の雑誌の編集に携わっていためか、本書で語られる未来予想図は夢に満ち溢れており、ある種のSF小説を読んでいたような爽快感があった。
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カリフォルニア未来楽観主義者の王様とも呼ばれる(私が呼んでる)ケビンケリーのテクニウムの次の一冊。テクニウムが渾身の一冊だったのでそれと比較しちゃうとまあ、あれです。Becoming, Cognifying, Flowing, Screening, Accessing, Sharing, Filtering, Remixing, Interacting, Tracking, Questioning, Beginningという観点から未来を語るんですが、いくつかの章では読んだことある内容が多く感じられます。まあ、これは、まとめて未来を想定するというこの本の特質上仕方がないことかとは思います。Questioningのところの質問のほうが大事、あたりで受けたインスピレーションはやっぱケビン節。あとperpetual betaももう普通だよねみたいな話もよかったです。
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ケヴィン・ケリー氏によって書かれた本の翻訳本で、今年に出版されたものですが、書かれた内容は、昨年(2015)頃の内容に基づいて書かれていると思います。
私がモデムを買ってきて、ネットスケープを駆使して、一般電話回線でインターネットに初めて触れたのが、平成6年頃です。20年と少し前ですが、この間の変化は大きく、私の生活を根本的に変えてしまいました。インターネットに至るまでには、それらに似たシステムが多く紹介され、いずれも普及しなかったので、当時、「これが大本命、今度は凄いよ!」を紹介されても、斜に構えていたのが私でした。
今回は本物だったのですね。それだけでも大きな変化なのですが、この本では近未来(少なくとも2030年迄)に起きるであろう変化を具体的に述べています。各章で解説した後に、具体的な生活はこうなっている、と描かれていますが、凄い、というより、少し気味が悪い感じもしました。
そのような世界が当たり前になっている時、私の年齢は、65歳近くです、私の両親が「マウス」操作を習得するのに時間を要したように、私もその環境になれるのに苦労するのでしょうか。
この本を読みながら、ここで書かれている内容は、米国発の映画(マトリックス、ターミネータ、トータルリコール等)で一部紹介されていたようですね。映画にさりげなく使われている技術が10年後に現れてくることがある、と以前聞いたことがありますが、正にそのような感じですね。
ここで書かれている事(12の変化が起きる)は、間違えなく起きて、20年前の私が現在を想像できなかったように、20年後は大きく変わっていることになるでしょう。起きることは全て自分にとって意味のある事、と信じて、自分の生活が充実して、夢をより実現できるように、これからの新しい変化を楽しみたいと思いました。
以下は気になったポイントです。
・常に流れているということは、単に「物事が変化していく」以上の意味をもつ。つまり、流れの原動力であるプロセスの方が、そこから生み出される結果よりも重要である。(p11)
・われわれの足の拡張として、再定義する終わりのないプロセスが続く。使い捨ての足カバー、歩くごとに変形するサンダル、靴の代わりに動く床など(p12)
・プロトピアとは、目的地というより、ある状態に「なっていく」ことを指す言葉である、つまり、プロセスである(p21)
・会社がサポート用のフォーラムページを作れば、熱心な顧客たちが他の顧客にアドバイスやサポートをしてくれる(p33)
・いまここですぐに、2016年から始めるのがベストである。歴史上、何かを発明するのにこんなに良いときはない(p40)
・今のスマートフォンのカメラは、何層ものガラスの代わりに、アルゴリズムと計算と知性によって、物理的なレンズがいままで持っていた仕事を代替(コグニファイ)された(p48)
・最近になっておきた3つのブレークスルーが、AIの扉を放った、1)」安価な並列計算、2)ビックデータ、3)アルゴリズムの改良(p55)
・AIを作るのは、宇宙船を組み立てるようなもの、巨大なエンジンと大量の燃料が必要、学習のアルゴリズムと、ビックデータである(p55)
・200年前には、アメリカでは70%の労働者が農場で働いていたが、現在ではその仕事は1%となった。今世紀が終わるまでに、現在の70%がオートメーションに置き換えるだろう。人工的な認知、安価なセンサー、機械学習、偏在するスマート機能が中心となる(p68)
・以前の工業用ロボットは周囲を気遣うことができなかったので、ロボットと人間を物理的に切り離さなければならなかった(p71)
・知的ロボット:バクスターの異なる点は、1)周囲を配慮できる、2)誰でも訓練できる、一連の動きをなぞってやるのみ、3)安価である(p72)
・マシンと競争するのではなく、マシンと共同して行う競争となる。あなたの将来の給料は、ロボットといかに協調して働けるかにかかっている(p81)
・コンピュータの第一段階は、オフィスの真似をした。第二段階は、オフィスの真似をやめて、ウェブの原理により体系化された、現在は第三段階に移行中。ブラウザやページは重要ではなく、流れとストリーミングが重要(p87)
・以前の仕事は、まとめて行うバッチ方式、第二段階は、日々の単位に変化した、第三段階では、1日単位から「リアルタイム」となった(p87)
・ソーシャルメディアは、以前はテキスト、次世代は映像とサウンド、更には、動画や音声をリアルタイムで共有することになる(p104)
・リンクとタグは、過去50年で最も重要な発明かもしれない、これらが、ユニバーサル図書館をスクリーンで読むことを可能にし、教化している(p130)
・ウィキペディアが上手く機能しているのは、クリックするだけで間違いを除去でき、間違ったことを書くよりも、それを訂正するほうが簡単だから。新しく作られたものの評価は、評論家が決めるのではなく、それが世の中の他のものとどれだけリンクしているかで決まる(p138)
・所有権の購入から、アクセス権の定額利用(サブスクリプション)への転換は、これまでのやり方をひっくり返す。あるサービスにアクセスすることは、その顧客にとって物を買った時以上に深く関わりを持つことになる。乗り換えが難しくなる(p150)
・ブロックチェーンは、お金だけでなく、他の多くのシステムを脱中央集権化するものすごい発明である(p160)
・クラウドがあれば、組織はコンピュータを持つ苦労をすることなくその利点を享受できる(p171)
・大規模な停電が起きた際などには、P2Pのメッシュによる電話システムは唯一稼働できるシステムだろう(p173)
・われわれが、非物質化、分散化、リアルタイム化、クラウド化をいっぺんに進めていくと、アクセスは所有にとって代わり続けるだろう(p174)
・フェイスブックは14億を超える市民が、情報の共同体の中で自由に自分の生活をシェアしている。それを国とすれば地球上で最大の国。この国の経済は、無給の労働で支えられている(p191)
���ロボットがわれわれの今の仕事を奪ったらいったい何が残るかを知りたいなら、経験に注目するといい。我々はテクノロジーを使ってコモディティーを作り、自分自身がコモディティにならないように、経験を生み出すだろう(p253)
・何度も読まれる本を書いたという事実は、作家にとっては最大の賛辞となる。再読して初めて分かるような筋書きや皮肉を込めたりした(p270)
・ライトフィールド投影では、VR画像は、半透明のバイザーにまるで、ホログラムのように投影される。こうすればゴーグルを使うことなく、投影されたリアリティが日常の視野に重ねて表示される。これは、AR(拡張現実)と呼ばれる(p286)
・肌の上まできたウェアラブルがさらに身近になる唯一の方法は、肌の下、つまり、頭にジャックインする。コンピュータと頭を直接つなぐということだ(p298)
・人間の一生のうちに社会に破壊的変化を起こす最初の技術プラットフォームが、パソコン。モバイルがその次のプラットフォームで、これは数十年のうちに全てを変えてしまった。次のプラットフォームが、VRであり、いま訪れようとしている(p306)
・未来のVRは、部屋の隅の小さな光源から目に直接、3D映像が投影されるために、顔の前に何もつける必要がない(p307)
・2007年にグーグルが一つの質問に答える場合のコストを計算すると、0.3セントであったが、回答ページに配置した広告から27セントを稼いでいるので、十分に回答を無料にできる(p375)
・ネット化したデジタル世界は名詞(結果)ではなく、動詞(プロセス)として生成し(1章:Becoming)、世界中が利用してAIを強化することで、それが電気のようなサービス価値を生じ(cognifying)、自由にコピーを繰り返し流れ(Flowing)、本などに固定されることなく流動化して画面で読まれるようになり(Screening)、全ての製品がサービス化してリアルタイムにアクセスされ(Accessing)シェアされることで所有という概念が時代遅れになり(Sharing)、コンテンツが増えすぎてフィルターしないと見つからなくなり(Filtering)、サービス化した従来の産業等がリミックスして新しい形となり(Remixing)、VRのような機能によって効果的に扱えるようになり(Interacting)、全てを追跡する機能がサービスを向上させ(Tracking)、問題を解決する以上の良い疑問を生み出し(Questioning)、すべてが統合され「ホロス」と呼ばれるデジタル環境へと進化する(Beginning)(p399)
2016年10月9日作成
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ITの未来について、門外漢の自分にとっては、
抽象的で難しく感じられましたが・・・
訳者あとがきでうまく12の法則がまとめられていたので、
抜粋させて頂きます。
1.Becoming・・・ネットかしたデジタル世界は名詞(結果)ではなく動詞(プロセス)として生成
2.Cognifying・・・世界中が利用して人工知能(AI)を強化することでそれが電気のようなサービス価値を生じ
3.Flowing・・・自由にコピーを繰り返して流れ
4.Screening・・・本などに固定されることなく流動化して画面で読まれるようになり
5.Accessing・・・すべての製品がサービス化してリアルタイムにアクセスされ
6.Sharing・・・シェアされることえ所有という概念が時代遅れになり
7.Filtering・・・コンテンツが増えすぎてフィルターしないと見つからなくなり
8.Remixing・・・サービス化した従来の産業やコンテンツが自由にリミックスして新しい形となり
9.Interacting・・・VRのような機能によって高いプレゼンスとインタラクションを実現して効果的に扱えるようになり
10.Tracking・・・そうしたすべてを追跡するライフログ化を促し
11.Questioning・・・問題を解決する以上に新たな良い疑問を生み出し
12.Beginning・・・そしてついにはすべてが統合されホロスと呼ぶ次のデジタル環境(未来の<インターネット>)へと進化していく
以上です。
個人的には、長いスパンで見るとインターネットによって生活の利便性がよくなっているし、
これからも想像できないようなイノベーションがあったりするのだと思いますが、
個人の人生の長さで考えると、
いつかは(たぶん退職したあたり)、この情報量が嫌になったり、
「そもそも自分ってなんだ」という原点回帰を行うようになるのでは(今でもやっているかもしれませんが)、と思いますが。