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内的時間意識の現象学
著者 エトムント・フッサール , 谷徹
現代哲学、思想、そして科学にも大きな影響を及ぼしている名著の新訳。フッサールの現象学はなによりも学問の基礎づけを目指すが、その際「いちばん根底に横たわる」問題が時間である...
内的時間意識の現象学
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内的時間意識の現象学 (ちくま学芸文庫)
商品説明
現代哲学、思想、そして科学にも大きな影響を及ぼしている名著の新訳。フッサールの現象学はなによりも学問の基礎づけを目指すが、その際「いちばん根底に横たわる」問題が時間である。時間は一瞬で流れ去るのに、多くのものはなぜ持続的に「存在する」ということが可能なのか。フッサールは、「客観的時間」というものへの信憑を括弧に入れて、それが意識のなかでどのように構成されるのかを解明する。そして、時間を構成する意識それ自体が時間のなかに現れてくるという根本的な事態に光を当て、「意識の壮大な生体解剖」を行う。詳密な訳註と解説を付し、初心者の理解を助ける。
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紙の本
翻訳の醍醐味が味わえる名訳
2017/07/30 14:14
6人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ペンネームあまおう - この投稿者のレビュー一覧を見る
少なく見積もっても訳文の倍はあろう訳注によって、単にフッサールの思想が浮き彫りになるというだけでなく、個々の訳文に至るプロセスまでもが描かれている。
原文ドイツ語の単語・文法・文構造の解説、英訳や故立松弘孝氏による邦訳の参照、前作『論理学研究』と後作『イデーン』からの概念の援用や、それら概念の使われ方が後期作においてどのように変遷するのかという説明まで付されている。
それらを踏まえて、他の解釈の可能性が示唆され、開示された独断的でない「学」が丹念に積み上げられ、新たな知の創造としての翻訳の醍醐味を味わえる名訳である。