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投稿者:NATSU - この投稿者のレビュー一覧を見る
凪良ゆう『恋愛前夜』
同い年で同性の幼馴染みだけが持つ特別感。それを幼い頃から振り返って丁寧に描かれていて、内容自体はトラウマ話なのにキラキラ眩しい位。
前半の地元編の距離感が良かった分、後半の東京編は何だかちょっとしっくりこなかった。
実際には後半のすれ違いや三角関係がメインストーリーなのだろうが、ヤコちゃんが可愛い過ぎて、煮え切らない2人が狡くて嫌な人間に見えた。
例え誰かを傷付けてでも自分たちの愛を貫くと言うのは子供っぽい恋愛観だし、罪悪感をスパイスにして盛り上がるのも不倫好きの自己愛の激しい人達にしか思えない。そういう見方を払拭する為に前半の2人の絆が丁寧に描かれているのだとしても、余り共感出来なかった。
それにしても、主人公の作るメニューが完全に所帯染みてて何だか身につまされる。
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前編がほとんど二人に限って穏やかな雰囲気が漂って、最後のトキオと秋元のケンカと上京の別れ話がとても感動的で切ないだ。後篇はオネエさんと呼ばれるヤコ先生の参上のことで、一気に生き生きした雰囲気へと変化したけど、実は息が詰まりそうに苦しい感じが滲んでることに気がした。やっぱり三角関係になると、心が持ちそうはない。今回は攻めキャラがとても好きで、無口で無表情な外見を裏切って、ナツメのことときったら、何も見逃しはしない。何も関心がもっていない、ただ漫画にはまったと思いきや、ナツメのことときったら、思わず本気を出して怖いやつになった。いつもナツメが振り返ると、トキオが後ろに行って黙々と見守ってた。そんなやつのケンカ姿がかえってキラキラとして目に映る。ヤコ先生のそういう素直で面白いキャラが嫌いならないね
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幼なじみモノ。
出会ってから、ずっとお互いがかけがえのない存在の2人。
ある事件がきっかけで、受けの側を離れて、先に夢に向かうことになる攻め。
攻めの想いを知って、受けは混乱するがそれでも離れたくない。
体をよせあうけれど、結局分かれてしまう1話目。
離れたことで、自分の恋に気付いた受けは、今度こそと上京するが
仕事先は倒産、攻めには恋人が…。
彼らが再び通じあうまでの2作目が表題作。
元々、アップダウンの激しいお話を書かれない凪良さんの
さらに緩やかに切なく進む。
当て馬、すごく良い人なんで、人によっては素直に萌えられないかも?
ぜひ彼が幸せになる続編を!
報われなくても、攻めを応援し、当て馬さんを思い泣き
自分の現状に凹みながらも頑張る受けのキャラは、凪良さんらしいです。
攻め目線もちょっと見てみたい。
しかし、優勢順位は当て馬さんの幸せ物語です。何よりそちらを!
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せつない幼馴染みもの。「隣の猫背」というのが表題作の前に入っていて、これはトキオとナツメが10歳で出会って隣同士に住むようになってから、高校生になって別れが来るまでの年月が描かれています。
とても詳細に二人の間の出来事が描写されているので、肌感覚でトキオとナツメの気持が理解できます。片親同士で、恵まれた環境とは言い難い子供時代を送ってきた二人だけど、良い事も嫌な事も互いの絆の一部になっていて、その積み重ねがあるからこその愛なんだなと感じさせられます。トキオのナツメに対する気持が単なる恋じゃないのが伝わってくる。なのに、ナツメには友情以上の関係がわからなくて、トキオと離別してはじめて彼の存在の大きさに気がつくのが悲しいです。身近な人への片想いの辛さが半端なく伝わってきます。失ってはじめて分かる大きさです。
この前フリがあるので「恋愛前夜」は、二人重ねた年月の重さがとてもよく理解でき、読むと切なくてたまらなくなります。
もう一度トキオとやり直せると思い勇んで上京したナツメの前に、辛い現実が重なっていくところは痛かった。新しい恋人との仲むつまじさを目の当たりにしたナツメに、思い切り感情移入してしまいました。何よりヤコ先生がステキで憎めなくてナツメには太刀打ちできないくらい良い人だったのが大打撃です。おまけにヤコ先生は情が厚くて、かわいらしさもあって、マンガ家としての実力もあって、恋敵であるナツメに優しかったりするし。
三角関係でも、こういう誰も悪くないというのは結局誰かが最後に辛く悲しい思いをしなくちゃいけないので、後味がちょっとよくなかった…皆を幸せにしてあげたいと思うのは一読者のわがままですが。
二人の想いが通じ合ったのはすごく良かったと思いました。ほっとしました。「死ぬほど好き」な気持を封印し続けたトキオの心の葛藤も伝わってきたし、両想いになれてよかったと感じます。互いをよく知るナツメとならば、平穏で幸せな人生を送れるんじゃないかと言う期待を感じさせます。心残りはヤコ先生。トキオは何もなかったように、以前どおりの師弟関係に戻れるんでしょうか。
イラストが甘くて優しくてぴったりで、口絵もステキでした。
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こういうすれ違い片思い話好きだな。
ナツメが可愛いよ。
でも、二人の恋が成就して泣く人がいるのが嫌やなあ。
リアルの恋愛や、BLじゃな恋愛物で、みんながハッピー♪なんてのは、ありえん!って思うけど、BLは私的にはファンタジーであって、そういうあり得ないけどみんなが幸せ・・・を目指して欲しい。
途中は、どんだけぼろぼろになってもいいからさ^^
ということで、スピンオフで、ヤコ先生には幸せになってもらいたいのであった。
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ナツメに好きだと告げ、そばにいるのはつらいと上京を決めたトキオ。
トキオと離れて恋愛として「好き」だと気付いたナツメ。
1年9か月ぶりに再会した時、トキオにはヤコ先生という恋人がいた。
すれ違い幼なじみのお話でした。
ほぼトキオ寄りに読みました。
ヤコ先生の世話を焼いて振り回されてるトキオの姿が自然で
いままでヤコ先生のようなひとはトキオにいなかった。
甘えられてるようでいて、逆にトキオが包まれているように見えた。
アシさんやキャサリンには熱が足りないと言われていたけど
トキオはヤコ先生をすごく大切に考えていたんですよね。
それを近くで感じたからナツメも身を引こうとしたんだと思う。
だから、せつなすぎです。
それでもそれでも
トキオとナツメの二人しかありえなく、
成就してよかったとトキオの背中をバンバン叩いてあげたい。
ナツメ、ほんと頼むよ。
面白かった。
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親の離婚で市営住宅でお隣同士になったナツメとトキオ。
明るくて細身のハーフっぽい容姿のナツメとは正反対の黒い髪をして人と群れる事もなく飄々と自分の世界を持っているトキオ。
グループから陰険ないじめを受けて、それを庇ったトキオが学校を辞めて漫画家になる為上京する前の晩、トキオに告白されます。
幼い頃から一緒にいたトキオが離れていく寂しさに拒めなかったナツメですが、離れてみて初めて自分の気持ちに気付きます。
ナツメは連絡の途絶えたトキオを追って東京に就職をするのですが。。。
トキオの師匠であり元恋人のヤコ先生の存在が大きい(笑)
凄く個性的な売れっ子漫画家さんで、やりたい放題な感じもいいし
カリメロのピンクのTシャツを着ているのも良い☆~
カリメロ、知っている人いるのかしら~
二人の気持ちがすれ違ってもどかしいですけれど、ヤコ先生が面白くてそっちの印象が強かった、です♪
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おもしろかったです。切なくてきゅんきゅんしました。
言葉の使い方が上手い作者さんだなあと思ったり。
他作品もぜひ読んでみたい。
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凪良さん作品はこの作品が初読み。とても読みやすい。キャラクターも魅力的。切なさもあり、絡みシーンもちょうどいい感じ。これからどんどん読んでいきたい作家さんです。きゅんきゅんしたので☆5つ
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切ない甘酸っぱい系青春もの。
この人は人の気持ちをきれいに丁寧に書くのでどんどん引き込まれてしまう。
でも、学校のいじめのシーンは露骨に嫌な気持ちになってしまった。
このエピソードがないと話が進まないのだけど、すっきりしない気持ちになってしまう。
もっと、すっきりしないのは二人がくっついて良かったね!だけで終わらなかったことかな。
当て馬が可哀そうで切ない。
主人公たちの一途な気持ちを思えばハッピーエンドなんだけど。
ちょっと報われない人がいるので切ない。
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幼馴染もの。なぜ☆4つかというと、物語の後ろ半分はもっと長く読みたかったなと思うから、かな。前半あっての後半なんだけど、だからこそ、苦労あって一緒になった後をもっと読みたいよね。あと、オネエマンガ家さんのその後とか知りたい。基本あんまりスピンオフを望むほうじゃないけど、なんかかわいそうだし。あるのかな?
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お隣同士で家族同然の幼なじみ──漫画家を夢みるトキオを応援していたナツメ。飄々として無口だけど、ナツメにだけは心を許すトキオ。お互いがいれば、それで世界は十分だった──。けれど突然、トキオがプロを目指して上京を決意!! 上京前夜「一回きりでいい」と懇願されて、ついに体を重ねて…!? 時を経て再会した二人が幼い恋を成就させ、愛に昇華するまでを綴る煌めく青春の日々!!
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幼馴染み 片思い すれ違い
あぁ、もうこの大好きワードで嵌らないはずない。
もどかしくって、じれったくて、胸がきゅんきゅんして堪らん。
前半はひたすら攻が受に片思いし、後半は受が攻に片思いするという展開だったので、この片思いループにいっしょに嵌って胸が苦しいです。
受視点なので、後半なんて特にせつない……。
脇キャラも良い具合に飛んでて、面白かったです。
テーマが「普通」とのことですが、確かに淡々としてます。
筆力ないと、多分とっても暇でつまらないお話になると思うので、ひとつひとつの感情や言葉の拾い方が上手い作家さんだけに楽しく読めました。
欲を言えば、オネエの先生の救済話が読みたかった。
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やっぱ、この作家さんはうまいな~。。大好物の幼馴染ものです。前半はトキオ⇒ナツメの片恋。ナツメの方も特別な存在だと意識しながらも恋愛ではないからとトキオの気持ちに応えられない。関係を壊さないために、危ういギリギリのラインを超えないように、気持ちを募らせていくトキオが切ねーー!そして後半、離れて初めてトキオに対する気持ちを自覚したナツメは東京へ。けれども、トキオにはすでに新しい恋人がいた。ここがすごく切なさMAXで身悶えしそうになった。固い絆で結ばれているはず。トキオはいつまでも自分を好きでいてくれるはずだという根拠のない確信。でも、すっかり新しい恋人との生活をスタートをさせているトキオを見て、それが打ち砕かれたときの横っ面を殴られたような衝撃。なんか他人事ながら悲しくて吐きそうになりました。また新しい恋人は年上で超売れっ子漫画家でトキオとも生きる世界を共有している。それに比べて職も失って寄る辺のないナツメ。すでに立ち位置で差をつけられてて絶望する。でも明るく笑っていなきゃいけない。こんな拷問いつまで続くんだろーと、ハッピーエンディングが定石なのはわかっていても、つらかった。
大きな事件は何も起きないけど、長い時間を積み重ねて、お互いを想いあっていく幼馴染の醍醐味みたいなお話。当て馬だったヤコ先生もへんてこりんだけど、大人ですごくいい人だった。この人にも幸せになってほしいな。
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攻め:仲村時生
受け:萩原なつめ
母子家庭のナツメは市営住宅の隣同士に住む父子家庭のトキオと夜ご飯を一緒に食べる幼なじみ。
そのトキオから友情以上のものを告白されて…。
すごく切なかった。
今まで友人だと思っていた相手から恋愛感情を伝えられて右往左往する一部、離れた間に自分の気持ちをやっと恋愛だと気付いて上京したのに、既に付き合っている人がいてその気持ちのもって行き場の無い自分。
しかも恋敵がいい人過ぎて辛すぎる…。
あ〜切なかった。
もうどうするの、どういう纏まり方になるのとハラハラして読み進めました。
ヤコ先生があまりにも良い人過ぎて、泣きそうになりました。ヤコ先生にちゃんとした彼氏を作ってあげて幸せにしてください、と思ってしまいました。
挿し絵の穂波先生がまたこのセンシティブな作品に合ってました。
凪良さんは重くて痛くてツラい作品が多いけど、これは私の中でベスト2かな。ベスト1は「全ての恋は病から」