サイト内検索

詳細
検索

ヘルプ

セーフサーチについて

性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示を調整できる機能です。
ご利用当初は「セーフサーチ」が「ON」に設定されており、性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示が制限されています。
全ての作品を表示するためには「OFF」にしてご覧ください。
※セーフサーチを「OFF」にすると、アダルト認証ページで「はい」を選択した状態になります。
※セーフサーチを「OFF」から「ON」に戻すと、次ページの表示もしくはページ更新後に認証が入ります。

  1. 電子書籍ストア hontoトップ
  2. レビュー
  3. NATSUさんのレビュー一覧

NATSUさんのレビュー一覧

投稿者:NATSU

170 件中 1 件~ 15 件を表示
黄色い本 ジャック・チボーという名の友人 (アフタヌーンKCデラックス)

黄色い本 ジャック・チボーという名の友人 (アフタヌーンKCデラックス)

2005/07/08 09:11

『少女』との離別

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

夢想に遊び、友と語らい、日々を過ごす。青臭い矜持と老獪な諦観。少女期から大人へと変化する、その否応もない狭間を、この作品は見事に描ききっている。
本と遊び、現と折り合いをつけ、流れ去る刻に揺らぐ。『チボー家の人々』と実地子の物語は誰もが経験する事ではない。が、この郷愁は特別なものではない。だからこそ、読む人の心を締め付ける。
時に羞恥心を呼び覚まし、そして、もう二度と取り戻せない一瞬のきらめきを追体験させる。少女期との別れを描いた傑作である。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

5

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

樋口美沙緒『愛の在り処をさがせ!』
ムシシリーズ第6弾。今作はタランチュラ×ナミアゲハ。
毎回思う事だが、コレは最早BLではなく、ムシシリーズという固有ジャンルだと言う事。
BL的タブーや、畑違いな展開など枚挙にいとまがないが、ムシシリーズであれば全て包括し許される。そして何よりストーリーが抜群に面白い。これ以上に優先される事柄などあろう筈がない。
毎度おなじみの屈折した暴君攻め×健気な可哀想受けのすれ違いストーリーだが、今回の受けも申し分無く可哀想。
世に可哀想受けは数あれど、著者の可哀想受けはトップクラスの可哀想さである。彼らよりもっと悲惨な受けは山程いるが、それらに全く左右されず、最も薄幸で不憫なのが著者の可哀想受けで間違いない。可哀想受け日本代表。
記念すべきムシシリーズ第1弾『愛の巣へ落ちろ!』のカプもタランチュラ×性モザイク蝶繋がりで登場し、その後が垣間見えるのも嬉しい。
BL的には中途半端な終わり方をしているので、続編の『愛の在り処に誓え!』を込みで星5つ。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

5

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

樋口美沙緒『パブリックスクール ー八年後の王と小鳥ー』
著者の萌えを徹底的に詰め込んだシリーズ続編。
今回は連作短編集で、本編の8割方不幸パートだった分を取り戻す救済甘々ターンかと思いきや、相も変わらず拗らせ気味の面倒臭い二人。良いのは体の相性だけか。
エドは相変わらずレイの愛には値しない性根のチンケな男だが、そこが何故だか癖になってくる。というか、小鳥が聖人すぎて王の卑近さに親近感・・・寧ろ同情心が湧いてきて、終いにはレイにシンクロしてか愛しさすら覚えるくらいだ。
そして、本編でも散々、惑い拗らせ漸く結び付いた2人を、更にまたここまで深く掘り下げるのか、と。作者のトコトン突き詰める妥協のなさに脱帽。
シリーズ完結後のボーナストラック的な物かと軽く考えていたら見事に重いボディーブローを食らった感じ。
特殊な形ではあれど、まごう事なき大団円。表題サブタイトルの最後は、レイの決意に涙した。
バレンタイン編だけはさすがに甘くて、くど過ぎるくらいだったが、そんな起伏も含め文句なしに充実の1冊。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

百と卍

2017/07/27 23:53

5

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

紗久楽さわ『百と卍』
話題になっていたのと、何よりイロモノ好きなので特別な期待もせずに読んでみたが吃驚。
コレはちょっと、ムダに凄いんじゃないだろうか?
圧倒的な画力と表現力と、確かな時代考証。
そして、時代物なのに現代のBLとしてしっかり成立していると言う奇跡。
読了後、何かスゴイモノ見た!という謎の感動に包まれる。
しかも続いているらしい。
次回も期待しています。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

5

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

夜光花『少年は神の子を宿す』
シリーズ5作目にして遂に来ました!
タイトル通りの神展開。
前作のラストから正座で待機して待ちわびていましたよ。
著者は呆れるくらい色々なジャンルを書いていますが(基本BLなのは置いといて)、中でもダークファンタジーは秀逸ですね。
特にこのシリーズはアーサー王物語を下地にしているので、いつも若干弱いと感じるキャラ立ちも申し分なく、作者のノリというか勢いまで感じられます。
BLではちょっと珍しい、冷めた視点からの巧みなストーリーテリングに、今後の展開も期待です。
兎に角、今回も素晴らしかった。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

5

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

樋口美沙緒『愛の在り処に誓え!』
ムシシリーズ第6弾『愛の在り処をさがせ!』の続編(7冊目)。
著者お得意の拗らせ系男子の中でも。1〜2を争うレベルに重症度の攻め。作中では「中身は7歳」として扱われているが、ホントにもう哀れなほど7歳。と言うか7ちゃい。下手したら幼児並みの恋愛オンチ。
ここまでくると最早イライラもしない。
壮大な賢者タイムの攻めをいかに発奮させるか(性的に)という、BLとも思えぬ2人目不妊に悩むレス夫婦の妻のような展開に社会派BL的な物を感じるべきか・・・。
前作の『愛の在り処をさがせ!』と合わせて星5つ。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

4

7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

華藤えれな『愛される狼王の花嫁』
著者の獣人物はどれも文句なしに面白いです。
1本の映画を観るようなドラマチックな展開、旅行記のような風景描写、絵巻物のようなエキゾチック感。BGMが流れていそうな情景や、味覚、嗅覚など五感に訴える筆致で物語に厚みがあり、言うなればBL版世界名作劇場といった趣き。
一応『銀狼の婚淫』とは設定上でシリーズになっているようですが、ストーリー上の絡みはないので単体で読んでも差し支えない作りになっています。
続けて読んでいれば、ラストのSSがより楽しめるといった程度。
異世界トリップ物としてだけでなく、タイムリープやミステリ要素もあって、個人的には前作よりも充実感がありました。
もっとやれ!

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

第八王子と約束の恋

2017/10/31 00:19

4

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

朝霞月子『第八王子と約束の恋』
完全新作のファンタジーだが、いつも通り兎に角もう雰囲気が素晴らしい。
殺伐とした展開や、酷い話も出てくるし、皆んなが皆んな良い人間ばかりではないのに、何だかもう世界が優しい。これはもう天性の作風としか言いようがない。
9回も出戻ってくるとか人格形成に問題が出ても良さそうなのに、トラウマで恋に怯えつつも恋愛への前向きさも、育ちの良さ特有の素直さも失わずにいられる奇跡の受けが、愛らしくて逞しくて魅力的だし、為政者の落ち着きと中二童貞の初恋みたいな初々しさが同居する攻めもグッとくる。
そんな2人の、婚前準備やらで高まる花嫁感が凄い。思わず、自分の結婚前夜など遠い昔の事を懐かしく思い出してしまった。
結婚後もモダモダグズグズと中学生の初恋みたいに全部手探りで全然上手くいかないのが、凄くイイ。
ボリュームは充分なのに、全然物足りない!後日譚とか、もっともっと続きが読みたくなった。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

4

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

砂原糖子『恋愛できない仕事なんです』
大丈夫です。BLならテッパンの恋愛しまくりな職業ですよ、と励ましたくなりますが、勿論そんなお節介は不必要で、流れるようにケンカップルが誕生します。
作中に「片棒」というドラマが出てきますが、反発しつつも息ぴったりで、某ドラマのように一緒に力を合わせて事件解決とか、ホントご馳走様です。
軽妙な掛け合いも楽しく、強くて無鉄砲な年上上司受けと、無骨でガサツな年下部下攻めというのもイイ。最初はツンデレ気味に生意気な攻めが、実は受けにメロメロで付き合った途端に浮かれて失敗して凹んだり、これはもう年下攻めのテンプレとして辞書に載せるべき案件。エッチの時だけ素直なのも◎。
この2人はいつまで経っても拗らせてそうなので、シリーズ化して欲しいと思っていたら、図ったように新刊が発売されたので神に感謝するしかありません。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

4

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

倉橋トモ『家族になろうよ』
コブ付きBLは数あれど、妊娠出産から始まるストーリーは珍しい(そりゃそうか)。
オメガバース的ファンタジーで受けが妊娠とかでは全くなく、カプ2人とは性的に無関係な適齢期の女性が、リアルガチに赤ちゃんを産んでいるというBL的には逆に新機軸な展開。ただ、夫以外の人間が立ち会いとか今時は有り得ないから、結局しないなら蛇足だなとは思ったが。
BLチャイルドにありがちな、天使のように素直で手が掛からなくて空気を読むしっかりした良い子というBL以上にファンタジーな存在ではなく、しっかり者の良い子ではあれど限りなくリアルな範囲での良く出来た子という匙加減なので、男2人の苦労が偲ばれる分「子供が大切で愛おしい」という気持ちがスッと違和感なく入ってきた。
なんかもうBL部分の感想が丸で浮かばないが、強いて言うなら個人的にヤンキー受けドストライク。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

4

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

鳥谷しず『淫竜婚姻譚 〜蜜蘭は乱れ咲く〜』
中華ファンタジー+人外。
幼い頃に命を助けられた貴族に仕えるべく自分磨きに精進した結果、文武両道な佳人となったパーフェクト主人公が、上京して恩人貴族のスパイとして竜人将軍の家僕となって働く内に、息子や先輩家僕たちに絆されていくというBL版世界名作劇場。
何だか物凄そうなタイトルに反して、半分まではBLという事をスッカリ忘れて普通に楽しんでしまった。勿論、後半はタイトルに見合った怒涛のBL展開である。
そして、まさかの変態不在と思いきや、まさかまさかの◯嚢フェチ。ついでに発言も若干変態チック。SSでは更にやらかしちゃってます。
因みにガチでヤバイ方の変態も出てくるものの、本筋には殆ど関係ない言うなれば行きずりの変態さん。
些細な伏線も余さず回収した上に、更に二転三転と転がすサービス精神にも大満足。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

街の灯ひとつ

2017/07/28 00:31

4

4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

一穂ミチ『街の灯ひとつ』
過去に因縁のある2人が、10年振りに同窓会で再会し、酔った勢いで関係を持ってしまうという、あらすじだけだといかにもBLらしいありきたりなストーリーだが、作者特有のどこか熱のない透明な文章をフィルターにすると、何でも特別なきらめきを持ってしまうから不思議だ。
著者の特徴で、ちょっと変わった職業BLを書く時があるが、今回はマンガ家(?)×蛍光タンパク質を扱うバイオ企業社員。
何故、敢えてそのチョイス?という変わった職業ですが、全編を彩る光と熱の一つのファクターなっていて、こういう全てに意味がある様な綿密で静謐な世界観と、それと相反する激しい恋との危ういバランスが、いつも良いなと思います。
タイプ別だと偏執的ストーカー×人気者リア充で、その所為かいつもは墜落するようにストーンと落ちる恋が、今回は坂道をゴロゴロ転がる様な転落型の恋で、それもまた良いです。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

4

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

一穂ミチ『横顔と虹彩〜イエスかノーか半分か 番外篇〜』
作者お得意のお仕事BL『イエスかノーか半分か』シリーズのスピンオフ。
あのBL史上最も裏表の激しい性格破綻者である国江田計の後輩、ネアカのチャラ男アナウンサー皆川竜起と、『ザ・ニュース』に新しく配属された外注AD(人気バラエティも兼任)のジワ恋にして、ナチュラルクズな竜起が人間性を獲得する救済物語。
作者のいつものパターンでは、特に噛み合っているとも思えない2人がある瞬間ストーンと恋に落ち、そこから一気にターボ掛かるというのが定番だが、殆ど一目惚れの状態に気付かずに少しずつ距離を縮め、会っている時もいない時も互いを意識して、やがて恋を自覚するという、もどかしい迄に実直に段階を踏んでいるのが、何とも言えず良かった。
定番のエキセントリック受けじゃない所も共感性が高く、著作に中でも限りなく分かりやすい素直な恋愛劇。
和室のシーンは明確に恋愛モードの区切りとして鮮烈だった。
恋愛モノを読んでいる!という確固とした充実感を得られる1冊。
蛇足だが、次にスピンオフがあるとしたらP×Pだろうか?妄想が捗る。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

狼は恋に啼く

2018/05/12 23:14

4

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

りゆま加奈『狼は恋に啼く』
この民族シリーズほんとイイです。
延々と読み続けて、世界観にどっぷり浸っていたいくらい。
今回は短編で3カプ収録されていますが、その内1作は白鹿も王族も狼も出てこないという意欲作。ちゃんと世界観も保ちながら、更に拡がっていくような感じでした。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

蒼銀の黒竜妃

2017/10/31 00:22

4

3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

朝霞月子『蒼銀の黒竜妃』
黄金竜シリーズ(『空を抱く黄金竜』『緋を纏う黄金竜』)スピンオフです。
むくつけき男どもの姫君にして、王国きっての最終兵器、黒竜を従える隻腕の騎士団副長。キャラ立ちし過ぎで気にしない方が無理という存在感なので、この展開は必然と言えるでしょう。
このシリーズは詰め込み過ぎの感がありますが、今回も詰め込みまくりの書き込みまくりでエライことになってます。
ストーリーの大半が、騎士団の日常と政治と戦争に費やされており、糖度はかなり低め。それが一転、BLパートに入った途端に濃厚な展開が待っているので、その振り幅は思わず副長の名前を叫び出したくなる程。
いやもうどっちのパートも面白いです。
因みに、月神シリーズ&派生作品と同じ世界観になっているものの、それぞれ単独の作品群になっているのでシリーズ以外を読んでいなくても全く問題はありませんが、読んでいればより作品への理解度が深まりますし、ちょっとニヤッと出来ます。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

170 件中 1 件~ 15 件を表示

本の通販連携サービス

このページの先頭へ

×

hontoからおトクな情報をお届けします!

割引きクーポンや人気の特集ページ、ほしい本の値下げ情報などをプッシュ通知でいち早くお届けします。