おさるがおよぐ
著者 いとう ひろし
おさるの「ぼく」が初めて島をでてみると……海のむこうが見たくなったおさるの「ぼく」は、ある日沖に向かって泳ぎ始めました。広い海のまん中でぼくが見たのは、やっぱり広い広い海...
おさるがおよぐ
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商品説明
おさるの「ぼく」が初めて島をでてみると……海のむこうが見たくなったおさるの「ぼく」は、ある日沖に向かって泳ぎ始めました。広い海のまん中でぼくが見たのは、やっぱり広い広い海と広い広い空でした。※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。
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おさるの冒険
2004/09/27 14:08
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投稿者:亜李子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
平和な平和な日々を、南の海の小さな島で暮らしていたおさるの「ぼく」が、大きな大きな海を探検しようとします。表紙に描かれているようにバナナを持って、ウミガメのおじいさんに教えてもらった丸太の船で出掛けます。カエルから教わった泳ぎで海に出ます。
一体そんな装備でこのおさるは無事に戻って来られるものなのだろうかと、思わず心配してしまいました。何しろ、島はとても小さく、それを何倍にしたとしても海の大きさにはとても足りないと思うのです。そんなにも大きなものを知らないおさるは、無謀にもひとりで海に出てしまいました。
広い広い海。どこまでも続く水平線が何ページにもわたって描かれます。段々読者が不安になってくる頃に、ようやく「ぼく」は島に帰ることにしました。けれども反対方向に泳いだつもりでも、波に流されて違う方向を向いているのかも知れません。「ぼく」が幾ら泳いでも島の影すら見えません。
この物語の中で、「ぼく」に意地悪をするものは誰一人いません。おひさまもかんかんに照り付けることもないし、おつきさまもちゃんと夜には姿を現します。海だって高波が押し寄せることもなし、空も「ねむくなるくらいのひろさ」で見守っていてくれています。
何一つ、「ぼく」に危害を加えるようなものは無いのです。
おさるの「ぼく」も読み手の「ぼく」も、この本の中では迷子や交通事故や誘拐犯に怯えずにすむのです。
好奇心で一杯の子どもたちに、時折不安を抱くお母さんもいるかも知れませんが、本当は世の中そんなにも怖いものばかりじゃありません。もっともっと幸せに、こざるくんたちの気の赴くままに冒険させてあげるのも、ひとつの成長に繋がることでしょう。