紙の本
かなり残念なスプラッター
2021/11/10 20:43
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:たっきい - この投稿者のレビュー一覧を見る
前々から表紙とタイトルがいいなぁと思って読みたかったもの。古い映画ですが、『13日の金曜日』のジェイソンを思わせるようなスプラッター系の前半。そして後半は関係者の証言から、この事件を企てた真犯人が明らかにされるというストーリー。前半の逃げ惑うシーンが少しくどく感じたのと、後半の謎解きは、自分の理解が足りてないだけかもしれませんが、昔の殺人の謎解きが中心で、前半登場した人物と関連性が見出せず、正直ちょっとついていけず、かなり残念。もちろん最後にプチ驚きはあるのですが。
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洋画のB級ホラーを匂わせる短絡的な学生グループと惨劇があった田舎の山村、斧を持った謎の男…とくれば始まることは一つしかないとドキドキするのだが、ん?これが始まりそうでなかなか始まらないw二部の真相にああそうかとなるものの、ホラーとミステリー両面からの満足度はかなり微妙。代わりに犯罪に翻弄された人間の深い孤独と悲しみが後に残る。実力ある作家さんは必ず爪跡を残していくなぁ。
友里さんの正体にはニヤッとした。読み返してみると…感じていた違和感の符合に苦笑し他の学生と条件が違った散々な頑張りに思わずお疲れ様。
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「戦慄のホラー・サスペンス!」の惹き文句にこの表紙絵。ものすごく怖そう。伊岡瞬でなければ立ち止まって手に取ることはなかったと思います。この著者だから、ビビらすだけの話ではないはず。
22年前に辺境の集落、乙霧村で起きた一家5人惨殺事件。犯人も斧で頭をかち割られて死亡。生き残ったのは幼い男の子ただひとり。その事件を題材にしたノンフィクションを書いたのが、メディアでも顔の売れている人気者の教授。彼が顧問を務める大学のサークルに所属するメンバーは、顧問抜きで乙霧村へのツアーを計画。村へ到着すると、22年前の事件当時と同じ豪雨に見舞われる。そんななか、悪ふざけをする大学生たちを諌めるように現れた正体不明の男。彼はあまりにもあの事件の犯人に似た風貌で……。
やはり惹き文句とは異なって、非科学的なことなど何もない、ホラーというよりはサスペンス・ミステリー。しかし、犯人の正体は早いうちに推測がつき、驚きはありません。非科学的なことはないけれど、憎悪の念に駆られた人物の犯行計画は無理やりの感もあり、しかも切なさまでには至らない。叙述トリックを混ぜ込んだオチも、鮮やかさには欠けます。それでも最後までぐいぐいと読ませるのはさすが。
初版の283頁目の誤字はまったくいただけません。せっかくここまでぐいぐい読ませたのに、「アンタ、誰やねん」と唖然。このせいでテンションがダダ下がりするので、早いとこ修正をぜひ。
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あらすじ
22年前、5人が殺害された村。荒れ果てた土地にゼミ生が探索に行く。廃村だと思われたが誰かが手入れしているらしい…。案の定、雨合羽を着た男に襲われる。彼は被害者の生き残りだった…。学生はけがだけで住んだが、一人行方不明になった者がいた。ゼミ生で、一人だけ4回生だった私は、調べてみる…。
思いもよらない方向に転がって面白かった。事件後、ゼミ生の一人一人の語り形式になっているのも面白い。本筋じゃないところでもちょっとした毒とかがあるし。
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あらすじを読んで、金田一耕助の八つ墓村や犬神家みたいなものか?!なんて、ちょっとワクワクして読み始めたがー。
第1部がやたらと長い。
長くても面白かったら別に構わないのだけれど正直、面白くはなかった。個人的に。
謎の男と学生達がずっと殺人事件の舞台となった村で、鬼ごっこしてる。
某バラエティー番組で芸能人とハンターと称した鬼が出てくる、あの番組みたいに。。。そこに、金田一耕助シリーズの要素をちょっと取り入れた。という印象。
もう、いい加減読むのやめようかと思っていたら第2部まできたので、とりあえず読了はしようと思って読み続けた。
第1部よりは面白かった(ネタバレの章なので)けれど、何となくネタの部分も分かってしまって、あぁやっぱりか、と。
著者の書いた別作品の代償が強烈な印象で、しかも読む側をぐいぐいと物語の世界に引きずり込ませる作品だっただけに、こっちがB級ホラー過ぎて残念だった。
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お話は、22年前に起こった殺人事件の話から始まった。それがどう現在と繋がっているんだろうと読み進めたけど、ちょっと残念な感じ。
斧を持った22年前の犯人を連想させる男に、大学生たちが追い回されるけど、どの登場人物もあんまりいい印象はもてなくて。
そこになにか狙われる動機があるのかとも思ったけど、特にそれもなかったし、誰も殺されもしないし、ふわっとした感じ?
主人公の正体(というほどてもないけど)は、「あ、あの変な違和感はそうだったんだ」って納得。
出てくる人がだいたいやな感じの人だったなあ、って印象。
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図書館で借りた本。22年前に乙霧村で6人が惨殺された事件があった。そこに大学サークルの連中が惨殺現場を見に行く企画を立て、いざ現場に到着すると22年前の出来事を思い出させるような怖い経験をするはめになり…という話で、前半はハラハラ展開で後半はネタバレ。22年前の惨殺事件の真実が解明される。犯人が気の毒とだけ感想を書いとく。
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衝撃度は少なめでしたが、後半のネタばらし部分は、おお〜となりました。
閉鎖的な村で起こる惨劇。どこか横溝正史っぽさがあって良かったです。
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おどろおどろしい表紙に惹かれて、
何の予備知識もなしに衝動買い。
読んでみると...
想像のナナメ上の裏側の対偶を突いてくる感じ(^ ^;
読み始めと中盤と後半では、まったくテイストが違う(^ ^;
どころか、読中の予想をすべて裏切ってくる(^ ^;
何なら、物語の発端というか、根本とも言える設定すら
信用できなくなってくるような...(^ ^;
人物描写はちょっとリアリティが薄い気もするが、
それでも息つく間もなく読ませる怒濤の展開(^ ^;
「答合わせ」を読んでると、余計に混乱してくるという...(^ ^;
何とも不思議な一冊である(^ ^;
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『乙霧村の惨劇』というノンフィクション小説の謎について追求した作品(作品の終盤は)
前半は乙霧村に肝試しに来た大学生達を惨劇のたった一人の生き残りの男が追いかけ回す、鬼ごっこ状態で読んでいて自分も追いかけられているような緊張感を味わった。
後半は事件の真相について。
自分の想定外の事が次々と判明して驚きっぱなしだった。
ホラー小説だが、哀愁漂う作品だった。
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正直、冒頭から違和感ありありでした。現代の女子大生が主人公にしては達観した語り口で、しっかりしたタイプの女の子をイメージさせたいのかと思いきや、「旧タイプの携帯電話を使っていて、そもそもLINEやゲームなどに熱中する習慣はない」なんて、いくら文学女子が主人公とはいえ「ああ、伊岡先生は現代の女子大生のイメージを捉えきれていないな」と直感的に思ってしまいました。他の登場人物も古臭い感じだし、それだったら時代背景ごとスライドさせてスマホなんて存在も無くせばいいのに...って感じです。でも、蓋を開けてみれば「伊岡先生すいませんでした!」と言いたくなりました。(ちょっとしてやられた感もあります。
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2020.12.10読了
★3.5というところ。
さすがに伊岡瞬と言ったところで序盤からぐいぐい引き込まれ一気に読んでしまいます。
第一部だけで十分楽しく読めるかと思います。第二部は若干の蛇足感も否めず。
最後の最後の叙述トリック的な部分は、確かに???と驚かされた部分もあったのだが、作品として必要な部分だったのか?と考えると疑問に思ったのは私だけでしょうか?
まぁ楽しく一気読みさせてもらいました。
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初読みの作家さん。
タイトルのキャッチーさとオビにひかれて何となく購入。
私には合わなかった…。
緊迫感のあるシーンが説明口調とテンポの悪さでどこか冗長に感じたり、登場人物に誰一人共感できなかったり。そのせいか、第二章を読んでもそうだったのか!とならなかった。
期待していただけに残念。
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かつて一家五人が惨殺されたという乙霧村を、大学サークルの六人の学生が訪れる。
そろそろ次の目的地に向かおうというとき、一人の男が彼らの前に現れる。
斧を持ったその男から逃げようとするが、閉ざされた村に逃げ場はない。
一人の女学生が彼の素性に気が付いたことから事件は終わり、次の章では参加した学生たちの話に移る。
その女学生の身元が明かされる最終章はちょっとガッカリ。
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かつて凄惨な事件があった集落を訪れた大学生たちが、恐怖体験をする前編と、そのメンバーの一人が関係者を取材して真相が暴かれていく後編の二部構成作品。
率直に陳腐なホラーゲームのシナリオを見せられ、特段のひねりも驚きもなく終わってしまった印象。
他作の著者らしい魅了ポイントを見出せなかったのが残念。
好きな作家なので他の積読本に期待しよう。