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学生を戦地へ送るには―田辺元「悪魔の京大講義」を読む―
著者 佐藤優
日米開戦前夜、京都大学の哲学教授・田辺元は学生たちに「悠久の大義のために死ねば、永遠に生きられる」と熱く語りかけ、その講義録『歴史的現実』はエリート学生のバイブルとされた...
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学生を戦地へ送るには 田辺元「悪魔の京大講義」を読む
商品説明
日米開戦前夜、京都大学の哲学教授・田辺元は学生たちに「悠久の大義のために死ねば、永遠に生きられる」と熱く語りかけ、その講義録『歴史的現実』はエリート学生のバイブルとされた。若者たちを死に至らしめた巧妙なロジックとは? 田辺の矛盾と欺瞞を暴き、〈戦前回帰〉の進む現代に警鐘を鳴らす、佐藤優渾身の合宿講座全記録。
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紙の本
戦前日本思想界の閉鎖性
2017/08/08 17:59
7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Takeshita - この投稿者のレビュー一覧を見る
戦前日本の優秀な学生は法学部ではなく文学部の哲学科へ進学した、と丸山真男が言っている。中でも当時の世界最先端の思想をリードしていると目された京都学派。その中心人物田辺元の著作を輪読する合宿における佐藤優の講義録。田辺の一見精緻な論理が、出典を明示しない西欧学者の受売りなこと、そして最後にお国のために死ぬことは偉大な思想だと言う結論に至る独善性と偽善。何故戦前日本の思想界はかくも閉鎖的、独善的だったのか?本当に西欧思想の根幹を理解している知識人は何人もいなかったのではないか?それは今の日本の思想界にも残っているのではないか?そんなことを考えさせられた好著だった。