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言葉の魂の哲学
著者 古田 徹也
中島敦の小説「文字禍」、ホーフマンスタールの小説「チャンドス卿の手紙」。この二つの作品に描かれたいわゆる「ゲシュタルト崩壊」、すなわち、文字が意味や表情を失って見える現象...
言葉の魂の哲学
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言葉の魂の哲学 (講談社選書メチエ)
商品説明
中島敦の小説「文字禍」、ホーフマンスタールの小説「チャンドス卿の手紙」。この二つの作品に描かれたいわゆる「ゲシュタルト崩壊」、すなわち、文字が意味や表情を失って見える現象をてがかりに、ウィトゲンシュタインの言語論に新しい視座を与え、カール・クラウスの言語論に、すぐれて現代的な意味を見出す。清新な言語哲学の登場!
目次
- 第1章 ヴェールとしての言葉――言語不信の諸相
- 1.中島敦「文字禍」とその周辺
- 2.ホーフマンスタール「チャンドス卿の手紙」とその周辺
- 第2章 魂あるものとしての言葉――ウィトゲンシュタインの言語論を中心に
- 1.使用・体験・理解
- 2.言葉の立体的理解
- 3.「アスペクト盲」の人は何を失うのか
- 第3章 かたち成すものとしての言葉――カール・クラウスの言語論が示すもの
- 1.クラウスによる言語「批判」
- 2.言葉を選び取る責任
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紙の本
言葉を立体的に彩る
2018/05/30 14:20
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:病身の孤独な読者 - この投稿者のレビュー一覧を見る
普段何気なく使用している言葉について考えたことはあるだろうか?また、同じ言葉を使用しているのに他人に伝わらなかったり誤解を生んだりすることはないだろうか?
本書は、このような言葉の根本的な性質に関する書籍である。具体的には、ウィトゲンシュタイン哲学を踏襲することで、平板化された言葉ではなく「言葉の立体性」について考察を行う。立体性とは何か?それは言葉のもつ連関的で深い意味である。その内容の詳細は本書を読んだ人のお楽しみである。
言語の本質を突いた議論と生きた言葉の自覚へと導く手軽で面白く読める書籍である。