電子書籍
愛のせいかしら
著者 内田春菊
クラブ・シンガーのリラの前に、ある日現れた19歳のヤマト。年下のヤマトに次第に心惹かれていくリラの気持ちをビビッドに描く『スウィーツ』、女性編集長と年下のライターとの不可...
愛のせいかしら
愛のせいかしら (文春文庫)
商品説明
クラブ・シンガーのリラの前に、ある日現れた19歳のヤマト。年下のヤマトに次第に心惹かれていくリラの気持ちをビビッドに描く『スウィーツ』、女性編集長と年下のライターとの不可思議な二転三転する性の世界を描いた『彼のくれた毒』ほか、朝倉世界一との合作2篇を含む、内田春菊のコミックワールド全14篇。
解説・南伸坊
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紙の本
混沌がもたらすもの
2002/07/25 23:38
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投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
サブカルチャーとしての漫画の歴史をみると、手塚治虫の主流派だけでは現在の漫画全盛の時代を迎えられなかったにちがいない。ファンは漫画としての主流派以外に芸術としての漫画や文学としての漫画を求めた。主流派が週刊誌を舞台にして活躍していた頃、傍流は「ガロ」を中心にした青林堂の単行本で活躍していた。やがて、それらが青年漫画誌で合流する。
例えばさくらももこは主流派により近い漫画タッチで、しかし従来の少女漫画とは一線を画している一方で、この内田春菊の漫画はそのセックス描写といい傍流派であるにもかかわらず漫画の線は主流派に近い。そういった混沌が漫画表現を広げていったといえる。
文化の成熟はある一定の型を作り出すが、誰が作っても同じになってしまうという危険が生じる。それを回避できるとしたら、混沌が生み出すギャップだろう。内田春菊の漫画はまさに混沌そのものといえる。