- 販売開始日: 2018/12/07
- 出版社: 新潮社
- ISBN:978-4-10-336392-7
編集者 漱石
著者 長谷川郁夫
編集感覚に優れた正岡子規の薫陶を受けた漱石は、わが国最初の装幀家・橋口五葉を育てあげ、さらには朝日新聞文藝欄の編集者として精力的に活動する。寺田寅彦、鈴木三重吉、中勘助、...
編集者 漱石
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商品説明
編集感覚に優れた正岡子規の薫陶を受けた漱石は、わが国最初の装幀家・橋口五葉を育てあげ、さらには朝日新聞文藝欄の編集者として精力的に活動する。寺田寅彦、鈴木三重吉、中勘助、野上彌生子、志賀直哉など多くの作家を登用、新たな文学の展開に大きく寄与した。漱石の編集者としての軌跡に光をあてる画期的文芸評伝。 ※単行本に掲載の写真は、電子版には収録しておりません。
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新聞を若手のための舞台にしたかった
2022/05/01 14:35
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投稿者:FA - この投稿者のレビュー一覧を見る
小説を書くのに朝日新聞社に入社する必要があるのかっていうのが長年の疑問だった。作品ができたら、新聞に載せてもらって、原稿料をもらえばいいではないかと思っていた。読んでみて、今、私が思っていたことは、それは現代の理屈だったのである。漱石が入社した時代は、新聞に小説を掲載すること自体が試行錯誤の時代だったのである。
漱石は自分の小説を掲載させている時は、それで新聞に穴は開かない。しかし、その作品が終わってしまえば、また、自分で書かない限り、新聞に穴が開いてしまう。穴が開いたら、自分たち小説家は食えなくなってしまう。新聞掲載は若手小説家が食えるようになるための新しい方策である。
漱石は若手を助けようとしたが、それは、新聞を若手のための舞台にしたかったからだけではなく、自身を含めた文芸の世界を発展させる必要があったのだ。