電子書籍
「怖い」が、好き!
著者 加門 七海
私たちには、「お化け」が必要です。 怖いとは、何か。 どうして、何かを怖いと思うのか。 そして、恐怖を覚えながらも、どうして人は、「この世」ならざるモノたちに「萌える」の...
「怖い」が、好き!
05/02まで通常385円
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商品説明
私たちには、「お化け」が必要です。
怖いとは、何か。
どうして、何かを怖いと思うのか。
そして、恐怖を覚えながらも、どうして人は、「この世」ならざるモノたちに「萌える」のか。
あの世との境目からつかのま立ち現れるモノたちへ、うわさの伝奇・ホラー作家がかぎりない愛情と畏敬の念を込めて描く、私たちが忘れて久しい「豊かさ」と出会うための、身も心も震わす“恐怖教育”の一冊。
●加門七海(かもん・ななみ)
東京都生まれ。オカルト・風水・民俗学などに造詣が深く、怪談、エッセイ、フィールドワーク作品などを著す。最新刊は『お咒い日和 その解説と実際』(KADOKAWA)。小説に『目嚢』『祝山』『鳥辺野にて』など、エッセイ『猫怪々』『霊能動物館』『墨東地霊散歩』など多数。
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恐怖という感情とわきまえ
2023/01/27 23:35
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ワシ - この投稿者のレビュー一覧を見る
表題に騙されることなかれ。「怖い」という感情に立脚した真っ当な文化論である。
工学も物理も情報処理も医学まで、実は分かっているのは原理の断片に過ぎない事が多い。その断片を積層すると「動いている!」ように見えるのだ。現場猫がよく言う「取りあえず動いてるからヨシ!!」のアレだ。
それは極端な例にしても、医学の症名や症例、その他にも物理現象だって起きている事象に名を冠して「分かったつもり」になっているだけのモノも少なくない。
それを踏まえた上で、怖い、という感情は身を守る術でもある。大出力の原動機や電動機が制御できるのか?怖がって慎重に動くから自動車も単車も暴走事故に至らないという側面がある。そうした怖さも薄れ、慣れたベテランほど油断した隙の労災は多い。
怖がる、畏れる、この感覚はなにもオカルト分野の専売ではない。分からないモノや未知の事象もまずは虚心坦懐に受け入れる態度が必要なのだ。怖さをわきまえて慎重に事を運び、ただひたすらに事実を観察し記録する。いつの時代も我々はそうやって新しい文物や知識を手に入れてきた。