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電子書籍
イルカは笑う
著者 田中啓文
時に、二一九五年、日本は倒産しました――すべてのSFファンに捧ぐ「ガラスの地球を救え!」、最後の地球人がイルカと出会う表題作他、笑いと脱力、まさかの感動に満ちた十二の名短...
イルカは笑う
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イルカは笑う (河出文庫)
商品説明
時に、二一九五年、日本は倒産しました――すべてのSFファンに捧ぐ「ガラスの地球を救え!」、最後の地球人がイルカと出会う表題作他、笑いと脱力、まさかの感動に満ちた十二の名短篇。日本よ、これが小説だ。
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【ネタバレ注意】非常に面白い短編集でした。
2020/11/10 22:57
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Sayuri - この投稿者のレビュー一覧を見る
【ネタバレ注意】
全体的にSFな話が多いですが、長いものはなく、とても読みやすかったです。また設定もあまり凝ったものではなく、理解しやすかったです。
以下、お気に入りの作品別の感想です。
・イルカは笑う
この本の表題作。表紙的にも、「イルカがせめてきたぞっ」的なものなのかなって思って読み進めていき、私も作中の爺さんのように穏やかに読み終えられると思っていましたが、最後の二ページですべて打ち消されました。これはやられたなと感じ、私もイルカと一緒に笑ってしまいました。
・血の汗流せ
今までで一番面白い青春小説でしたね。ちょっと不思議な少年に恋する少女のお話かと思えば、すこしずつ狂気的になっていき、最後には地獄(天国)に至るなんて、想像できませんでした。非常に面白かったです。
・みんな俺であれ
物語と言うよりは、設定資料みたいな短編。最後の一ページが何度か読まないとわからなかったのですが、意味がわかった時はぞっとしました。
・あの言葉
巻末の解説にもある通り、この本の中で一番シリアスな作品。国の転覆? のために翻弄した過去を持つ女性が政治家になって、それでもかつての仲間の最後の言葉を求めるお話。私の好きなタイムトラベルもの? でした。
・あるいはマンボウでいっぱいの海
マンボウの産む三億個の卵が全部無事に孵化したら? というお話。この本に数本は行っている落語テイストの作品の一つです。おおよそどうなるか先が読めるのに、二人の会話のみで進められる物語が面白かったです。
紙の本
独特の世界を展開する田中啓文氏の面白い短編集です!
2020/06/17 09:22
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、上方落語の愛好者で、地口(駄洒落)を作品構成の主要部分として描いていく作風で定評のあるホラー・SF作家の田中啓文氏の短編集です。同書には、最後の地球人と地球の支配者イルカが邂逅する表題作「イルカは笑う」のほか、倒産した日本国が遺した大いなる希望を描いた「ガラスの地球を救え!」、ゾンビ対料理人の対決をテーマとした「屍者の定食」、失われた奇跡の歌声が響く「歌姫のくちびる」など、感動の横に恐怖や笑いが横たわる12の名短編が収録されています。田中啓文氏の世界を十分に楽しめる書となっています。
紙の本
SF?
2015/11/30 23:11
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Zero - この投稿者のレビュー一覧を見る
田中啓史らしい、ジャンル不明の短編集。ダジャレとパロディが多いのはいつものことなので気にしない気にしない。自分の中では『悟りの化け物』『歌姫のくちびる』は傑作だと思う。