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太公望
著者 芝豪
時は、四〇〇年続いた中国殷の時代末。周の国で、魚が釣れるはずもない真っ直ぐな釣り針を水面の上に垂らし、幾日も川辺に佇む老人。その老人の噂を聞いて会いに赴いた周の文王は、一...
太公望
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太公望 殷王朝を倒した周の名軍師 (PHP文庫)
商品説明
時は、四〇〇年続いた中国殷の時代末。周の国で、魚が釣れるはずもない真っ直ぐな釣り針を水面の上に垂らし、幾日も川辺に佇む老人。その老人の噂を聞いて会いに赴いた周の文王は、一目会っただけで、先君の太公が予言した、周に興隆をもたらす大賢人と見抜き、軍師とした。その老人は、太公が待ち望んだということから、「太公望」と尊称された。太公望は、文王とその子武王に仕え、比類なき軍略と、ときには権謀術数をも自在に駆使して周の国力を増強させ、強勢を誇った殷帝国との戦いに勝利をもたらし、周に覇をとなえさせた……。後世、兵法の始祖とも称された太公望。のちに項羽を倒して漢帝国を樹立した劉邦の軍師張良も、太公望の兵法書といわれる『六韜』から得た軍略で劉邦に勝利をもたらしたと伝えられる。本書は、そんな伝説に彩られた史上最高の軍師太公望の叡智に溢れた生涯を、雄渾な筆致で描き出した長編歴史小説である。
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紙の本
外敵のみならず、内部の組織のやりとりも面白い
2016/06/02 20:46
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:melon - この投稿者のレビュー一覧を見る
殷を倒すという外敵の話のみならず、内部の幹部同士のやりあいが面白い。
太公望の目線で見ると、コウ夭は悪者となるが、コウ夭の気持ちもよくわかります。自分のこれまでの居場所を奪われれば、嫉妬も自然な人間の感情だと思うのです。そうするとコウ夭のこともいとおしく思えるのです。
そのほか散宜生や太テンも朝議という会議の場で、各々の性格にふさわしい発言をしているところはなかなかの見ものです。
※以下の漢字はhontoレビューでは入力不可のようです
コウ夭のコウ:門の中に右の口をムにしたものを入れる
太テンのテン:眞頁