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オペラ入門
著者 許 光俊
オペラの入門書はもうたくさん世の中にありますし、かくいう私も書いたことがあります。どんな本にしようかとずいぶん迷いました。「トラヴィアータ」や「蝶々夫人」がどれほどの名作...
オペラ入門
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オペラ入門 (講談社現代新書)
商品説明
オペラの入門書はもうたくさん世の中にありますし、かくいう私も書いたことがあります。どんな本にしようかとずいぶん迷いました。「トラヴィアータ」や「蝶々夫人」がどれほどの名作か、今更繰り返すまでもないのではないか。作品の個々の情報は、インターネットで簡単に見つかるのではないか。そんな時代に本を出す意味とは何だろう。そんなことを考え、オペラの世界の広さを示す方向性で行こうと決めました。ですので、一応は歴史の流れに沿って章立てをしましたけれど、いわゆる名作、人気作にこだわったわけではありません。そもそも、たとえある作品がどれほど名作と言われていようと、あなたの心を動かさなければ、価値はありません。音楽史の学者にでもなるのでなければ、好きなものを好きなように愛すればよいと思います。それこそが愛好家の特権なのです。ですので、本書を読まれた方は、ぜひ本場でオペラをご覧ください。私が言いたいことはひたすらそれに尽きます。それをしないでオペラを語っても、生身の女性を知らないで女性論を語る未経験な青年のたわごとと変わるところがありません。ただちに、が一番いいことは間違いありませんが、そうでなくても、いつか行くつもりになってください。劇場には発見があります。また、どんなに見慣れた作品にも何か発見があります。それは本当に思いがけなく起こります。この世に存在するたくさんの閉じられたドアがひとつ解きあけ放たれたような気分。そうした経験をするために劇場に出かけることは、人生の大きな楽しみのひとつです。まして、それが外国の劇場でしたら、どれほど嬉しいことでしょう。(「おわりに」より)
目次
- ・最初に
- 1 オペラはどこでどう生まれたのか
- 2 リュリとラモー 宮殿で栄えるオペラ
- 3 ヘンデル 歌はロンドンで花開く
- 4 モーツァルト 革命のオペラ
- 5 ベートーヴェン 天才にもできないことがある
- 6 ウェーバー 天性の劇場人
- 7 フランスのグランドオペラ
- 9 ワーグナー 巨大な、あまりにも巨大な
- 10 オペレッタ あえて軽薄に
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良いところも悪いところも
2019/10/27 03:50
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投稿者:藤和 - この投稿者のレビュー一覧を見る
かなり筆者の主観が入っているオペラの本。
主観は強めだけれども、様々な国の作品を挙げるだけでなく、現代のオペラについても触れているので、大まかに捉えたい人に向けた入門書という感じ。
語り口も読みやすいので、冒頭で「オペラは現地でみるべし」とハードルを上げているわりには抵抗がない。