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近世史講義 ──女性の力を問いなおす
著者 高埜利彦
日本の近世史については、近年さまざまに研究が進展しているにもかかわらず、その成果が一般に知られていない。江戸時代がユートピアであったかのように評されたり、反対に女性が虐げ...
近世史講義 ──女性の力を問いなおす
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近世史講義 女性の力を問いなおす (ちくま新書)
商品説明
日本の近世史については、近年さまざまに研究が進展しているにもかかわらず、その成果が一般に知られていない。江戸時代がユートピアであったかのように評されたり、反対に女性が虐げられていた時代であったと強調されたりといった極端な議論が近年も見られる。そこで女性が江戸時代に果たした役割や、女性が時代を担って改革した力について第一線の研究者が実証研究に基づき考察を加えつつ、近世の通史としても読める形でわかりやすく講義を展開する。全く新しい形の入門書。
目次
- 1 織豊政権と近世の始まり 牧原成征/2 徳川政権の確立と大奥 福田千鶴/3 天皇・朝廷と女性 久保貴子/4 「四つの口」――長崎の女性 松井洋子/5 村と女性 吉田ゆり子/6 元禄時代と享保改革 高埜利彦/7 武家政治を変える女性 柳谷慶子/8 多様な身分――巫女 西田かほる/9 対外的な圧力――アイヌの女性 岩崎奈緒子/10 寛政と天保の改革 高埜利彦/11 女性褒賞と近世国家 小野 将/12 近代に向かう商品生産と流通 高部淑子/13 遊女の終焉へ 横山百合子/14 女人禁制を超えて――不二道の女性 宮崎ふみ子
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2022/09/28 14:05
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投稿者:ichikawan - この投稿者のレビュー一覧を見る
近世の始まりである織豊政権から江戸幕府までが扱われている。とかく男性の物語になりがちなこの時代への視点であるが、サブタイトルにもあるように1990年代以降の研究潮流であるジェンダーや女性史の成果を積極的に取り入れたものっとなっている。官僚的役割を果たした女性からアイヌの女性のように二重三重に周縁に置かれた女性も取り上げられており、この時代についてかつてのイメージで止まっている人にこそ手にしてほしい。