電子書籍
月岡草飛の謎
著者 松浦寿輝
老俳人・月岡草飛が行くところに怪異あり?それは実際に起こった――そういうことだ。俳人・月岡草飛は妻を亡くして気まま放題。月岡のもとには、謎めいた依頼の数々が持ち込まれる。...
月岡草飛の謎
ワンステップ購入とは ワンステップ購入とは
月岡草飛の謎
商品説明
老俳人・月岡草飛が行くところに怪異あり?
それは実際に起こった――そういうことだ。
俳人・月岡草飛は妻を亡くして気まま放題。月岡のもとには、謎めいた依頼の数々が持ち込まれる。
生きる欲望に貪欲に突き進むうち、いつしか異界に迷いこむ。
名手が贈る、ブラック&ナンセンスな奇譚集。
それはごく小さな空間で、真っ白な蓬髪を肩まで伸ばした老人が椅子に座り、背を丸め、眉根にしわを寄せて、
自分の前の台のうえに置いた大きなフラスコの中をじっと見つめていた。
月岡が思わず怯んだのは、その凝視のまなこに狂気の光としか呼びようのないものが炯々と輝いていたからだ。――本文より
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
小分け商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この商品の他ラインナップ
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
紙の本
朦朧老人による黒い笑い
2022/02/02 08:24
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:HR - この投稿者のレビュー一覧を見る
俳句の世界ではちょっとした有名人である俳人・月岡草飛翁を主人公にした連作短編集。歳を重ねて朦朧たる意識の中で暮らしているこの老人がとにかくやりたい放題すぎて笑ってしまう。幻想味もあり、奇妙な味感もあり、何ともジャンル分けしづらい作品。明らかに投げてしまっていると思われる話が入っていたのがちょっと残念でしたが、それを差し引いてもすごく面白い小説でした。個人的にはこういうブラックユーモア小説を年に一冊読めるとしあわせ。