紙の本
『ゆりの木荘の子どもたち』
2020/06/29 19:43
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投稿者:百書繚乱 - この投稿者のレビュー一覧を見る
6人のお年寄りが暮らす老人ホームゆりの木荘
ある日、サクラさんが
ヒイラギ ひとは
フジのは ふたは
みつばに よつば
五日のカズラ……
と手まり歌を歌うと、ふしぎなことがおきました
おばあさんもおじいさんもみんな子どもにもどり
77年前、1941年8月3日の世界になっていたのです
「あたし、この家を知ってるみたいなの」
サクラさんが遠い日の記憶をたどっていくと……
毎日新聞大阪本社版「読んであげて」の連載(2018年3月)に加筆修正して「わくわくライブラリー」として単行本化、2020年4月刊
新聞小説の強みを活かし、あすはどうなるのだろうと読み手を引っ張っていく
連載の一日分が4ページ(うち1ページは佐竹美保の挿絵)ずつに構成されて31回分、総ルビの漢字は中学年レベル
「読んであげて」のとおり読み聞かせで楽しみたい富安陽子のファンタジー
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30分で読めちゃう程度の短編と言ってもいいかもしれない。
描写と表現が好き。
とにかく優しい温かい。
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このひとの本が安心して読める。このひとの作品の中では特にすごくおもしろい、ものすごく好きな、というものではなかったけど、相変わらず丁寧な風景の描写、そのほのかなのすたるじやに満ちた優しい記憶の中の光の中にいるような物語、その感覚と読後感が好きだ。
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ゆりの木荘はいまから百年以上も前に建てられた立派な洋館。いまは、老人ホームゆりの木荘として、四人のおばあさんとふたりのおじいさんが暮らしている。
その家で起きた不思議な出来事。
こういうお話、だぁ〜い好き!
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老人ホームでのほほんと暮らす5人のおばあさんとおじいさん。があることをきっかけにその場が突然過去に。しかも体だけ子どもに戻って。体は子ども頭脳は老人。コナンだな。ありえないどえらいことかわ起こっていてもそこはおばあさんおじいさんだからか、どこかのんきさとユニークさが漂っていて。
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読書感想文課題図書
富安陽子さん好きですが、期待を裏切らない内容でした。
短いながらも物足りなさも感じない、男女年齢問わず自信を持ってオススメしたいです。
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課題図書も中学年対象になると、一気に難しくなるような。(低学年向けの作品を読んだばかりだからかも)
少し不思議なお話。
読書慣れしていない子には難しいかな?
老人ホームのおじいちゃん、おばあちゃんが77年前の戦争がはじまる年に戻ってしまう。
戦争の悲惨な描写はないけれど、むかし日本が戦争をしていたことを知るきっかけにはなるのかな。
大変な4年間を乗り越えて、長生きしているおじいちゃん、おばあちゃん。
カズミちゃんのその後が描かれていないけど、広島に帰っていったということで、もしかしたら…。
中学年の児童がどこまで読み取れるかな。
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■2021全国課題図書中学年■
いいねえ、迷い家系の物語は神秘的でとても好き。
タイムスリップものとしても奇抜すぎず、難解すぎず、クローズドな雰囲気が心地よくて物語の世界に浸れる。
私が子供だった頃はすでに鞠つき歌も色水遊びも「昔の遊び」だったし、年の近い知らない子とすぐ仲良くなるなんて機会もほとんどなかったのに、このノスタルジック感をきちんと受け止められるのが不思議。
人間は100%、かつては子どもだった。
自分と同い年の親や祖父母と会ってみたいなぁとふと思った。
おじいちゃんたちにも活躍してほしかったなー
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令和3年度中学年読書感想文課題図書
富安陽子作品が課題図書で期待して読みました。うん、そこそこ面白かったかな。時計が「トムは真夜中の庭で」をちょっと思い出させた。感動要素薄めなんで、感想文に書くのはちょっと難しいというか、お話の面白さの感想になりそうな気がする。無理やりお年寄りが若返るとか戦争とか熱く語るのも不自然だし。約束守るとか友情とか?
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2021年中学年課題図書。昔は洋館だったその場所は今は老人ホーム。そこに住むサクラさんが微かに聞こえた手まり歌を口ずさむと時間が巻き戻って、少女や少年になっていた…。いやーー、良かった
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ゆりの木そうの時間がもどっちゃったのは、古時計のせいだと思ったら、ざしき童がげんいんだったから、おどろいた。
サクラちゃんが、ざしき童とのやくそくを守って、自由にしてあげられたのがよかった。
サクラちゃんはやくそくの後ゆりの木そうに来なかった。戦争があったし、その後も来なかった。カズミちゃんは広島で、死んじゃったかもしれない。ざしき童は、この間ずっとゆりの木そうで待っていた。きっとさびしかっただろうな。サクラちゃんが老人ホームに来なかったら、ずっと一人ぼっちだった。ふしぎなぐうぜんだ。
ざしき童はいなくなっちゃったけど、ぶじにげんざいに帰ってこられて、全員幸運だったんじゃないかな。
大さんとしょうさんがにんじゃごっこをしていたのが、楽しそうだった。(小4)
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「ゆりの木荘の子どもたち」
富安陽子.作 佐竹美保.絵
百年以上前に建てられたというゆりの木荘は、不思議な魔法がかけられていると言い伝えがありました。今は、お年寄りたちが一緒に生活する「有料老人ホーム.ゆりの木荘」になっています。ほとんどすべてのものが捨てられてしまったのに、玄関には大きな古時計だけが、置かれています。
春、ベンチに座ってお話ししている二人のおばあさんがいます。ゆりの木荘の住人のサクラさんとモリノさんです。サクラさんが、手毬唄が聞こえると言い出しました。サクラさんが思い出しながら、手毬唄を歌い終わると、玄関の古時計が逆回りして、風が吹いて、気がつきと、サクラさんもモリノさんも10歳くらいの子どもになっていました。季節も春から夏に変わっていました。
89歳のスギタさんやカワイ、大さん、省さんまで、子どもに戻っています。
ホールで3、4歳くらいの女の子が泣いていました。80歳前のヤマフジさんらしいのですが。
日めくりカレンダーと、古時計をみると、昭和16年8月3日の午後5時に時間な巻き戻ったようです。記憶はそのまま、ゆりの木荘のお年寄りたちは77年前のすがたになったのです。
サクラさんは、子どもの頃、ゆりの木荘で遊んだこと、77年前の8月3日に約束をしたのに、戦争が始まって果たせなかったことを思い出します。
読書感想文、中学年課題図書
さくさく楽しく読めた。
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老人ホーム・ゆりの木荘の老人たちのタイムスリップファンタジー。
テラスのベンチに座っておしゃべりしている森野さんと佐倉さん。
懐かしい手毬歌を歌っていると、玄関の大きな古時計が逆方向に回り出しました。
気がつくと、森野さんと佐倉さんはお互いに十歳前後の子どもの姿に。
ゆりの木荘の他の住人たちも77年前にタイムスリップしていたのです。
〇元の時代に戻るよりも、果たせなかった約束のために、元おばあちゃんたちが頑張る。元おじいちゃんたちは割と「子ども」を満喫している。
〇児童書でばあちゃん・じいちゃんが主人公は珍しい。森野さんのラストシーンでの台詞をいつか言えるように。
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2021年中学年の部課題図書
光村図書出版の「まいごのかぎ」のような、不思議なことが起こる話。
読書感想文を書きやすいかと言われれば、なかなか書きづらい本だと思う。自分と関連づけにくいから。
ただ、すぐに読み終えられるし、話自体は面白いと思う。
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中学年の課題図書。摩訶不思議なことがおこる展開はワクワクしましたが男性二人はいなくてもよかったのでは?と思いました。まとまっていてお話自体は楽しめました。