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柔の道 斉藤仁さんのこと
著者 山下 泰裕
こんなに強くて、これほど面白い男は、ほかにいない――。最強の柔道家・山下泰裕氏をして「私にとって、最大にして最高のライバル」と言わしめ、オリンピックで2つの金メダルを獲得...
柔の道 斉藤仁さんのこと
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柔の道 斉藤仁さんのこと
商品説明
こんなに強くて、これほど面白い男は、ほかにいない――。最強の柔道家・山下泰裕氏をして「私にとって、最大にして最高のライバル」と言わしめ、オリンピックで2つの金メダルを獲得した斉藤仁。彼がこの世を去って、5年以上が経つ。享年54。あまりに早く逝ってしまった。しかし、彼が歩もうとした道は人々に受け継がれ、いまもその歩みは続いている。「柔の道」とは何か。どこに向かっているのか。なぜ、あれほど厳しい鍛錬を積むのか……。日本を代表する柔道家(全日本柔道連盟会長・山下泰裕氏、講道館館長・上村春樹氏、柔道日本代表監督・井上康生氏、国士舘大学柔道部監督・鈴木桂治氏など)や、斉藤が愛した家族たちなど10人が、さまざまな秘話とともに綴る。私たちは、あなたの道の続きを歩いていきます―ーみなの溢れる思いに、涙が止まらない。
〈本書の目次から〉
「次の五輪も一緒に見守ろう」 山下泰裕 全日本柔道連盟会長、日本オリンピック委員会会長
「おまえがいなければダメなんだ」 川野一成 国士舘中学・高等学校柔道部総監督
「精力善用、自他共栄」 上村春樹 講道館長
「あなたの言葉の意味が、最近わかるようになってきました」 鈴木桂治 国士舘大学柔道部監督
「新しい柔道をつくっていく」 井上康生 柔道日本代表監督
「ぜんぶ覚えてるよ」 斉藤一郎 斉藤仁の長男
「もう俺はガキやない!」 斉藤立 斉藤仁の次男
「あなたの道の続きを歩んでいく」 斉藤三恵子 斉藤仁の妻
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紙の本
斎藤仁さんと親交のあった方が語る斎藤氏をまとめた1冊
2021/12/02 18:10
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:YK - この投稿者のレビュー一覧を見る
ロサンゼルス五輪、ソウル五輪で連続して金メダルを獲得し、当時の日本柔道重量級を支え、そして2015年に54歳の若さで亡くなられた斎藤仁さんの生前の様子について、柔道関係者やご家族が綴った回想録です。
斎藤さんの輝かしい経歴は言うまでもないですが、私にとって(私が勝手に)身近な存在として感じるのは、斎藤さんがお亡くなりになった時のご自宅が平野区にあったこと、そして斎藤さんの訃報を娘の幼稚園のPTA関係で知り、斎藤さんのお通夜に参列させていただいた事があります。
あれだけの実績を残した柔道家についての本という事で、迷いなく購入しました。
思い出を述べておられるのは、山下泰裕さん、上村春樹さんといった斎藤さんよりも上の年代の柔道家の方、鈴木圭治さん、井上康生さんといった柔道家の方、そして斎藤さんの弟さん、二人の息子さん、奥様などです。
斎藤さんの人柄、生き様が伝わってくる内容でした。ただ、唯一敢えて苦言を述べさせてもらうとすれば、あれだけの実績を残された人の生前の生き様を伝えるのであれば、特に柔道関係者の皆さんの部分については、それぞれが限られた紙面で述べられるよりは、全体をノンフィクションとして再構成していただければ、もっと読み応えのある本になったのではないかと感じた点です。特にソウル五輪では、斎藤さんが出場した最終日までメダルなしという追い込まれた状況で、斎藤さんが日本柔道唯一の金メダルを獲得された舞台裏や、後の五輪で鈴木氏や、井上氏の金メダル獲得の舞台裏などは、もっと生々しく、読者に訴求する事実があったと思うのです。
できれば、前半は関係者の方々の証言を基にノンフィクションとして構成し、最後にご家族の手記が添えられるような内容にして欲しかったな、というのが正直な印象でした。
しかし、だからと言って本書の価値が損なわれる事は決してなく、特に父親を亡くした立場で思い出を述べられている二人の息子さんの手記などは、私も昨年父を亡くしただけに心に響くものがありました。