電子書籍
悪左府の女
著者 伊東潤
悪左府・藤原頼長から女官に下された密命とは?平安ピカレスク小説誕生!平安時代の末、藤原の氏の長者・藤原頼長は冷徹な頭脳ゆえ「悪左府」というという異名で呼ばれていた。己の権...
悪左府の女
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悪左府の女 (文春文庫)
商品説明
悪左府・藤原頼長から女官に下された密命とは?
平安ピカレスク小説誕生!
平安時代の末、藤原の氏の長者・藤原頼長は冷徹な頭脳ゆえ「悪左府」というという異名で呼ばれていた。
己の権力争いの道具として頼長が目を付けたのは、下級貴族の娘だった。
琵琶の名手である娘は下された密命のため帝の傍に送り込まれる。
時代の変わり目に彼女が見たものとは。
謎とスリルに満ちた長篇宮廷小説。
解説・内藤麻里子
※この電子書籍は2017年6月9日に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
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紙の本
敗者側の視点で
2023/06/11 10:33
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Koukun - この投稿者のレビュー一覧を見る
保元の乱の敗者側 藤原頼長をテーマに据えた平安朝末期ものである。きらびやかな平安朝と抬頭する武士勢力を描き出すのを主力に描いてゆくのか、ヒロイン栄子を描いてゆくのか、どっちつかずのところがあって今ひとつ踏み込み不足の感もあった。作者伊藤潤の得意分野からすると前者とは思うが、この作品ではヒロインを描いてみたかったのかな。いずれにしても最後エピローグでキッチリ締めているので、読後感はスッキリしている。
紙の本
朝廷の権力争いの中で生き抜く女性
2020/10/22 19:49
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:とりこま - この投稿者のレビュー一覧を見る
平安時代末期、朝廷の権力争いを一方の当事者、藤原頼長の手として宮廷に送り込まれた娘、栄子(えいし)を通して描いた作品。
己の勢力拡大しか見ない者たちによる朝廷の権力争いはまさに伏魔殿のようで、翻弄される栄子は、嫉妬に苦しみ他人を陥れてしまうこともあったが、基本的には優しさや真っ直ぐな心根を持っていて、やがて帝とも通じ合うことになり、その箇所が醜い人間たちの争いの中で救いとなっている。
保元の乱の敗者となる頼長だが、勝者の信西、平清盛、源義朝たちも結局生を全うできたものはおらず、まさに盛者必衰は真理だと感じさせられる。
電子書籍
ラストが良かった
2021/02/17 11:25
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:読書灯 - この投稿者のレビュー一覧を見る
悪左府が具体的にどんな人物で、どんなことをしてそのようなあだ名がついたのか知りたくて購入。
ウィキなどでも調べられるが、やはり小説仕立てが一番頭に入ってくる。
人物描写などはありきたりだけど、過不足ない感じ。セリフに「あっ、はい」が多いのが気になった。なぜ「あっ」とどもるのか。
有職故実などきちんと説明してくれるのは親切に感じた。琵琶の演奏シーンなどは迫力があった。
うーん、でもやっぱり強烈な魅力のあるキャラクターなどはいないので、途中はけっこうがんばって読み進めた。そもそも破滅すると決まってる側の話なので、途中は救いがなくてしんどい。
しかし、それらの苦痛を覆すラストシーンに、頑張って読んだ苦労が報われた。終わりよければすべてよし。